2008年のスズキ二輪モータースポーツ体制について

スズキ株式会社は、2008年の主要な二輪モータースポーツへの参戦体制について、チーム体制やマシンの概要など、以下の通り決定した。スズキは、これらレース活動を通じて、スズキ二輪車製品の優秀性をアピールするとともに、モータースポーツの普及活動にも貢献していく。
ロードレース
ロードレース世界選手権
クラス | MotoGP |
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車両 | GSV-R |
チーム名 | RIZLA SUZUKI MotoGP |
ライダー | ロリス・カピロッシ、クリス・バーミューレン |
2007年、ファクトリーチーム・RIZLA SUZUKI MotoGPは、ジョン・ホプキンスとクリス・バーミューレンの2名体制で、レギュレーション改定に伴い990ccから800ccへ引き下げられた新型GSV-Rで参戦した。新開発の800ccエンジンは、前モデルから継承し熟成された車体とのマッチングも良く、ジョン・ホプキンスが4回の表彰台を獲得するなど健闘し、シリーズランキング4位と06年の10位から大幅な躍進を遂げた。一方、クリス・バーミューレンは、フランスGPでスズキGSV-R初の優勝をもたらした他、イギリスGP、アメリカGP、サンマリノGPと表彰台を獲得し、シリーズランキング6位と健闘した。サンマリノGPではクリスが2位、ジョンが3位とダブル表彰台を獲得するなどGSV-Rは通算8回表彰台に登り、2007年シーズンは、RIZLA SUZUKI MotoGPにとって大きな飛躍の年となった。
2008年は、継続してRIZLAのスポンサードを受け、クリス・バーミューレンに加え、新たにベテランライダーのロリス・カピロッシを迎えてシリーズチャンピオン獲得を目指す。
世界スーパーバイク選手権
クラス | SBK |
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車両 | GSX-R1000 |
チーム名 | Team ALSTARE SUZUKI ※ |
ライダー | 加賀山就臣、フォンシ・ニエト、マックス・ノイキルヒナー |
2007年は、ワールドスーパーバイク初挑戦のマックス・ビアッジがランキング3位を獲得してシーズンを終えた。
2008年は、チームアルスタースズキ(欧州代理店サポートチーム)より、加賀山就臣と今シーズンよりチームに加入するフォンシ・ニエト、マックス・ノイキルヒナーの3名が参戦。GSX-R1000でチャンピオン獲得を目指す。
世界耐久選手権
クラス | EWC |
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車両 | GSX-R1000 |
チーム名 | SUZUKI Endurance Racing Team ※ (SERT) |
ライダー | バンサン・フィリップ、マチュー・ラグリヴ、ジュリアン・ダ・コスタ |
2007年の世界耐久選手権では、スズキフランス耐久チームのSERTがGSX-R1000で3年連続のチャンピオンを獲得。また、同シリーズ第三戦の鈴鹿8時間耐久レースでは、ヨシムラスズキの加賀山就臣/秋吉耕佑組が優勝し、チームにとって27年ぶり、スズキにとって24年ぶりの栄冠となった。
2008年も引き続き、スズキフランス耐久チームのSERTが4年連続のチャンピオンを目指す。
AMAスーパーバイク選手権
クラス | SBK |
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車両 | GSX-R1000 |
チーム名 | Team YOSHIMURA SUZUKI ※ |
ライダー | ベン・スピーズ、マット・ムラディン、トミー・ヘイデン |
2007年のレースでは、GSX-R1000に乗るヨシムラスズキ(米国代理店サポートチーム)のマット・ムラディンとベン・スピーズがシーズン序盤から接戦を演じ、ベン・スピーズが1ポイント差で2年連続のチャンピオンを獲得、スズキは5年連続のチャンピオンとなった。
2008年は、ヨシムラ スズキより、昨年のシリーズチャンピオンのベン・スピーズと、マット・ムラディン、トミー・ヘイデンが参戦。マシンはGSX-R1000を使用し、チームとして6年連続チャンピオン獲得を目指す。
