ご無沙汰の整備アーカイブになります。平成16年 トヨタ ウイッシュ CBA-ZNG10G 距離166000km 車検での入庫です。17歳のお車です。あちこちにガタや年式相応の劣化が多数見受けられますが、整備をして今回が最後?になるかも?というお車です。
だからと言って、じゃあ適当に仕上げればいい・・・というわけには参りません。性能が落ちているをどこまで回復させるか?(リカバリー)は、その整備士の腕の見せ所です。
私は10万キロを超えた車に対しては、この部品を点検して、必要であればほぼメンテナンスを行っています。

これ、解りますか?整備の人なら簡単ですね。エアフロセンサーです。この画像を見ると、線香花火の先のようなセンサー部が真っ黒ですねw

裏側です。エアクリーナー側じゃないのに、きったね~wだからこそ、エアークリーナーを軽視してはなりません。エアフロセンサーを使っているからこそ、エアクリーナーエレメントは、定期的に交換が必要と考えます。清掃には限界があります。
現代の車は、Dジェトロ制御とLジェトロ制御を組み合わせて、(スズキなんかもそうなってきてます)昭和の私から見れば、とんでもない制御を行って、燃費向上のためにより細かい制御によって車の性能を上げています。整備していて思ったのは、ほぼエアフロセンサーもホットフイルム式やホットワイヤー式が殆どでは?と感じてます。(システムがドイツだから仕方ないね)改めて、原理を調べてみると、エンジンが吸い込む空気によってセンサーが冷えるのを基準の温度まで温めることで、その空気の質量を計測し、計算してどれ位のガソリンを吹けば良いか?やってます。頭の良い人は本当に凄いね。おいらは、そんなんでわかるのか?というのが正直な感覚です(;^_^A
でも、このセンサー、繊細で(オヤジギャグじゃないよ)ブレーキクリーナーなど、一般的な溶剤で洗浄すると壊してしまうんです。ところが、天下のCRCー556を作っている呉工業さんから、これ専用の洗浄剤があることを知り、購入してしまいました。

透明度復活!!\(^o^)/より正確な空気を計測できるぜ!!

裏側も綺麗になりました。正確な計測は、正確な状態が必要です。当たり前ですが・・・。(補正には限界がある)
洗浄後は、先ず、アイドルアップのレスポンスが良くなって、アイドリングが安定しました。それから発進加速が鋭くなって、よりアクセルを踏まなくても車が前に進む感覚が出来ました。尚且つ、加速時のキックダウンがより鋭くなって、車がキビキビ走る様になりました。これは多分、新車の頃の感覚が戻ったのでは?と感じました。今時4ATですが、全然イケてます。走る走るw流石、基本燃料噴射量を計測する部品だねw
後は・・・お客様がこれに気付いてくれるかなあ(;^ω^)・・・いや、きっとわかるはずだ('◇')ゞ
車検は国の制度です。私たち整備士は、この制度を維持するために国家資格が存在します。しかし、逆を言えば、この制度が無ければ、お客様の車の入庫は恐らく極端に減るでしょう。なぜならば、壊れなければ、車屋に来る必要がないからです。
また、車検制度があるから日本の車は、故障しにくく、海外でも日本ではもうポンコツ扱いされる車でも輸出され、高額で買い取られるという考え方もあります。
この車検制度によって必ず入ってくる車に対して、整備士の使命をもう一度考えて・・・もうちょっと社会的地位も上がってくれないかなあ。(;^_^A
あ
他車メーカーの車ですが、他所の車屋に負けないようにお客様の車を仕上げる努力をこれからも続けていきます・・・いけるかな・・・いきたい・・・頑張りますm(__)m
それでは皆様、ご安全に♪