二輪製品ニュース

2019年11月6日

スズキ、海外向け大型二輪車
新型「V-STROM(ブイストローム)1050」、
「V-STROM 1050XT」を発表

スズキ株式会社は、11月5日から10日までイタリア・ミラノで開催されている二輪車ショー「EICMA2019(ミラノショー)」において、全面改良した大型二輪車の新型「V-STROM(ブイストローム) 1050」、「V-STROM 1050XT」を海外向けに発表した。

※プレスデー:11月5~6日、一般公開日:11月7~10日

新型「V-STROM 1050」、「V-STROM 1050XT」は、「The Master of Adventure(冒険の達人)」を開発コンセプトに、「どこまでも走りたい」「山岳路でも自由にマシンを扱いたい」というライダーの願いを念頭に置いた、街中から高速道路、山岳路まで、長距離ツーリングでの様々な状況で快適に走行を楽しむことができるスポーツアドベンチャーツアラーである。

1,037cm3 V型2気筒エンジンは、電子制御スロットルの採用や吸排気タイミングの調整により、出力を向上しながら燃費性能を維持し、欧州で2020年1月より新型の二輪車を対象に導入される新しい排ガス規制「ユーロ5」に対応した(欧州仕様車)。また、出力特性を3つの中から選択可能なSDMS(スズキドライブモードセレクター)や3段階から選択可能なトラクションコントロールなど、様々な走行シーンに対応する電子制御システムS.I.R.S(スズキインテリジェントライドシステム)を新たに搭載し、長距離ツーリングに求められる使い勝手や利便性を向上させた。
1988年に発売したスズキ初のアドベンチャーバイク「DR750S」をモチーフにデザインしたスタイリングを、より現代風にアレンジすることで、スポーツアドベンチャーツアラーらしい力強いイメージを強調した。また、高さの調整が可能なウインドスクリーンに加え、頑強なスタイルを演出するアルミ製のテーパー形状のハンドルバーを標準装備した。
さらに、新型「V-STROM 1050XT」には、新採用のクルーズコントロールやヒルホールドコントロールのほか、下り坂や荷重に応じてブレーキを制御する機能なども搭載した。また、ワイヤースポークホイールやナックルカバーに加え、アルミ製アンダーカウリング、アクセサリーバー、センタースタンド、LED式ターンシグナル、シート高調整機能、12Vアクセサリーソケットを新たに標準装備した。車体色には「DR750S」をベースとした1988年のパリ・ダカール・ラリー出場マシン「DR-Z(ジータ)」を彷彿とさせる特別色「ヘリテージスペシャル」を設定した。

新型「V-STROM 1050」、「V-STROM 1050XT」は、浜松工場で生産し、2020年初頭より欧州、北米を中心に販売を開始する計画である。

V-STROM 1050

V-STROM 1050XT

V-STROM 1050XT「ヘリテージスペシャル」

新型「V-STROM 1050」、「V-STROM 1050XT」の主な装備と諸元

  V-STROM 1050 V-STROM 1050 XT 概要
装備 S.I.R.S
(スズキインテリジェントライドシステム)
電子制御スロットル  
SDMS
(スズキドライブモードセレクター)
出力特性を3つの中から選択可能
トラクションコントロール 3段階から選択可能(解除可能)
スズキイージースタートシステム ワンプッシュでエンジン始動が可能
ローRPMアシスト スムーズな発進を補助
  ヒルホールドコントロール 上り坂で停止後の発進時に車両後退を抑制
スロープディペンデントコントロール 下り勾配に応じてABSの制御を最適化
ロードディペンデントコントロール 車両の荷重状態に応じて制動力を補正
モーショントラックブレーキ コーナリング時に車体のバンク角に応じてABSを制御
クルーズコントロール スロットルを回さずに、設定した一定速度で走行
ホイール キャストホイール ワイヤースポークホイール  
ウインドスクリーン 高さ3段階調整(工具必要) 高さ11段階調整(工具不要)
その他 USBソケット USBソケット、12Vアクセサリーソケット、ナックルカバー、アンダーカウリング、アクセサリーバー、センタースタンド
諸元 全長(mm) 2,265  
全幅(mm) 870 940
全高(mm) 1,515 1,465
ホイールベース(mm) 1,555
装備重量(kg) 236 247
エンジン型式 1,037cm3水冷4サイクル
90度Vツインエンジン
最高出力 79kW/8,500rpm
最大トルク 100Nm/6,000rpm
燃費 20.4km/L(WMTC)