整備アーカイブになります。先日、車検整備中、ブレーキパットの剥離を発見しましたので、注意喚起の意味で、ブログにアップしたいと思います。
正直な話、ブレーキパット交換は、誰でも出来ます。それだけならば。しかし、交換した後どうなるか?を考えて交換する、整備するのは、整備士の使命でもあります。交換がゴールではなく、スタートなのです。だから、ブレーキパットの交換時、整備士は・・・パットの減り具合、減り方も斜めになってったり、片側だけ減ってたりする状態を判断したり、ブラケットの貼り付き状態、ピストンブーツの破れ、ブーツをはぐって中のピストンの状態、戻りの状態、スライドピンの状態、フリュード交換時、ブリーダーの状態、ディスクローターの錆、厚み、歪、当たり面、ホースのヒビ、硬度の状態、最低でもこの点検を短時間に判断して診断していきます。
で、先日車検の受入検査時、フロントブレーキパットがキャリパーブラケットから張り付いて取れなく、パットの台座を上手に少しづつコジッてやっとの思いで外したら・・・下記のような状態になってました。


いや~危なかった(;^ω^)ブレーキパットの剥離は効かなくなるというよりも効きが弱くなるか、突然タイヤがロックして車両がスピンする状態になります。これは現在の横滑り防止装置でも、機能の限界があるので、速度が高ければ高いほど制御不能になり、車両コントロールできなくなって、事故になります。
また、インターネットなどで、海外製の安い部品もございますが、高温多湿で塩害がある日本仕様でなければ、新品なのにブレーキ鳴きが止まらないなどの不具合も経験したことがございます。
まあ、今回の車両は、定期点検はされていないが、ガソリンスタンドなどでオイルメンテナンスをしっかりやっている車両でした。油脂の状態は、確かに良かったです。原因はキャリパーブラケットの腐食によるパットの貼り付きが原因と判定しました。ブラケットを脱着修正し、グリスアップも適材適所に行い、えぐれていたディスクブレーキローターを交換して作業完了となりました。(本当はキャリパーオーバーホールもしたかった・・・)
これでブレーキタッチも改善し、引きずりも改善したので燃費も向上するでしょう。ご相談承ります♪
それでは皆様、ご安全に♪