Mechanism

スイフトスポーツメカニズム図解

デザイン、動力性能、走行性能のすべてが
大幅に進化したスイフトスポーツを徹底解明。

Mechanism 01 Powertrain
Mechanism 02 Suspension
Mechanism 03 Body

Mechanism 01 Powertrain

新開発のK14C型ブースタージェット エンジンを採用。トランスミッションは、ショートストローク化によりしっかりと決まる操作感を実現した6MT、スムーズな変速と鋭い加速が得られるスポーティーなセッティングの6ATを採用、動力性能が飛躍的に向上しています。

K14C型ブースタージェット エンジン

軽量コンパクトなスイフトスポーツの魅力を最大限に引き出すため、直噴ターボのK14C型ブースタージェット エンジンを新たに開発。直噴ターボ採用により最高出力、最大トルクともに向上。大幅なトルクアップにより、低回転域から力強く、どこまでも加速していくような特性を発揮します。さらに燃費性能も改善。優れたNVH性能も達成しています。

高圧燃料ポンプ インジェクションノズル 各シリンダーにインジェクションノズルを配置し、高圧燃料ポンプによって微粒化した燃料を噴射。
開発者のこだわり

6MT

主に欧州でさまざまな変速比のテスト走行を繰り返し、走りを追求した結果、先代スイフトスポーツと同様の変速比を設定。高トルクなエンジンの性能を十二分に発揮させるため、ギヤ比をクロスレシオとし、シフトアップ時のエンジン回転数を高く保てるようにしました。

開発者のこだわり

6AT

1速~6速の変速比幅が大きく、低速域では鋭い加速を実現し、高速域では静粛性と燃費性能を向上。また、マニュアル感覚で操作できるパドルシフトは、スポーティーな走りを楽しめます。

開発者のこだわり
Mechanism 01 Powertrain
Mechanism 02 Suspension
Mechanism 03 Body

Mechanism 02 Suspension

軽量・高剛性の新プラットフォームに合わせて、サスペンションを全面的に刷新。ハンドリング特性をさらに突き詰め、より高速な領域での安定性・操縦性を追求しています。

フロント:マクファーソンストラット式 リヤ:トーションビーム式

ステアリング操作に対する高い追従性能を実現するため、走行安定性能の底上げとして専用ハブベアリングや専用サスペンションを採用し、車軸支持剛性を強化。フロントのサスペンションアームは、ワイドトレッドに合わせ欧州仕様のものを採用、路面とタイヤの接地角度変化を抑えています。さらに専用スタビライザーやコイルスプリング、ブッシュ類などの採用により、ロール剛性の最適化を図りました。また、ストラットやショックアブソーバーなどを採用。専用設計として動的質感も向上させています。

フロント マクファーソンストラット式 スタビライザージョイントバー線径アップ。 コイルスプリングバネ定数をスイフト標準車比33%アップ。 スタビライザーマウントテフロンシート追加。 スタビライザーバネ定数をスイフト標準車比50%アップ。 モンロー®製ストラットアウター径を50mmφ(スイフト標準車は45mmφ)にアップし、ストラット曲げ剛性を向上。
リヤ トーションビーム式 コイルスプリング バネ定数をスイフト標準車比30%アップ。 モンロー®製ショックアブソーバーバルブ構造を見直し、減衰力特性を最適化。 トーションビームねじり剛性をスイフト標準車比30%アップ。 専用トレーリングアーム旋回時などタイヤに大きな力が加わった際の変形を抑えるために、トレーリングアーム形状をスイフト標準車スポーツ専用に開発。先代スイフトスポーツに対し、トー剛性を約1.4倍、キャンバー剛性を約3倍に向上。

モンロー®製ストラット&ショックアブソーバー

歴代モデルに引き続き、スポーツ走行での性能に定評のあるモンロー®製フロントストラット、リヤショックアブソーバーを採用。スムーズに減衰力を効かせ、ロール姿勢の安定化とロードホールディング性能を向上させています。
*モンローはテネコオートモティブ社の登録商標です。

ロール角/ヨー応答性

先代スイフトスポーツよりもロール角を低減。
専用設計のリヤサスペンションや前後ロール剛性の最適化によって旋回安定性が大きく向上。フロントまわりを強化することでワンランク上の操縦性をめざしました。ステアリング操作に対してクルマが素直に反応する、コントロール性に優れたハンドリングを実現しています。

開発者のこだわり
Mechanism 01 Powertrain
Mechanism 02 Suspension
Mechanism 03 Body

Mechanism 03 Body

新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」や軽量衝撃吸収ボディー「TECT(テクト)」を採用。
走行性能の底上げに大きく貢献しています。

アンダーボディー

クルマの基本性能を高める軽量高剛性の新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用。アンダーボディーの構造や部品配置を抜本的に見直し、従来のプラットフォームでは断続していた骨格を連続化させることでアンダーボディーの剛性を高め、さらに骨格を滑らかなカーブを描く形状とすることで力を分散し、衝突安全性能を強化しています。

HEARTECT 滑らかな骨格構造

ボディー

超高張力鋼板 高張力鋼板

軽量で強度の高い980MPa超高張力鋼板を先代スイフトスポーツの約3倍に、780MPa高張力鋼板も約2倍使用し、軽量高剛性を実現しています。

スポット溶接増し打ち

スイフト標準車に対し、リヤドア開口部の上部と、テールゲート開口部の下側に、合計で12点のスポット溶接打点を追加。強固なボディーシェルにより、操縦安定性のさらなる向上を実現しています。

