先日黒部ダムに行ってきました!
所沢からだと高速を使って片道4時間くらいでしょうか。長野自動車道「安曇野IC」より約1時間、上信越道「長野IC」より約1時間30分で長野方面からですと「扇沢駅」から有料の電気バスに乗車し16分で「黒部ダム駅」に到着します。扇沢周辺の駐車場は2000円ほどかかりますが、少し離れたところには無料駐車場があるのでそちらがおすすめです!
黒部ダムは、富山県東部の立山町を流れる黒部川水系の黒部川に建設された水力発電専用のダムで観光放水が有名です。
1956年(昭和31年)に着工し、当時日本電力太田垣士郎指揮のもと、171人の殉職者と7年の歳月をかけて、約束工期である1961年1月に間に合うよう24時間、極寒の冬も崩れる土砂の中工事を続けました。
特に難航したのが、破砕帯という地点で、昭和32年5月、入口から1,691メートルの地点で毎秒660リットルもの地下水と大量の土砂が噴き出しました。
現場作業員は、様々な薬液を駆使したりしましたが水は止まりませんでしたが冬になると水が枯れかけて掘り進めることができました。距離は80メートルの破砕帯に対し、7ヶ月の苦闘の末に突破したのです。1日に掘り進められた長さは40センチほどです。気が遠くなります。
工事を続け1963年(昭和38年)に完成しました。
富山県は北陸電力の事業地域ですが、黒部ダムは関西電力が建設し、発電された電気は関西電力の事業地域に送電されています。理由は第二次世界大戦後の復興期、関西地方は深刻な電力不足により、復興の遅れと慢性的な計画停電が続き、深刻な社会問題となっていました。
関西電力は、大正時代から立山の過酷な自然に阻まれ何度も失敗を繰り返した黒部峡谷での水力発電以外に選択肢を見出せず、当時、登山も困難で命がけだったその秘境の地でのダム建設案に、太田垣社長は「黒部しかない」「関西の消費電力を一気に賄える」「工期7年、遅れれば関西の電力は破綻する」と決断し、日本電力の資本金の3倍の費用をかけました。完成当時、大阪府の電力需要の50%(25万kW)を賄ったことでも知られ、東京に追いつけるための重工業への転換がようやく可能になりました。
日本の電力を支えるため、男達の努力の結晶を皆さんも是非見に行ってください
写真は諏訪湖SA(下り)の恋人の聖地で撮りましたサービスの美里です