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2002 APRC Rd.4 ラリー北海道 事前情報
日本初、FIA地域ラリー選手権開催!!
 
2002年9月2日  

 いよいよ日本で初めてのFIA(国際自動車連盟)地域ラリー選手権戦である第2回ラリー北海道が、アジア・パシフィック・ラリー選手権第4戦としてスタートされる。このラリーは昨年、日本初の国際ラリーとして開催されたものだが、今年はAPRCに昇格、来年はWRC(世界ラリー選手権)としてFIAに申請を出している。日本の関係者やラリーファン、そしてFIAも、自動車大国であり優秀なラリーマシンやワークスチームをWRCに出場させている日本でのWRC開催を望んでいるが、その実現は今回のラリーの出来如何に掛かっていると言ってよいだろう。

インターナショナルな出場者と日本特有のコース設定
 ラリーは北海道・帯広周辺で行なわれ、9月5日にセレモニアルスタート、そして6日から8日の3日間に渡って1077.62kmを走る。その中には20ヵ所260.66kmのスペシャルステージが用意されている。出場者は、海外からの遠征だと日本国内の輸送費などの経費が他のAPRCイベントに比べて極端に高いこともあってさほど期待されていなかったが、蓋を開けてみると、P・ボーン(スバル)、田口勝彦(三菱)、K・シン(プロトン)らここ数年のAPRCチャンピオンをはじめトップコンテンダーがずらり13台もエントリーしてきた。迎え撃つ国内勢も、今年は日本独自の競技車両規則が適用されないことになったが、FIA規定のグループN、グループA車両を製作してこぞって出場、結果的に主催者の設定した60台の枠を1台増やさなければならなくなるほどの盛況となった。

 コースは帯広周辺の山岳路や林道が使われるが、レグ1とレグ3は狭く曲がりくねった日本特有の林道が主体、レグ2はそれよりハイスピードなコースが使われる。またレグ1とレグ3の最後には帯広郊外の河川敷に設けられたサービスパークのそばで、大観衆を前にしたスペクテイターズ・ステージが用意されている。面白いのはこれらのコースは全日本ラリー選手権などでも使われていないことから、海外勢も国内勢も去年出場していない選手にとっては全く条件は同じとなる。国内勢は狭くワダチの掘れ易い道の走り方を良く知っているから有利かとも思えるが、海外のトップ勢もいろいろな国の道を走り尽くしているから決して侮ることは出来ない。それに日本人には不慣れなハイスピード走行は逆に彼らにはお手の物。果たしてどういう展開になるのか、スタートしてみなければ全く分からないから面白い。

スズキ陣営は、モンスター田嶋&天才粟津原の2台体制での出場!
田嶋/ラベット組
 スズキからはもちろんAPRCの顔でもある'モンスター'田嶋伸博/ジュリア・ラベット組のイグニス・スーパー1600が出場するが、今回は更に粟津原豊/高橋昭彦組も出場する。田嶋選手は今年のAPRC第3戦のロトルアラリーで優勝、前2戦でもポイントを稼いでいて2リッターカップのポイントリーダーとなっている。
田嶋選手「今回の目標ですか? もちろん優勝! 勝てばこれでイグニスで2年連続、通算6回目のAPRC2リッター・チャンピオンが決まりますからね。日本で初めて開催されるアジパシでそれが実現出来れば最高ですよ。そして目標はもう一つ、JWRCの最終戦ラリー・オブ・グレートブリテンに向けてのグラベル用セッティングとテストです。8月の北海道サホロで行なったテスト&合宿が大きく功を奏して、JWRC第4戦のドイツでは3位を獲得出来ました。イグニスの新しいターマック仕様は成功したといってよいでしょう。あとはグラベル仕様を煮詰めるということで、今回は粟津原選手と一緒に頑張ります。北海道のコースは走ったことはありませんが、初めて走るコースでもペースノートをしっかり作ることが出来れば問題ありません。ただ日本の林道はワダチが深く掘れるので、ドライバーとしては走りを楽しめないのであまり面白くないですね。」

全日本ダートトライアル選手権第5戦北海道にて粟津原選手が運転するスイフト

粟津原 豊 選手
 一方、久々のラリー出場となる粟津原選手はこのイベントに向け抱負をこう語っている。
粟津原選手「ラリーは3年ぶりですかね。高橋ナビともそれ以来だからどうなることやら。イグニスにはテストなどではちょっと走らせたことがありますが実戦は北海道が初めてになります。そう、2輪駆動車で林道を走るのも初めてなんですよね。まあ1日目、2日目でマシンに慣れて3日目に勝負という感じでしょう。ともかく今回は100%完走、そしてJWRCのためのテストをしっかりやる、という二つの目的を達成します」
 聞いているとやや不安になってくるが、そこは粟津原選手、過去にカルタスやアルトで12年連続全日本ダートラチャンピオンになっているだけでなく、ラリーでも9回も全日本チャンピオンになった実績を誇る天才ドライバーなのだ。アジパシやJWRCでは縁の下の力持ちとなってチームを支えているため彼の名前は表面に出て来ないが、知る人ぞ知るという走り屋だ。

 田嶋、粟津原両選手をはじめとしたスズキスポーツラリーチームは、火曜日から始まるレキ(コース試走&ペースノート作成)を前にサホロ・モータースポーツランドで最後のマシンチェックを行いスタートに備える予定。初秋を迎えた北海道の森の中に、イグニス・スーパー1600の咆哮が響き渡るのはもうすぐだ。

尚、次のレポートはラリースタート後の9月6日に予定している。







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