新型ジムニー

新型ジムニーシエラ

JIMNY×TERRY with

テリー伊藤のジムニー原論Vol.1

聞き手/本誌・本郷

自身も先代型ジムニーシエラオーナーであり、新型ジムニーの登場を心待ちにしていたテリー伊藤が7月5日の発表会に乗り込み、いちはやくチェック
テリーは新型をどう評価するのか?発表会場に向かう車中からスタート

スズキ・ジムニーの開発陣は球が止まって見えているに違いない

本郷 テリーさんいよいよその日がきましたよ。

伊藤 きましたね。20年ぶりの新型、まるで〝ジムニー彗星〟、新型に出会えることを我々は感謝しなければなりません。

本郷 そうですね。テリーさんは大のジムニーファンですよね。初代から乗られたとか。

伊藤 そうそう、親父が九十九里の実家に初代ジムニーを3台持っていたんですよ。

本郷 3台も!? 漁師さんか何かだったんですか?

伊藤 ぜんぜん、海が好きな自然児っていうのかな。地引き網で魚獲っちゃ、みんなにあげちゃう、今考えるとろくでもない親父だね。当時は砂浜走れたから、4WDで幌取っちゃえば、荷台に載せやすいジムニーは格好のモデルだったんだね。

本郷 なるほど。親父さんのジムニーを乗られたんですね。

伊藤 そう、潮で錆びてきちゃったんで、俺が東京に1台持ってきたんですよ。大学生の頃で毎日のように湘南や鎌倉をドライブしましたよ。

本郷 デートでも大活躍!?

伊藤 いや、ジムニーはもてませんでした。ドライブするのはいいんだけれど、化粧は落ちる、髪はぼさぼさ、クーラーがないから、停まれば暑くてたまらないと三重苦で彼女のほうは不愉快きわまりないという顔をしていました。なんとか夜まで引っ張っても、外からは丸見え、リクライニングもできませんから、「キスしようか?」なんて雰囲気にならないんです。

本郷 わかります(笑)。テリーさん、さあ会場です。

伊藤 行きますか!

デートしましたよ。剥き出しで 今見ると本当にシンプルだね

ジムニーもいいけど、もっといいのはシエラのほう。どでかいワイドフェンダーに思わず興奮してしまった

(取材を終えて)

伊藤 スズキは球が止まって見えているね。ハスラーもよかったけれど、ジムニーはさらにいい。中身はムキムキマンの本格派ですよ。でも見た目は可愛い、愛嬌があるし、ジムニーとしての連続性もあります。きっとスズキの人たちは20年間、ジムニーにみんなが何を求めているのか?観察していたんだと思います。
今日は家に帰ってシエラのボンネットをなでてやりたい気分です。いい息子が生まれたよって!

テリーの見方 ぶれないジムニーにメロメロ

ワイドなシエラにはこのSUZUKIロゴがしっくりくるんです

Aピラーがこれでもかって立っていていいね。アンダーカバーやサイドデカール、タイヤカバーとオプションパーツがたくさんあって楽しい。街のショップもこれからいろいろと楽しませてくれるんだろうな。
俺のお気に入りは、ジムニーシエラのほうでアイボリーの単色かな。ロゴをSUZUKIにするとシエラのワイド感とバランスが取れていいと思う。あとブラックは迫力があって若い人に人気出るかもね。
内装もいいね。スイッチ類が大きくて、寒い冬に手袋をしていてもこれなら操作できる。グリップ類もしっかりしていて、安心感もある。
フロントシートを寝かせればくつろげるし、よく考えてあるね。ひとつリクエストするならシートリフターが欲しいな。女性オーナーも多いだろうからぜひ。

サイドデカールやスペアタイヤカバーといったアクセサリーも充実。おなじみのサイも健在、デカールに何頭隠れているのだろう?

