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家族みんなの“あったらいいな”がギュッと詰まった スズキ「スペーシア」のここがいい!
停車中、子どもが立ったままでも着替えられる広々とした室内空間や、フレキシブルな積載性など、子育てファミリーの「こんなクルマが欲しい!」を形にした軽スーパーハイトワゴン。そんな軽スーパーハイトワゴン市場で主役を張る1台、スズキ「スペーシア」が2020年8月にマイナーチェンジされた。今回のマイナーチェンジの最大の見どころは、広々とした使いやすい室内空間はそのままに、「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」などの運転支援機能や予防安全技術が拡充したこと。パパとママ、そして子どもの視点に立ちながら、進化した「スペーシア」の魅力に迫ってみたい。
室内空間
ゆったり乗れる、たっぷり積めるビッグスペースに快適装備を満載
活況を呈する軽自動車市場の中にあって、最も販売台数が多いのが軽スーパーハイトワゴンというカテゴリーに属するクルマだ。軽スーパーハイトワゴンは、1,700mmを超える全高で、軽自動車とは思えない広々とした室内空間やシートアレンジを備えているのが特徴。子育て世代のファミリー層を中心に絶大な支持を獲得しているが、そんな“激戦区”において主役の一角を担っているのが、スズキ「スペーシア」である。
初代「スペーシア」が誕生したのは2013年3月のこと。その後、2017年12月にフルモデルチェンジされて2代目モデルが登場し、2020年8月には、その2代目モデルにマイナーチェンジが施された。このマイナーモデルチェンジに際してスズキが掲げたキーワードは、「ザ・かぞくの乗りもの」。子育て世代のファミリー層が求める広々空間や使い勝手、安全性能、デザイン、走り、経済性など、すべてにおいて王道を行く、軽スーパーハイトワゴンの決定版的存在を目指したのだ。まずは、そんな「スペーシア」の室内空間からチェックしていこう。
「スペーシア」のボディサイズは、3,395(全長)×1,475(全幅)×1,785(全高)mm。全高はクラストップレベルとあって、車内には想像以上のゆとりがある。室内長は2,155mm、室内高は1,410mm。左右独立型の後席は前後スライドが可能で、頭上と足元のスペースも十分だ。また、リヤステップ地上高が345mmという低床設計のため、小さな子どもの乗り降りも安心して見ていられる。


室内高は1,410mmで、縦方向のゆとりは十分。また、左右独立型の後席は前後スライドが可能で、乗車する人の数や身長、積み込む荷物の量や形に合わせてアレンジできる。ラゲッジルームに積む荷物が少ない時は、後席を後方に下げてくつろぎながら乗車してもいいし、後席を前方にスライドさせてチャイルドシートを設置すれば、前席から子どもの世話をすることもできる

小さな子どもが乗り降りすることが多いため、軽スーパーハイトワゴン選びでは乗降性をチェックポイントとするユーザーも多い。その点、「スペーシア」はリヤステップ地上高345mmの低床設計で、ステップレスとなっているため、子どもでもヒョイッとスムーズに乗り降りできる
また、室内の快適装備も充実しており、気流を拡散することで顔や体に直接風が当たらないようにできる「エアコンルーバー」や、後席にも快適な冷暖房気流を届ける「スリムサーキュレーター」※などを装備。ほかにも、紫外線を約99%カットする「プレミアムUV&IRカットガラス」※や、運転席と助手席のシートヒーター※など、快適さにこだわるママも納得の装備が数多く用意されている。 ※グレード別設定


ユーザー目線のモノ作りを象徴する装備のひとつが、インパネ中央にある「エアコンルーバー」。つまみを回すだけで「スポットモード」「拡散モード」が切り替えられ、顔や体に風が直接当たるのを防げる。また、室内の天井に設けられた「スリムサーキュレーター」※は、冷暖房気流を車内にまんべんなく循環させるためのもので、後席に座る人にも快適に過ごしてもらおうという配慮が感じられる ※グレード別設定


フロントドアガラスには、紫外線を約99%カットする「プレミアムUV&IRカットガラス」※を採用。日焼けが気になるママもこれなら安心だ。また、運転席と助手席にはシートヒーター※を備え、寒い冬でも快適にドライブできる ※グレード別設定
また、ラゲッジルームは大開口、低床設計(地上高510mm)となっており、荷物の積み下ろしがラク。後席のスライドや折り畳みは荷室からワンタッチで行えるうえ、後席を前方に倒せば広大なスペースが出現し、27インチの自転車も余裕で積み込むことができる。さらに、自転車をスムーズに積み下ろせるよう、ラゲッジルームの間口の下部に、自転車の車輪を沿わせる目安となる「サポートガイド」が設けられているのも気が利いている。


後席を前方に倒せば27インチの自転車も余裕で積み込める。荷室の間口には自転車の積み下ろしのための「サポートガイド」が設けられているので、ここに自転車の車輪を沿わせることでスムーズな積み下ろしが可能。目立たない部分だが、「なるほど」と感心したポイントだ