開発者のこだわり

開発者のこだわり

「アルティメット・ドライビング・エキサイトメント」をめざし、最新の1.4L直噴ターボエンジンを選択

新型エンジンのコンセプトは、「先代のM16A型エンジンのNAらしい高回転まで気持ちよく伸びるエンジンフィールを引き継いだ上で、強大なトルクによる加速性能を発揮できるエンジンをつくる」。そのために必要不可欠だったのが、直噴ターボです。エスクードに搭載しているブースタージェット エンジンはフラットなトルク特性ですが、新型スイフトスポーツは低回転から強大なトルクを立ち上げた後、さらにもう一段階、トルクがアップします。どの回転数でも、高いギア段でもぐんぐん加速するフィーリングは、コンセプトの「アルティメット・ドライビング・エキサイトメント」を実感していただけるはずです。さらにパンチを出すため、ウエストゲートバルブの制御をノーマルクローズにしました。最初からバルブが閉じているため、アクセルを踏んだらすぐにターボが過給を始める。高トルクが生み出す加速性能の高さが、新型スイフトスポーツの持ち味です。
排気音にも、徹底的にこだわりました。エンジンが低回転の際は静か、回転数に比例してターボ車らしい重低音が大きくなっていく。澄んだ音質だけが、室内に透過する。このスポーティーサウンドにも注目してください。

開発者のこだわり

エンジンを高回転まで回して楽しむ変速比を選択

開発中は、6MTのギヤ比はいろいろ試しました。実際にギヤ比が異なる6MTを数タイプ用意して、国内テストコースの山岳路で走行試験を実施。新型スイフトスポーツに搭載した直噴ターボは、エンジンを積極的に回した方が楽しいし、加速も鋭い。結果として、中でも一番ローギヤードなものを選択しました。

日本での評価を終えた後、欧州にも持ち込んで、再度確認しました。テスト走行を繰り返して得た結論は、先代に搭載していた6MTと同じギヤ比が最適だということです。高トルクな新型スイフトスポーツの持ち味をより引き出すためには、ローギヤードの方がマッチしています。エンジンのパワーアップ分、トルクアップ分がそのまま駆動力に伝わる、走りに特化した設定です。
シフトフィーリングにも相当こだわりました。ちなみに、欧州ではロングストローク信仰が強く、コンフォートなシフトフィーリングが好まれます。そんな欧州の評価者からも、少しシフト操作が重くてカチッとした新型のシフトフィーリングは好評を得ています。

直噴ターボに合わせ、クラッチミートポイントの最適化も行ないました。エンジン回転がアクセル開度に対してリニアに立ち上がるため、クラッチが急につながると扱いにくい。そこで先代よりもクラッチのクッション特性を軟らかくして、より滑らかにつながる設定としました。新型は先代よりも踏力を重めにしているため、扱いやすさとスポーティーさを兼ね備えた設定に仕上がっています。

開発者のこだわり

スポーツ走行を重視した6AT

自動変速機はCVTから6ATに変更しました。CVTと違い、駆動力をよりダイレクトに伝達するATは、加速感、変速感を味わえます。そうはいっても、「スイフトスポーツはMT!」というお客さまが多いのは事実です。そこで新型に搭載したATは、よりスポーティーな仕様を徹底追求しました。
一般的に自動変速機は、例えばコーナーの手前でアクセルオフにすると、適したレンジにシフトアップする制御が入ります。さらにコーナーの立ち上がりでアクセルオンにすると、シフトダウンします。コーナリング時に変速を伴うと、どうしても走りがギクシャクした感じになります。いっぽう、新型に搭載した6ATは制御を最適化することで、コーナーの手前でアクセルオフしても、シフトアップさせずに今のギヤをキープ。立ち上がりでキックダウンしないため、スムーズな加速が得られる設定です。

開発者のこだわり

快適性も維持した上で速いクルマ

新型スイフトスポーツは、タイムを競うようなスポーツカーをめざしたわけではありません。「快適性も維持した上で速いクルマ」がコンセプトです。この相反する性能を満たすためには、新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」の採用が必要不可欠でした。スイフト標準車のプラットフォームを開発する際、新型スイフトスポーツに採用するものも織り込み、きっちりと作り込みました。
1.4L直噴ターボの高トルクを受け止めるこのプラットフォームは軽量かつ高剛性で、サスペンションアームがねじれることなく、設計通りの弧を描くので、スタビライザーやスプリングのバネレートをかためる必要がありません。また、ゴツゴツとしたショック感を減らし、無駄なロールも減らして、通常の領域(60km/hくらい)での快適性とスポーツ性を両立しています。
スピードを上げても姿勢が安定しているため、まるで運転が上手くなったような感覚すら覚えるはずです。旋回中に加減速を行なうシーンでも、ピッチングを抑え、しっかりと四輪が路面をとらえます。試乗すれば、「ボディーがしっかりとしていて、サスペンションがきちんと動くクルマだな」とご理解いただけるでしょう。

開発者のこだわり

五感で感じられるボディー剛性を追求

新型スイフトスポーツに採用している軽量高剛性ボディーは、基本的にスイフト標準車と同様です。スイフト標準車を開発する段階で、新型スイフトスポーツも見据えていますから、十分な剛性が確保されています。
ボディーを開発する際は、大きく変形する部分はないか、どこも同じようにバランス良くねじれているかチェックします。ちなみに、ボディー剛性が高ければ良いというものではありません。まったくねじれないほど強固にすると、市販車としては扱いにくいクルマになってしまいます。ボディーをある程度ねじることで、衝撃を吸収しています。
新型スイフトスポーツは、数値に表れない感性的な部分まで突き詰めることで、より高い操縦安定性を実現しています。それがスポット溶接打点の追加です。スイフト標準車のボディーに対し、12点追加しました。ボディー剛性値こそ変わりませんが、五感で感じられるボディーのしっかり感が明らかに違います。