久しぶりの整備日記になりますm(__)m。今、整備はお陰様で?本当に忙しく、中々ブログをアップする時間を確保する余裕が私にはございません。ごめんなさいm(__)mそんな中でも画像データを少しづつですが撮らせて頂いてます。
先日、このブログをご観覧している方よりご連絡を頂きました。最近アップしてないねー・・・。と。このようなお言葉、勿体ないでございます。まあ、不定期でボチボチアップしたいと思います。
車の耐久性は、本当によくなりました。リコールに関してもお客様にはご迷惑をおかけしておりますが、全身全霊で対応してますので、ご容赦頂ければと思います。
また、対応も昔は部品交換が主な整備だったのですが、現在では、プログラムを変えて制御をよりよくして、精度を上げている整備が主流になっています。昭和世代の私としては、すごい時代になったなあと感じております。
整備アーカイブになります。データは2020/8/3 13:18 になります。スイフトスポーツ ZC72S 初年度H21年式 距離124000km
お客様のご用命は、「朝一番に低速にてブレーキがキーキー音がする時がある」とのこと。現在は出ていないとのこと。う~症状が確認できない・・・。高度診断だなあ。こんなときはどのように整備するのか?私はこんな時は、原因を二つに分けて問題を解決するようにしています。それは、安全上の問題と品質上の問題です。安全上の問題とは、その音が直接、機能を著しく低下させている、若しくは直接安全を担保できないでいる状態。品質上の問題とは、機能はしているが、性能が劣化している状態。本来、100%のところが90・80・70・60%・・・。そんな感じです。安全上の問題を具体的な例を上げると、ブレーキパットが無くなりかけてて、パットセンサーがディスクローターに当たって「キー」音がする場合。品質上の問題を具体的にな例を上げると、車両が10年を超えて、ショックアブソーバが抜けてしまい、乗り心地が悪くなってしまい、減衰力が低下して「キコキコ」音がする。など。車検は通るが機能は低下している。などです。
音が再現できない場合は、安全上の問題を重きにおいて点検します。そして、この点検は場数を踏んだ人ほど発見しやすいです。経験が強いです。それは再現性を上げることができるので、再現したらお客様に「この音ですか?」が出来ます。異音は、異音の場合と作動音の場合があります。
さて、早速ブレーキを点検していきます。フロントパットは・・・全然ある。バックプレートの干渉は・・・ないね。リヤブレーキパットは・・・ン~全然あるな・・・。ん?サイドブレーキのカムのストッパーが隙間がある・・・。あ~完全に戻ってないな。そういえばハンドブレーキも引くとき2段階だったな(引くと途中から重くなる感覚)カムを手で戻して・・・。やっぱ戻らん。アッ音が出た。タイヤを回したら「キー」と再現されました。早速お客様を呼んで同音か確認とります。この音で間違いないということで、早速見積り、ご了承を得て、リヤキャリパーのオーバーホールを行ないます。スイフトのリヤキャリパーオーバーホールキットは初めて目にします。部品も今までリヤキャリパーのオーバーホールキットそのものが設定が無かったとの事。一体式のキャリパーオーバーホールは組み上げるのに技術と専用工具が必要です・・・と思ってたのですが、オーバーホールキットの部品を見たら???サイドワイヤーが付いているアームと中のカム、プッシュロッドやカップはこのキットには付いてません。キットの中身はピストンとピストンシール、ピストンブーツのみです。このアーム内のローラーベアリング等の所は「やるな」ということでしょうか?ん~つまらん。スイフトのリヤキャリパーオーバーホールに関しては、現時点ですと、分解してみないと出来るか出来ないか?わからないということでしょうか?一体式のリヤキャリパーの構造は、分解してみて従来と変わっていないので、もしかしたら他社の部品で流用できるかもしれませんが、当社はディーラーなので、一応ここまでということでm(__)mそれでは、分解していきましょう。
ピストンは、ペダリングで出して最後は回して外す。固着の場合はこの方法が一番。
今回は、このピストン内部がNG。交換します。
プッシュロッドのキット設定がない為、シリンダーの清掃は、キャリパーを逆さにしてゴミが入らないように清掃します。シール、ブーツの溝の掃除も非常に狭く、やりずらい。・・・が、私は、ストレートさんのバイク用キャリパーほじほじでドンピシャリ!!
ピストン挿入。やり方は人それぞれですが、雪国の整備は、ブーツのリップを確実に入れて確認してからピストン挿入です。関東のやり方では、綺麗に仕上がりません。
SSTにてピストンをしっかり入りました。とても軽くスーっつと入りました。ブーツのエア抜きもお忘れなく。
キャリパーの動きが悪くなると、取り付け部のブラケット部も荒れてきます。長文になるので、ひと先ずここまで。
それでは皆さんご安全に♪