INTERVIEW

大胆でスポーティー。そしてやんちゃなイメージのフロントビューは、もちろん格好いい。しかし、「少し離れて斜め後方から見たスタイリングが、リヤピラーが切り離されフローティングルーフになったこの車の特徴を良く表していて美しい」と語るのはデザインを担当した新居だ。新型スイフトのコンセプトである「SWIFT INNOVATION」をいかに見出したのか、その裏側をデザイナーの新居が語った。

エクステリアデザインについて

スイフトを、超える。
新型スイフトのエクステリアデザインについては、“スイフトDNAの大胆な進化”をコンセプトに、スイフトの記号性を継承しながらも、大胆に刷新し、スイフトのDNAを革新的に進化させています。感性に訴える、力強く個性的なデザイン。時代を先取る、圧倒的な存在感を放つスイフトを目指しました。
 
ボディーは短く、低く、そしてホイールベースは長く。エンジンフードからサイドのショルダーラインなどエモーショナルな線や面で構成し、重心の低いプロポーションと筋肉質なフォルムに仕上げることで、ヨーロッパ車のような立体感やカタマリ感のある佇まいを目指しました。
 
Aピラーのブラックアウト処理によるラップアラウンドウインドー。新しいデザインのCピラーもブラックアウトすることによってルーフとボディーを完全に切り離したフローティングルーフに進化しました。
縦基調のヘッドランプなど、スイフトのDNAとしてのアイデンティティーも残しています。

インテリアデザインについて

インテリアデザインにおいても、「スイフトDNAの大胆な進化」を実現するため、 「スポーティー」「質感」「先進感」「使いやすさ」 という4つのテーマを掲げて開発しました。エクステリアデザインと連動しながら、大胆に進化した室内空間を表現しています。
 
スポーティーさをより進化させるため、インストルメントパネルは凹凸の強さや影により立体を強調しました。また、インパネアッパーのキャラクターに加え、センターコンソールパネルをドライバー側に傾けることによって、ドライバーフォーカスな構成にしています。その他、円筒形をモチーフとしたメーター、ホーンパッド、エアコンルーバー、エアコンスイッチ。クロノグラフ風のメーター、D型ステアリングホイールを採用するなど、視覚的にもスポーティーな雰囲気を楽しめるようデザインしました。

RS専用にデザイン・採用したパーツについて

RSはスイフトの最上級グレードとして、エアロバンパーやグリル、リヤスポイラーなどの装備を開発し、よりスポーティーなイメージを狙ってデザインしました。インテグレートされたリヤスポイラーを実現するため、専用形状のバックドアを採用したりするなど、標準車との差別化も図りながらバランスがとれるようにしています。

デザインの苦労話

開発コンセプトの「SWIFT INNOVATION」を、実際の形として見つけ出すのには苦労しました。
スズキを代表する車なので、お客様の期待に応えるスイフト、また期待を超えるスイフトとは何かを日々試行錯誤しました。スイフトらしさは残したい、しかし2代目がキープコンセプトなスタイリングだとしたら、3代目はINNOVATIONしなければならない。という、いわば相反する命題でしたので、非常にチャレンジングでした。
デザインスケッチから、CGデータ、立体モデル、実車へと形となっていく過程で納得がいくまで細部に渡って詰めていきました。特に従来のスズキではあまり用いてこなかった「サイドの勢いのあるキャラクター」。これを実現するためにプレス形状をミリ単位で調整し、実現させた自信作です。

逆にうまく出来た点は、新型車は軽量プラットフォームを採用することで、全長は短くしながらホイールベースが伸びたので、デザインでは少し自由度が広がり、たとえば、サイドのキャラクターラインは、あえて前後を貫かないデザインが可能になりました。そのおかげもあって、エモーショナルな印象を一層強調できたかなと思います。

  • 走りと個性の追求。チーフエンジニア | 小堀 昌雄
  • スイフトDNAは大胆な変貌を遂げた。 デザイナー | 新居 武仁