どうですか、この黒光り!EXILEも好きそうなブラックの単色。こいつは若者たちに人気が出そうです

ひとつリクエストするならばシートリフターが欲しい。あと2cm上がればベストポジションです

葱坊主のように伸びるシフトはジムニーの真骨頂。握るたびにエンジンから鼓動が伝わるはず

スイッチ類が大きくて操作しやすい。これなら冬でも手袋をとらないですみます

今回のジムニーを見て、’70年代にTV付きのでかいラジカセがはやったでしょう!いろんな機能が詰まった四角いハコ!あれを思い出しました。
とにかく、ぶれなかったジムニーに俺はメロメロだよ。

現在の愛車、昨年秋に買ったばかりの旧型ジムニーシエラがいとおしくなる新型の出来映えでした

テリー伊藤、発表一週間後、
さらにジムニーが恋しくなる

新型ジムニーを新型車発表会場で初めて目にしたテリー伊藤氏。「メロメロだ」とおっしゃっており、「(ご自身の愛車である先代型と)取り替えてくれないかな」と呟くほどのお気に入りぶりだったが、そのメロメロ具合は発表後一週間たっても続いているのか? もしかしてもっと恋しくなっちゃってたりするのか?? 取材班はテリー氏の元へ向かった。

新型ジムニーは120点

取材班 新型ジムニーとの初めての出会いから一週間がたちました。いまふり返って、ジムニーはどうでしたか?

テリー伊藤(以下、テリー) すばらしかったね。

取材班 すばらしかった。

テリー 思い入れが深いクルマのフルモデルチェンジって、多くの人が感慨深いじゃないですか。もちろん今まで馴染んできた現行型が旧型になっちゃうこともあって、一抹の寂しさもあるし、それよりも「こんなクルマが出てほしい」っていう願いもあるし。

取材班 複雑ですよね。

テリー そういう時って、だいたい60点ですよ。満足度って。

取材班 低いですね。

テリー そんなもんですよ。それは仕方ないんです。我々クルマ好きは、そういう期待と失望を何十年も繰り返しているんです。たいていは心のどこかでガッカリして、それでも、いいところもあるじゃないか!と思って自分を鼓舞するわけです。

取材班 涙ぐましいです。

テリー でもこの新型ジムニーは120点ですよ。

取材班 2倍ですか!

テリー それ以上です!! 発表会に行った帰りはソワソワワクワクしちゃいましたから。わたくしは半年前にジムニーシエラを購入したわけですが、そしてそれに大満足していたわけですが、その愛が揺らぎまくってます。

取材班 それはなんとなく分かってました。やはり一番のポイントはスタイルですか。

テリー まず我々は、「軽自動車」という規制枠に感謝しなければならないですね。

取材班 と申しますと?

あの懐かしい日々を共に過ごした相棒と

テリー 昨今、フルモデルチェンジすると定番のようにボディーサイズが大きくなるじゃないですか。もちろん安全性能や走行性能を向上させるためには仕方ないんだけど、たいていのモデルは世代を経るごとにどんどん大きくなってゆく。これは世界的な流れです。

取材班 確かに。

テリー 多くのクルマ好きはそれに「仕方ないよな、海外市場も視野に入れなきゃいけないし、安全性も大事だし」と、頭では納得しつつも、青春が消えていくような寂しさを感じていました。

取材班 せ、青春が消えてゆく。

テリー そうです。あの頃、懐かしい日々をすごした相棒はもういないんです!

取材班 切ないです。

テリー でもジムニーは、幸いにして軽自動車枠があることで、これ以上大きくならないんです。これはすばらしいことですよ!しかもこの枠の中で最高のものを作ってくれたんです!!

取材班 最高のもの!

テリー 以前も言ったとおり、ここ最近のスズキは「球が止まって見えている状態」です。ハスラー、イグニス、スイフトスポーツ、クロスビー、と、すべていい。そこにジムニーです。まさに真打ち登場ですよ。

取材班 なるほど…。それだけお気に入りですと、ご自身がお乗りの先代型を買い替えたくなるのではないですか?

テリー 本当ですよ! スズキさん、これ、なんとか高く買い取ってくれませんか・・・。

取材時に新型ジムニーのカタログをお持ちしたところ、「本気で購入を狙うテリー伊藤氏」の真剣な顔を見てしまいました。

次回は新型ジムニーの試乗インプレッションをお届けします。