企業ニュース

2017年5月12日

スズキ、2017年3月期決算を発表

-当期は減収増益、年間配当は前期比12円増配、次期は研究開発費増等もあり増収減益見通し-

1. 2017年3月期決算の業績概況

当期の連結売上高は3兆1,695億円と前期に比べ112億円(0.3%)減少しました。国内売上高は登録車の販売が増加しましたが、軽自動車販売やOEM売上の減少等により1兆375億円と前期に比べ104億円(1.0%)減少しました。海外売上高はインドや欧州等での四輪車の販売は増加しましたが、インドネシア、パキスタンでの四輪車の販売減、および為替影響等により2兆1,320億円と前期並みとなりました。
連結利益の面では、営業利益は為替影響がありましたが、インド、欧州での四輪車の販売増等により2,667億円と前期に比べ714億円(36.5%)増加、経常利益は2,867億円と前期に比べ776億円(37.1%)増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失としてタイ四輪事業等で減損損失399億円を計上しましたが、経常利益の増加に加え、投資有価証券売却益の増加もあり1,600億円と前期に比べ433億円(37.1%)増加しました。
新中期経営計画では配当性向15%以上を掲げていますが、前期に実施した大量の自己株式取得もあり、自己資本比率が35%にまで低下していることから、投資有価証券売却益を除く親会社株主に帰属する当期純利益を基礎として、期末配当金は1株につき27円とさせていただく予定です。中間配当金を含めました年間配当金は44円となり、前期より1株につき12円増配、投資有価証券売却益を除く親会社株主に帰属する当期純利益を基礎とした配当性向は15.2%となります。

2. 各セグメントの状況

四輪車事業につきましては、国内は登録車が「ソリオ」「イグニス」に加え新型「スイフト」を投入し初めて10万台の販売を達成することができました。軽自動車につきましても「スペーシア カスタムZ」の投入、「ワゴンR」をフルモデルチェンジするなど商品力を強化し拡販に努めてまいりましたが、OEM売上の減少により、国内売上高全体としては前期を下回りました。海外売上高は為替影響がありましたが、インドでの「バレーノ」「ビターラ ブレッツァ」、欧州での「ビターラ」などの好調な販売により前期を上回りました。この結果、四輪車事業の売上高は2兆8,956億円と前期に比べ171億円(0.6%)増加しました。営業利益は日本、インド、欧州での売上・構成変化等の改善により2,551億円と前期に比べ625億円(32.4%)増加しました。
二輪車事業につきましては、新型スーパースポーツバイク「GSX-R1000」や新興国向けスポーツバイク「GSX-R150」等を市場投入しご好評を頂いていますが、これら新機種の市場投入が年度末となったため、売上高は2,063億円に留まり、前期に比べ276億円(11.8%)減少しました。営業利益は為替影響がありましたが、諸経費等の削減により、前期の営業損失102億円から営業損失9億円へと改善しました。
特機等事業の売上高は北米での売上は増加しましたが、為替影響等により676億円と前期に比べ7億円(0.9%)減少、営業利益は125億円と前期に比べ4億円(2.6%)減少しました。
所在地別の営業利益につきましては、日本、欧州、アジアともに増収増益となりました。

3. 次期の連結業績予想

次期は「新中期経営計画 SUZUKI NEXT 100(2015~2019年度)」の3年目に当たり成長のための投資を積極的に行っていく計画であります。引続きインド、欧州など海外での四輪車の販売増加を見込みますが、一方で研究開発費、減価償却費等も増加するため、増収減益と予想しております。

(連結業績予想…通期)
売上高 3兆4,000億円(前期比 7.3%増)
営業利益 2,400億円(前期比 10.0%減)
経常利益 2,550億円(前期比 11.1%減)
親会社株主に帰属する当期純利益 1,450億円(前期比 9.4%減)
(為替レート) 1米ドル=110円、1ユーロ=115円、1インドルピー=1.65円、
100インドネシアルピア=0.85円、1タイバーツ=3.10円

以上