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2005年2月18日


スズキ財団平成16年度科学技術研究助成について

− 30件、3,750万円の助成を決定 −

(1)研究助成について

 財団法人 スズキ財団(理事長 鈴木 修)は、2月18日、全国の大学等から応募のあった助成申請に対して、平成16年度の科学技術研究助成として30件、助成総額3,750万円を決定した。 

 今回研究助成を行うものは、生産関連技術8件、環境・省エネルギー関連技術4 件、計測・制御関連技術4 件、材料関連技術8件、電子・エレクトロニクス関連技術1 件、医療・人間工学関連技術3 件、ロボット関連技術2 件の合計30件であり、いずれも独創的、先進的な研究開発テーマである。

具体的には、
生産関連では、超音波振動端面への液体付着現象を利用する軽金属の薄肉鋳造プロセスや高精度・高性能なハイポイドギヤの設計、生産性の良い加工システムに関する研究。 (※1)
環境・エネルギー関連では、バイオマス(セルロース・ショ糖など)と太陽エネルギーを利用した二酸化炭素の排出のない光駆動型燃料電池やハンダに替わるクリーンな接合技術として導電性高分子を用いた低温で実装可能な接着剤に関する研究。 (※2)
計測・制御関連では、自動運転車両などがセンサやアクチュエータの故障時においても安全に走行できるフォルトトレラントな制御法をハイブリッド制御法の立場から確立する研究 (※3)
材料関連では、高透明性機能を有する新規オレフィン系高分子材料や廃熱エネルギーを回収する高性能熱伝材料と高出力発電モジュールに関する研究。 (※4)
電気・エレクトロニクス関連では、人間の意図を自動機械が推定しそれに基づく人間の動作支援をすることで一層の生産力を向上する事に関する研究。 (※5)
人間工学・医療関連では、操舵支援制御系と人間との操舵協調性(運転負荷低減の有効性)に関する研究。 (※6)
ロボット関連では、オフィスや工場などで作業者に追従しながら作業を補助するロボットに関する研究。 (※7)
など、今回も広い分野の研究テーマに助成がなされた。(助成対象研究一覧は別紙の通り)
 
 (※1= 別紙一覧のNo.7、No.12の研究課題、※2= No.2、No.18の研究課題、※3= No.17の研究課題、※4 =No.16、No.25の研究課題、※5= No.5の研究課題、※6= No.26の研究課題、※7= No.22の研究課題)

 なお、平成15年度の助成は30件、総額3,690万円であり、平成16年度は前年と同水準の助成。

(2)スズキ財団のその他の助成及び活動について

 同財団では、独創的・先進的な研究助成に加えて、15年度から環境問題等緊急な解決が求められるテーマに対し「課題提案型研究助成」を実施している。研究期間は2年間、16年度は「発泡アルミニウムの金型成形法の開発」に対し研究助成をおこなった。

 また、同財団では国際会議の開催費や海外の学会等への渡航費の助成、ブタペスト工科・経済大学等海外からの研究留学者の受入助成、財団ニュースの発行等広く活動を行っている。

 同財団はスズキが創立60周年の記念事業として基金を寄託し、昭和55年3月に設立したもので、本年で25回目の研究助成となる。

設立以来の助成内容は、総件数796件、累計助成総額9億7,113万円の実績となっている。また財団の資産総額は約34億2千万円に達している。

スズキ財団の概要
財団名 財団法人 スズキ財団
所在地 東京都新宿区大京町23−2 (TEL 03-3356-2555)
理事長 鈴木 修 (スズキ株式会社 取締役会長)
目 的 国民生活における利便の増進に資する機械等の生産及び利用、消費に関わる科学的研究の助成とその成果の普及を通じて、日本の機械工業の総合的な発展と国民福祉の増進に寄与する事を目的とする。
資産総額 約34億2千万円(平成16年4月1日現在)


平成16年度 スズキ財団 科学技術研究助成一覧
No. 研究課題 機関名 役職 氏名
1 独立成分分析とLVQを併用した音響官能検査の高度自動化 大阪府立大学 教授 大松 繁
2 バイオマスを原料とした光駆動型燃料電池の開発 大分大学 助教授 天尾 豊
3 超高速弾性ロータ系のためのハイブリッド反発型磁気軸受の開発 名古屋大学 講師 井上 剛志
4 円管内乱流中の撹乱によるエネルギ損失とその制御 広島工業大学 講師 宇都宮 浩司
5 手を差し伸べる生産システムAttentive Workbenchにおけるトレイ群制御 東京大学 助教授 太田 順
6 高感度・高選択性水素センシング法の開発 東京工業大学 講師 蒲池 利章
7 サイクロパロイド方式ハイポイドギヤの設計・加工システムの開発 新潟大学 助教授 川ア 一正
8 ゴムメタルの圧縮変形挙動における負荷速度依存性の解明 大阪大学 教授 小林 秀敏
9 マイクロ・ナノインプリントによる表面性状標準片の製作と、精度・安定性評価、接合法・表面処理法の研究 京都大学 助教授 小森 雅晴
10 脳波による意図伝達システムに関する基礎研究 同志社大学 助教授 高橋 和彦
11 自動車用永久磁石モータ開発のためのヒステリシス・残留応力考慮有限要素法の研究 岡山大学 教授 高橋 則雄 
12 超音波振動端面への液体付着現象を利用する軽金属薄肉鋳造プロセスの開発 豊田工業大学 教授 恒川 好樹
13 湖沼の水質汚濁メカニズムの解明と粒子法による水質評価モデルの作成 静岡大学 助手 中丸 麻由子
14 ニ成分系水溶液凝固過程における熱および物質伝達特性 神奈川工科大学 教授 鳴海 明
15 高効率的かつ環境低負荷型のリチウムイオン電池の固体電解質の開発 岡山大学 助教授 西原 康師
16 高透明性機能を有する新規オレフィン系高分子材料の創製 奈良
先端科学技術大学
助教授 野村 琴広
17 高安全性ビークルの自己診断とフォルトトレラント制御に関する研究 同志社大学 教授 橋本 雅文
18 低温実装を目指した一液型の全有機導電性接着剤の開発 山形大学 助手 日野 哲男
19 板材からの微細バルク部品成形システムの開発 名古屋大学 講師 廣田 健治
20 車体構造軽量化のためのナノコンポジットの材料特性評価 東北大学 助教授 胡 寧
21 自動車軽量化のための摩擦撹拌作用による異種金属材料接合技術の確立 豊橋技術科学大学 教授 福本 昌宏
22 人間の作業補助を目的とした追従型移動ロボットの開発研究 静岡大学 助教授 藤森 篤
23 遠隔操作型移動ロボットにおける手動操作と自律動作の融合制御 静岡大学 助教授 松丸 隆文
24 オリーブ樹のCO2収支に関する研究 静岡大学 助教授 向井 啓雄
25 チタン系金属間化合物による高性能熱電材料の開発とデバイス応用 大阪大学 教授 山中 伸介
26 操舵支援制御系と人間との操舵協調性 東京農工大学 講師 吉田 秀久
27 せん断加工における二次せん断面形成機構の解明 名古屋大学 助手 吉田 佳典
28 ドライバーの力調節能力にPlateau Potentialsが与える影響 大分県立
看護科学大学
助手 吉武 康栄
29 高静水圧環境下における硬脆材料の二次元切削特性 東京工業大学 助教授 吉野 雅彦
30 リング引張り試験によるチューブフォーミング用鋼管の材料特性評価方法の検討 香川大学 助手 吉村 英徳

 *順不同、役職、所属は申請時のもの