1955 | コレダST1
スズキ初の2サイクル二輪車
「自転車用補助エンジン=バイクモーター」ではなく、二輪完成車にスズキが初めて2サイクルエンジンを搭載して発売した記念すべきモデル。なお、前年のスズキ初の二輪完成車コレダCOには4サイクルエンジンを搭載している。設計の大きな方針はエンジン騒音が小さいことと、耐久性があって故障しないことの2点。超ロングストロークとすることでスラップ音を防止したほか、クラッチハウジングとクラッチフェーシングのかみ合わせにインターナルギヤを使用してクラッチ音を防止するなどの改良を施した。また、耐久性を高めるためにクランク軸を4個のベアリングで支える方式としたほか、コネクティングロッド大端部のベアリングに初めてリテーナーを採用するなど、壊れる個所が絶対にないよう慎重に設計した。最高出力は5.5PSを発揮。1961年までに10万台を超える販売を記録し、その後のビジネス車種Kシリーズの基礎を築いた。
寸法・重量 | 寸法(mm) | 全長 | 2,000 |
全幅 | 760 | ||
全高 | 1,000 | ||
軸間距離(mm) | 1,260 | ||
車両重量(kg) | 95 | ||
エンジン | エンジン種類 | 空冷2サイクル単気筒 | |
総排気量(cc) | 123 | ||
ボア(mm)×ストローク(mm) | 52×58 | ||
最高出力 | 5.5ps/5000rpm | ||
最大トルク | 0.97kgm | ||
変速機形式 | 常時噛合式3段ロータリー | ||
タイヤサイズ(前) | 24'×2.75'-4P | ||
タイヤサイズ(後) | 24'×2.75'-4P | ||
価格(円) | 120,000 |
1957 | コレダST3
優れた経済性と性能を備えた実用車
堅牢な特殊チャンネル型フレームに最高出力7PSを発揮する125cc 2サイクルエンジンを搭載。加速・登坂力、70km/Lと経済的な燃費など、あらゆる点で実用車の条件を満たしていた。低い重心としつつハンドル回りやクッション関係を適切に設計したため安心して走行できた。また、油圧式テレスコピック型フロントフォーク、スプリング式リヤクッションを採用し、乗り心地も確保。さらにその後の当社二輪車の特徴となるコレダTTと同じ馬蹄型のヘッドランプを採用したことも特徴。
寸法・重量 | 寸法(mm) | 全長 | 2,000 |
全幅 | 700 | ||
全高 | 1,000 | ||
軸間距離(mm) | 1,270 | ||
車両重量(kg) | 110 | ||
エンジン | エンジン種類 | 空冷2サイクル単気筒 | |
総排気量(cc) | 123 | ||
ボア(mm)×ストローク(mm) | 52×58 | ||
最高出力 | 7ps/5500rpm | ||
最大トルク | |||
変速機形式 | 常時噛合式3段ロータリー | ||
タイヤサイズ(前) | 24'×2.75'-4P | ||
タイヤサイズ(後) | 24'×2.75'-4P | ||
価格(円) | 130,000 |
1958 | コレダST5
キャッチフレーズは「100万人の実用車」
シリンダーを改造して最高出力を7.5PSに向上。常時噛合式前進3段足踏ミッションは、エンジン性能と合致した変速比とし、最高速度85km/hから急坂の走破まで、スムーズに変速することができた。チェーンケースは完全防錆の全密閉式とし、チェーンの伸びとスプロケットの摩耗を防止。サスペンションは前輪に油圧式テレスコピック型フロントフォークを採用し路面からの衝撃を緩めるとともに、後輪のスイング式リヤクッションはスプリング強度を高めに設定することで重い荷物の運搬にも適したものとした。
寸法・重量 | 寸法(mm) | 全長 | 2,030 |
全幅 | 810 | ||
全高 | 970 | ||
軸間距離(mm) | 1,300 | ||
車両重量(kg) | 117 | ||
エンジン | エンジン種類 | 空冷2サイクル単気筒 | |
総排気量(cc) | 123 | ||
ボア(mm)×ストローク(mm) | 52×58 | ||
最高出力 | 7.5ps/5500rpm | ||
最大トルク | 1.2kgm/3000rpm | ||