「インパネアッパーボックス」「USB電源ソケット」「ショッピングフック」など、助手席まわりを中心に、便利な装備がいくつも用意されている。運転席のシートバックにある「パーソナルテーブル」は、子どものおやつタイムなどに重宝しそうだ
価格.comの「スペーシア」製品ページを覗いてみたところ、「室内空間は広大です」「見た目も便利さも◎」など、好意的なコメントがズラリ。広々とした室内空間や、充実の快適装備、高い収納力に「スペーシア」オーナーも大満足のようだ。
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背が高いこともあり、室内空間は広大。フロントウインドウも大きく左右がラウンドしてるので、パノラマビュー的な印象で見晴らしがいいです。両側電動スライドドアもベビーカーを利用するファミリーにはかなり便利だと思います。
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便利な小物収納や、後部座席でもスマホを充電できるソケットがあり、見た目も便利さも◎です。
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運転席にシートヒーターが付いてるので、寒い冬には本当に助かります。
先進技術
さらなる進化を遂げた運転支援機能&予防安全技術で安心ドライブ
新車購入の検討に際して重視するポイントとして、年々比重が高まっている先進の運転支援機能や予防安全技術。搭載には相応のコストがかかるため、いわゆる高級車から採用が進められてきたが、最近はコンパクトカー、そして軽自動車にも「なくてはならない装備」となってきている。“万が一”から大切な家族を守る視点で見た場合、ユーザーに子育てファミリー層が多いコンパクトカーや軽自動車にこそ必須の機能とも言えるだろう。そんな流れに沿うように、今回のマイナーチェンジに際して、スズキは運転支援機能や予防安全技術の拡充にも力を入れた。
新たに採用された装備のひとつに、高速走行時や渋滞時の運転負担を軽減してくれる「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」※がある。ステアリングのACCスイッチで速度や先行車との車間距離を設定するだけで、自動で加速・減速し、停止まで行ってくれる。全車速追従となったことで、発進と停止を繰り返す渋滞時にも利用できるのが大きなポイント。渋滞中、アクセルとブレーキを交互に踏み替えるのは足が疲れるだけに、これはありがたい。 ※グレード別設定


「ハイブリッドX アップグレードパッケージ」には、「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」が新たに採用され、設定した車間距離を保ちながら、加速・減速、さらに停止まで自動で行ってくれる。高速道路の長距離運転や、発進と停止を繰り返す渋滞時の運転負担を大きく軽減してくれるだろう
また、予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」の核とも言える前方検知用のカメラには、最新のステレオカメラを採用。夜間の歩行者も検知可能な衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、ペダルの踏み間違えやシフトの入れ間違えによる不意の前進・後退を回避する「誤発進抑制機能(前方・後方)」「SRSカーテンエアバッグ」などを標準装備(「スズキ セーフティ サポート」非装着車を除く)とした。


予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」の“目”となるのが、フロントウインドウ上部に装備されたステレオカメラだ。機械学習技術が盛り込まれたことで、夜間の歩行者も検知可能となり、自動ブレーキなどで衝突回避をサポートしてくれる

