整備アーカイブになります。平成24年式 ワゴンR 型式MH23S 距離96000km 一年点検時、CVTフルードの汚れと泡が気になりましたので、ご提案。お客様からのご要望にて、作業になりました。
この車は、友人から譲り受けた車との事。年式の割にとっても外装が綺麗で、ユーザー様の愛情が見てすぐわかりました。大事に乗りたい思いが伝わってきます。

早速オイルパンを剥ぐって、洗浄します。ストレナーの状態はこんな感じです。新品と比べると「黒い部品が対策でシルバーになってる」ような感じですが、鉄粉が付着してるため、このようになってしまっています。オイルパンの底面に、異常な破片や摩耗痕などはありませんでしたので、このまま作業を続けます。

オイルパンを剥ぐった直後。判り辛いですが、バルブボディも汚れています。

オイルパンの状態。異常な摩耗痕や破片などは見当たりません。

鉄粉はこんな感じです。オイルパンを一回も剥ぐってなければ、状態はこんなものでしょう。シフトレバーを無理やり入れてないことが解りますね。

洗浄直後のオイルパンの状態です。洗浄剤の揮発効果で、結露などが出る時があるので、エアブローして水分などを飛ばして組み付けます。

この時代のCVTオイルパンは液体ガスケットではなく、通常のステン?ガスケットですので、作業性が良いです。ジャトコさんもこういった仕様にして頂いているのは、現場の我々も助かります。(乾かす時間を短縮できる)

ストレナーの吸い込み口を真下から見た感じです。こんな風になっています。ライン圧がここから吸い上げられトルクコンバーターを介して油圧制御されます。

バルブボディも綺麗になりました♪
交換後のワゴンRの状態は、アイドリングで少し唸り音が出ていたものが、完全に消えました。それから、発進加速のグッというトルク感が出て、CVT車ですが、滑りながら加速していく独特の感覚が改善したような感じです。恐らく新車の時の感覚は、こんな感じだったのでは?と思いました。きっと燃費も改善している事でしょう(o^―^o)ニコ
納車時にお客様との会話で「友人から譲り受けたから、中々廃車に出来ないんだよ~」というお言葉が印象的でした。義理堅いお客様なんだなあ。でも、そういう思い、素敵だと思います(´∀`*)ポッきっと、その御友人の方とお会いされるときもあるでしょう。そんなとき、「ま~だ~乗ってるの?」と言われる時が最高の誉め言葉だと私は思います。その時、その御友人が車のコンディションを感じたとき、「あれ?俺が乗ってた時より、なんかいい感じがする・・・」と思わせることが出来たとするならば、その思いのお手伝いが出来た事は、やりがいがあったと思います。物を大事にすることはとても良い事ですね。
それでは皆様、ご安全に♪