変速機形式 | 常時噛合式3段ロータリー | ||
タイヤサイズ(前) | 24'×2.75'-4P | ||
タイヤサイズ(後) | 24'×2.75'-4P | ||
価格(円) | 125,000 |
1959 | コレダST6A
運搬にもスポーツ走行にも適した実用車
合理的な設計をした新空冷単気筒エンジンは125cc 2サイクルで、最高出力8PSと低・高速域で十分なパワーを発揮した。当時は「ジェットライン」と呼ばれたオリジナルデザインが高い評価を受けた。このデザインは五角形型のタンクやツールボックス、サドルなどを流れるように配置したものであった。スターターとしてもダイナモとしても優れた能力を発揮するセルダイナモによって故障の少なさや経済性の高さに一層の使いやすさをプラスすることができた。社章の“S”が初めてフューエルタンクを飾ったモデルでもあった。
寸法・重量 | 寸法(mm) | 全長 | 2,000 |
全幅 | 740 | ||
全高 | 1,000 | ||
軸間距離(mm) | 1,280 | ||
車両重量(kg) | 118 | ||
エンジン | エンジン種類 | 空冷2サイクル単気筒 | |
総排気量(cc) | 123 | ||
ボア(mm)×ストローク(mm) | 52×58 | ||
最高出力 | 8ps/6000rpm | ||
最大トルク | 1.07kgm/4000rpm | ||
変速機形式 | 常時噛合式3段ロータリー | ||
タイヤサイズ(前) | 24'×2.75'-4P | ||
タイヤサイズ(後) | 24'×2.75'-4P | ||
価格(円) | 128,000 |
1961 | コレダ125SH
実用車に最適なタフで働き者のバイク
コレダセルツインSBと同じフレームに、低速性能を重視した実用車タイプの2サイクル空冷単気筒エンジンを搭載。ロングストロークで粘り強い特性を発揮するとともに、燃費は70km/L(40km/h定地燃費)と経済性にも優れていた。カバーを付けたテレスコピック式フロントフォークや強力なスターターダイナモによるスターター機構、35Wのシールドビームヘッドランプを採用したことも特長。デザインは精悍な印象のジェットラインを採用した。
寸法・重量 | 寸法(mm) | 全長 | 1,960 |
全幅 | 675 | ||
全高 | 920 | ||
軸間距離(mm) | 1,290 | ||
車両重量(kg) | 113(乾燥) | ||
エンジン | エンジン種類 | 空冷2サイクル単気筒 | |
総排気量(cc) | 123 | ||
ボア(mm)×ストローク(mm) | 52×58 | ||
最高出力 | 8ps/6000rpm | ||
最大トルク | 1.1kgm/4000rpm | ||
変速機形式 | 常時噛合式4段ロータリー | ||
タイヤサイズ(前) | 2.75-17-4PR | ||
タイヤサイズ(後) | 2.75-17-4PR | ||
価格(円) | 128,000 |
1962 | コレダ125SL
粘り強いロングストローク単気筒エンジンを搭載した実用車
コレダ125SK(2気筒)と同様の車体に125cc 2サイクル空冷単気筒エンジンを搭載。粘り強さで定評のあるロングストロークエンジンは低速トルクに優れ、最大トルク1.1kg-mを4,000rpmで発揮した。4段ロータリーミッション、強力な登坂能力、経済的な燃費(定地70km/L)なども相まってタフな実用車となった。
寸法・重量 | 寸法(mm) | 全長 | 1,950 |
全幅 | 865 | ||
全高 | 1,060 | ||
軸間距離(mm) | 1,290 | ||
車両重量(kg) | 110 | ||
エンジン | エンジン種類 | 空冷2サイクル単気筒 | |
総排気量(cc) | 123 | ||
ボア(mm)×ストローク(mm) | 52×58 | ||
最高出力 | 8ps/6000rpm | ||
最大トルク | 1.1kgm/4000rpm | ||
変速機形式 | 常時噛合式4段ロータリー | ||
タイヤサイズ(前) | 3.00-16-4PR | ||
タイヤサイズ(後) | 3.00-16-4PR | ||
価格(円) | 128,000 |