「誤発進抑制機能」は前進・後退の双方に対応している。後退においては、リヤバンパーに内蔵された4つの超音波センサーが、車両後方にある障害物を検知。透明なガラス壁も検知できるのがありがたい。ペダルの踏み間違えやシフトの入れ間違いによる不意の後退時の事故回避にひと役買ってくれる
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走行時に路側帯にはみ出ると警告が鳴ったり、前走車が進むと知らせてくれたりと、何かと便利です。
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車庫入れや駐車が苦手な方は「スペーシア」を選ぶといいでしょう。後方にもセンサーがあり、障害物があるとブレーキがかかります。
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バック駐車の際、壁のみならず、すでに駐車している車両にも反応して「ピッピッ」と知らせてくれるので、安心して駐車できますね。フロントガラス投影式のヘッドアップディスプレイも、最初は「どうかな」と不安でしたけど、慣れるととても便利です。
デザイン&走り
豊富なカラーバリエーションで“我が家の個性”を演出。キビキビ走れて燃費も納得!
広さ、快適さ、使い勝手、安全装備に続いて、「スペーシア」のデザインと走りについてもチェックしていこう。エクステリアデザインに関しては大きな変更点はないが、それは、従来のデザインが高く評価されていたことの証。決して派手ではないし、奇をてらった造形でもないが、ひと言でいうと「シンプルで安心感や親しみやすのあるデザイン」だ。特別なことはしていないのに、しっかりと個性を感じられるのは、秀逸なデザインの特徴と言えるだろう。
デザインのモチーフが「スーツケース」と知って、「なるほど」と納得した人も多いのではないだろうか。スクエアなフォルムは、家族みんなの荷物を詰めて持ち運ぶスーツケースとイメージが重なり、使い勝手がよく、愛着が沸く道具として共通するところがある。インテリアにもスーツケースをモチーフとした遊び心が用意されており、そのあしらいが実にうまい。ボディカラーはモノトーンに加えて2トーンも用意。全9色、13パターンのカラーバリエーションが揃う。さらに、「HYBRID X」(2トーンルーフ仕様車は除く)には、インテリアカラーも2パターン用意され、自分の好みやライフスタイルに合わせて選ぶことができる。
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クールカーキパールメタリック
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オフブルーメタリック
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チアフルピンクメタリック
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ピュアホワイトパール
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ブルーイッシュブラックパール3
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シフォンアイボリーメタリック
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シルキーシルバーメタリック
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アーバンブラウンパールメタリック
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ブリスクブルーメタリック
(HYBRID X 2トーンルーフ仕様車)
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クールカーキパールメタリック
ホワイト2トーンルーフ -
オフブルーメタリック
ホワイト2トーンルーフ -
チアフルピンクメタリック
ホワイト2トーンルーフ -
シフォンアイボリーメタリック
ホワイト2トーンルーフ
ボディカラーは、全グレードに新色「クールカーキパールメタリック」が設定されたほか、「ハイブリッドX」には、「シフォンアイボリーメタリック ホワイト2トーンルーフ」を新設定。全9色、13パターンの豊富なカラーバリエーションが用意される
「スペーシア」の走りに関して、最初に感じるのは「見晴らしのよさ、視界の広さ」だ。Aピラーやドアミラーの位置と形状を最適化することで、前方はもちろん、右左折時の歩行者や交通状況も把握しやすい。
全高が1,700mmを超える軽スーパーハイトワゴンに対して、「安定感が不安」という先入観を持つ人もいるだろう。だが、「背が高い=不安定」なら、軽スーパーハイトワゴンがここまで支持されることはないはずだ。「スペーシア」も、スズキが長年の軽自動車作りで培ってきた技術や経験をもとに、軽快な走行感覚を損なわないようセッティングされている。
一般道の走りは軽快そのもので、右左折時にボディの大きさからくるフラつきは感じなかった。高速道路に入っても印象は変わらず、安定感は想像以上。高速道路のつなぎ目を越える時もタタンッと衝撃を軽快にいなし、気持ちよくドライブできた。
また、全グレードが、モーターが走りをアシストするマイルドハイブリッド仕様なので、パワー不足を感じることも少ない。信号待ちからの発進も、モーターのアシストがあるため、アクセルを強く踏み込まなくてもスムーズに加速してくれる。さらに、ステアリングの「パワーモード」スイッチを押すと、モーターアシストがトルクアップし、より力強い加速を発揮。それでいてWLTCモード22.2km/L、JC08モード30.0km/Lという低燃費を実現しているのだから、経済性を重視するファミリー層から支持されるのも納得である。


全高が1,700mmを超える軽自動車とは思えないほど、交差点での右左折時のロールが気にならない。また、燃費向上に貢献してくれるアイドリングストップからの再発進時に起こりがちな、不快なキュルキュル音もない

パワフルかつ燃費性能にすぐれた全グレード標準搭載のマイルドハイブリッドにより街中をキビキビと走行できるうえ、「パワーモード」をオンにすれば、急な上り坂や高速道路の合流、追い越しなどでもストレスなく走れる。車線変更の際もボディのフラつきを感じることはなく、長距離ドライブも終始快適だった
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道具感があり、個性的で頼りがいのあるデザインで“シンプルなオシャレさん”といった印象です。遊び心もバッチリで、見ていて楽しいです。
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市街地でも、信号の少ない郊外でも、交通の流れにスムーズに乗れて、四苦八苦することはありません。また、高速道路でもきつい登坂車線や無理な追い越しは別として、80~100km/hをキープして気持ちよく走れます。
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剛性の高さや、かっちり感、4つのタイヤがキチンと路面にへばりついて走っている感覚がドライバーにしっかりと伝わってきます。ハンドリングも軽自動車の中では相当優秀です。
まとめ
家族みんなが満足できる「ザ・かぞくの乗りもの」を実感
パパはマイルドハイブリッドのパワフルな走りや、“万が一”から家族を守れる安全装備の充実に、ママは広々快適な室内空間や便利な装備の多さに、子どもはオシャレなデザインや乗り降りのしやすさに満足できる「スペーシア」。目線は異なるものの、「ザ・かぞくの乗りもの」というキーワードの通り、家族の誰もが満足できるクルマに仕上がっていた。軽スーパーハイトワゴン市場には強力なライバルたちも存在するが、マイナーチェンジによって運転支援機能、予防安全技術を拡充した「スペーシア」が、その魅力を一段と高めたことは間違いないだろう。
千葉県袖ケ浦市永吉419
TEL.0438-60-5511
入園料 大人800円 小人(4歳~小学生)400円
この記事は価格.comで2020年12月に掲載されたレビュー記事を転載しています。