整備ブログです。アルトワークス HA22S 4wd 平成2年式 距離114000㎞ 車検でオイル漏れの整備になります。オイル漏れ多数。オイルパン、デフサイドシール、トランスファシール、オイル漏れ、テールゲートダンパー弱り、リヤキャリパー固着、マフラー穴、フランジ排気漏れ、ヘッドカバーオイル漏れ、ヘッドライト光量不足、オイルクーラーオイル漏れ、等々、非常に重整備の車両になります。代替えも検討提案いたしましたが、どうしてもこの車両を乗りたいとの事。お客様の腹が座った事で、こちらもソレナラコッチモヤッテヤロウジャネーカトコトンツキアウゼということで、腕の見せ所ですwww。
当然一日で終わることなく、時間をかけて、少しづつ、整備を仕上げていきます。トランスファとオイルパンはオイルパンのアクセスがトランスファが無いと楽なので、オイルクーラーを仕上げ、先にオイルパンを仕上げていきます。腰上は車両をリフトから下ろしていつでも出来ますので、先に腰下より仕上げていきます。

フロントトランスファケースを下ろします。いまいち、オイル漏れの原因となるものがよく判りません・・・。

右ドラシャが刺さるインターミデイトシャフトのアウトプット側。オイルシールは・・・大丈夫そう。交換しますけど。
K6Aエンジンの子メタルの点検を、クランク回しながら簡易点検しますが、遊びも無く、非常に良い状態をキープしています。

オイルパンを外したら、ストレナーは清掃します。コンロットチェックもします。比較的綺麗な状態です。(^▽^)/
で、トランスファーを脱着しますが、トランスファーケースを点検しますが、これといってひどいオイル漏れは、よく判りません(;^ω^) ん~。ミッション側をチェックすると、オイルシールがヘタっています。「お~これだこれだ」オイルシール交換することで、漏れが止まり、車検に合格すると思って、インターミデイトシャフトが刺さる右デフサイドシールを外したら・・・

ミッション側のトランスファが刺さるところ。この時点では、まだ謎が解りません。

ベアリングが・・・。これ、FFならば、異音が出て、完全アウトになると考えます。トランスファー側のアウトプットベアリングがデフサイドをかろうじて支えて、何とかデフキャリアを支えていたと思うと・・・ん~南無~((+_+))
ん???なんかおかしい。ファッ!?なんだこの破片は!!ベアリングが破損しているじゃん!!ということで、ご覧ください。
デフキャリアのサイドベアリングが破損していて、インターミデイトシャフトが組み込まれるアウターレースが偏芯を起こして、オイルシールのリップを削り、デフオイルが漏れている状態でした・・・。
あ~これで作業ストップ、ミッションオーバーホールが出来る!!と久しぶりに鼻息が荒くなるさくさんでしたが、奇跡的にリビルドミッションが存在し、この繁忙期に何とか仕事を回さなければならない当社の実情があり、お客様の納期を考えると、現実的な選択肢を取らざるを得ず、ミッション交換という整備となりました。トランスファーは再使用、オイルシール交換で対応、クラッチはせっかく開けたので、リヤクランクオイルシールも含めて、腰下をしっかり整備しました。フライホイールのボルトやクランクシャフトのボルト穴が大分腐食していたので、丁寧に再タップ加工し、取り付け時のトルク管理もしっかりして完成となりました。テールゲートダンパーは簡単にできると思っていたら、大間違いw。結局リヤガーニッシュを殆ど外してモールが経年劣化でカチンカチンになっていたのを何とか上手に再利用、ハメて完成です。
納車までシェイクダウンを繰り返し、チェックをして、お渡しまで心配性のさくさんは、点検します。
納車時にまた説明したいと思います(*^▽^*)
それでは皆様、ご安全に♪