その他
冠水道と車
いま時期 ご注意下さい!!
テレビ等で良く話題になる線状降水帯やゲリラ豪雨ですが、
車を運転する時に気をつけて頂きたい事をご紹介します。
ニュース等で良く目にする冠水した道を車が走る様子ですが、
冠水道を走行する事で車にトラブルが起こる事があります。
冠水道での車両トラブルの一例をご紹介します。
【ブレーキの効きが悪くなる】
ブレーキ部品の間に水が入ると極端にブレーキの効きが悪くなる事があります。
冠水道を通過後は何度かブレーキを踏み、ブレーキの効きを確認してから
通常の走行をして下さい。
(車両の取り扱い説明書にも記載されています)
【水が車内へ入って来る】
車はある程度の水溜りには対応出来ますが、完全防水ではありません。
ドア内側のゴムで車体とドアを密閉していますが完全ではありません。
また、車の床面等には何か所かのゴムキャップがあります。
冠水した道路を勢いよく走行すると、ドアのゴムや床のゴムキャップが水の勢い
に負けて車内に水が入ってしまいます。
(車内の床面には電気配線や配線同士を繋ぐコネクターなどが多く有ります。
直ぐに問題は無くても水濡れにより錆びが発生し、のちに故障が発生する事も有ります。)
【車のバンパー等の外装パーツが取れる】
車の勢いと水の抵抗により、各部品には凄く強い力がかかります。
その為、バンパーやバンパーの奥の部品の破損などが起きてしまいます。
【エンジン故障で走行出来なくなる】
エンジンは空気を吸い込みガソリンと混ぜ合わせた物をギューっと圧縮し、
それを爆発させた力で走行しています。
エンジンの空気吸い込み口から水が入ると、ギューっと圧縮の時に水を圧縮して
エンジンを破損してしまいエンジンがダメになってしまいます。
(ウォーターハンマーと言います)
また、マフラー(排気管)の出口が水に浸かってしまうと、排気ガスの出口が
無くなりエンジンが止まってしまう事もあります。
ご紹介したトラブルは一部の例ですが、多額の出費になってしまう事もあります。
冠水した道の走行は出来るだけ避けていただければと思います
最近ではアンダーパス道路の入口と出口の所に、ここまで水が溜まって
いれば水深30cmですよ、走行しないで下さいとのマークが付いています。
(アンダーパス道とは上の道をくぐる為に、下の道が穴を掘って低くなっているような道です)
車の形状によっても違いがありますが、水深30cmの冠水道を時速30km/hで走行すると、
ボンネットの上まで水しぶきを上げながらの走行になります。(テレビで目にする光景です)
その状態で走行すると外装品に大きなダメージが有ったり、車内に水が入ってきたり、
エンジンが水を吸ってダメになったりする可能性が高くなります。
多くの車のバンパーの高さは地面からバンパーの下部までの間が20~25cm程です。
また、最低地上高は15cm程です。
(最低地上高は地面から車の一番低い部品までの高さです。)
ですから水深が10~20cm程度の冠水道でも注意が必要です。
冠水した道を走らなければならない時は、水深を確認してから車速を十分に落として
前の車との車間を十分に空け、アクセルを軽く一定に踏みゆっくり走行して下さい。
【車速は10km/h以下でお願いします】
【アクセルを踏んで放しての走行ではエンジンが水を吸う可能性が高くなります】
冠水道を抜けた後は何度かブレーキを踏みブレーキの効きをしっかりと確認してから
通常の走行をして下さい。
出来れば整備工場での点検をおすすめします。
一度、車の取り扱い説明書で冠水道の走行時項目も確認してみて下さい。
また、冠水道で車が止まってしまった時、車は水に浸かると水圧でドアが開き難くなります。
ドアが開かない状態で水位が上がると非常に危険です。
そんな時の備えに緊急脱出ツールをご準備下さい。
運転席、助手席等のドアガラスを割るハンマーと、シートベルトを切るカッターが1つになっている物です。
(フロントガラスは脱出ハンマーでは割れませんのでご注意下さい)
今はガラスの上げ下げも電気式、ドアロックの解除も電気式ですので、水に浸かると作動し
なくなる可能性があります。
ご検討を宜しくお願いいたします。
安全な運転をお心がけ下さい、宜しくお願いいたします。