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2002年11月12日
「バナジウム鋳鉄」を開発し、排気マニホールドに採用
スズキ株式会社と、アイシン高丘株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:寺田司)は共同で、耐熱性を従来材(※1)より約50゚C高めた「バナジウム鋳鉄」の開発に成功、「エブリイ」(ターボ仕様車)の排気マニホールド(※2)に11月生産分より採用することとした。 (※1 従来使用されてきたモリブデンを微量添加した「高珪素フェライト系ダクタイル鋳鉄」) (※2 エンジンからの高温燃焼ガスを集合・排出させる管状部品) 自動車の排気マニホールドは、燃焼直後の排気ガスに直接曝されるため、高温に耐える強度が要求される。 今日では、エンジンの高出力化に伴なって排気ガス温度はさらに高くなる傾向にあるため、従来材に代わり、耐熱性の高い「オーステナイト系ダクタイル鋳鉄」や「ステンレス鋳鋼」を使用しなければならない状況となりつつある。 しかし、これらの「オーステナイト系ダクタイル鋳鉄」や「ステンレス鋳鋼」などは、鋳造性や切削性が悪い上、高価なニッケルやクロムを多量に含むことから、従来材に比べて製品コストが高いという問題もあり、材料性能を満たし、コストや加工の面で優れた材料の開発が望まれていた。 今回開発に成功した「バナジウム鋳鉄」は、従来材の珪素含有量をさらに高め、これに適量のバナジウムを添加して高温特性改善を図ったものであり、従来材に比べて高温強度を1.5倍以上向上させることができた。 また、同一条件での熱疲労寿命は、約2.5倍も向上する性能を有している。 これによって、従来材では不可能であった高温域でも使用が可能となり、「オーステナイト系ダクタイル鋳鉄」からの代替も可能となった。 従来材が使用できないケースでは、「オーステナイト系ダクタイル鋳鉄」などを用いる必要があったが、この場合の製品コストは4〜4.5倍になってしまうのに対し、「バナジウム鋳鉄」の開発によって製品コストを1.5倍程度に抑えることができた。 スズキでは、当開発材を「エブリイ」(ターボ仕様車)の排気マニホールドに11月生産分より採用後、順次用途を拡大していく。 |