整備アーカイブになります。珍しい、1.5L水平対向エンジン、マニュアル、4wd、スバル インプレッサになります。距離144000km 車検で入庫。前回からの続きです。
ブレーキ踏むと音がするというご用命です。作動しているから音がするのは当たり前。何言ってるの?という考えは、お客様が何を伝えようとしているのか?お客様の言っている事の本質を知ることがより深い診断に行き着くと考えてます。また、お客様の仰っている言葉を100%鵜呑みにして、症状が出ないから、解らないということも出来るのですが、普通は言わないことを言うってことは、どういうことなんだろう?という疑問を持つことも、故障診断のレベルを上げることが出来ると考えます。
早速ブレーキの異音の確認を致します・・・。出ません(;^ω^)何度もテストしますが、解りません・・・。ブレーキテスターでも異常は感じられません。実際にリフトアップして、テスターでは判定出来ない、不具合があるか否か、人間の感覚でチェックしていきます。そうすると、左前のタイヤが若干重くて引きずっているような感じでした。早速分解してみると、ピストンが腐食で固着気味になっていました。
ブーツをめくって目視点検、ピストン戻して触手点検。違和感ありあり
ピストンはメッキ部が腐食していましたので、交換しました。
ピストンシールとダストブーツのハマる溝の清掃の精度を上げることが大事です。、特に塩害被害がある地域では、せっかくオーバーホールしても
時間の経過とともに、組み付け精度が低いとピストン内部にダストや水分が侵入してしまうからです。関東の車では(程度の良い車)
、簡単にキャリパーシールキットを組み上げる時、ピストンにブーツを取り付けてからキャリパー側からエアーを入れながら組み付ける方法は、リップの密閉性の精度が悪くて、こっちの車の整備には向きません(;^_^A
キャリパーの分解清掃は、錆が細かいところまで行き渡っていましたが、通常の清掃方法+ひと手間かけて精度を上げて組み上げました。
おかげで引きずりは全くなくなり、気持ち加速も良くなって、減速もスムーズに(引っかかるような感覚が少なくなった)なりました。燃費も上がる事でしょう。
ご用命地獄から、一つずつ、解放へ・・・。どんどん車が良くなっていきます。まだまだ続きますm(__)m
それでは皆様、ご安全に♪