イギリススーパーバイク選手権
クラス | SBK |
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車両 | GSX-R1000 |
チーム名 | Team RIZLA SUZUKI ※ |
ライダー | 渡辺篤、トム・サイクス |
2008年のイギリススーパーバイク選手権には、チーム リズラ スズキ(欧州代理店サポートチーム)より、昨年の全日本JSB1000クラス・チャンピオンの渡辺篤と、トム・サイクスの2名が参戦する。マシンはGSX-R1000を使用し、チャンピオン獲得を目指す。なお、スズキの日本人ライダーが同選手権に参戦するのは、2003年-2004年の加賀山就臣以来、4年ぶりとなる。
全日本ロードレース選手権
クラス | JSB1000 |
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車両 | GSX-R1000 |
チーム名 | チームヨシムラスズキ |
ライダー | 秋吉耕佑、酒井大作 |
2007年は、ヨシムラスズキの渡辺篤がシリーズチャンピオンを獲得し、酒井大作もランキング3位となった。渡辺のチャンピオン獲得は、2002年のスーパーバイククラスに続き、自身2度目。ヨシムラにとっては、1989年のダグ・ポーレン(TT-F1/F3ダブルタイトル)以来、18年ぶりとなった。
2008年は、チームヨシムラスズキから、昨年の鈴鹿8耐で優勝した秋吉耕佑と、酒井大作が参戦し、チームとして2年連続チャンピオン獲得を目指す。
モトクロス
モトクロス世界選手権
クラス | MX1 |
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車両 | RM-Z450 |
チーム名 | Team SUZUKI World Motocross |
ライダー | スティーブ・ラモン、ケン・デ・ダイカー |
2007年、スズキはケビン・ストライボスとスティーブ・ラモンがRM-Z450を駆り、2002年以来のタイトル奪還を期して世界選手権モトクロスMX1クラスに参戦した。スティーブ・ラモンは、シーズン序盤から着実に表彰台を獲得しながら、安定した走りでポイントを重ね、シリーズチャンピオンとなり、2002年以来5年ぶりにスズキにタイトルをもたらした。また、ケビン・ストライボスも、チェコGPでの2ヒートW優勝を含む通算14ヒートで表彰台を獲得し、シリーズランキング2位となり、RM-Z450がトップ2を独占し、スズキはマニュファクチャラータイトルも獲得した。
2008年は、チャンピオン、スティーブ・ラモンに加え、2005年ドイツ選手権、2006年イギリス選手権チャンピオンで、実力者のケン・デ・ダイカーが新たに加入し、スズキは連続チャンピオン獲得を目指し参戦する。
AMAスーパークロス
クラス | Supercross |
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車両 | RM-Z450 |
チーム名 | ROCKSTAR/MAKITA SUZUKI TEAM ※ |
ライダー | デビット・ビーラマン、マイク・アレッシ、マイケル・バーン |
2008年のレースでは、チーム ロックスター/マキタ スズキ(米国代理店サポートチーム)より、今年からチームに加入したデビット・ビーラマン、マイク・アレッシの2名と、昨年に引き続きマイケル・バーンの計3名が参戦。マシンはRM-Z450を使用し、チャンピオン獲得を目指す。
全日本モトクロス選手権
クラス | IA1 |
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車両 | RM-Z450WS |
チーム名 | Team SUZUKI |
ライダー | 小島庸平、北居良樹、戸田蔵人 |
2007年、シーズン序盤から快進撃を続けてきた小島庸平は終盤の怪我を乗り越えてランキング3位、北居良樹も自己ベストとなる5位、シーズン途中、怪我による欠場を強いられた戸田蔵人は10位でシーズンを終えた。
2008年は、IA1クラスには、チーム スズキ モトクロスより、昨年同様、小島庸平、北居良樹、戸田蔵人の3名が参戦する。マシンはRM-Z450WSを使用し、チャンピオン獲得を目指す。
※ 印は、スズキ代理店サポートチーム