スズキNEWエスクード総合2位! | ![]() |
![]() 今年でパイクス挑戦11年目となるスズキは、「スズキNEWエスクード・パイクスピークスペシャル」で参戦。ドライバーは、勿論「モンスター」こと田嶋伸博選手。今年4月、ニュージーランドで行われた「第2回クイーンズタウン・ゴールドラッシュ・インターナショナル・オートヒルクライム」で2年連続となる総合優勝を獲得しており、マシン・ドライバーともに絶好調。今大会も10分を切るレコードタイムでの総合優勝が期待された。 ![]() ![]() 田嶋:「昨年とまったく同じで、ミレンが急遽先にスタートすることに変更したので下がってくれとオフィシャルに言われ、やむなく後ろに下がりました。何が起こっているのか確認したところ、トップセクションの天候が急変して突風と雨が降りそうなのだとの連絡でした。これでは全く昨年の二の舞になるのではと、大変不安な状況でスタートを待ちました。」 さらにミレンは田嶋選手にゆさぶりをかける。一度スタートラインに着いたものの、気温の変化に対応するエンジンセッティングに変更するために再びピットにマシンを戻し、スタートを一時取りやめたのだ。このためレースは混乱し、田嶋選手の集中を乱した。 そして、ようやくミレンがスタート。 しかし、路面温度が予想以上に低くタイヤがグリップせず、スピードがのらない。 ミレンは、10分11秒35でフィニッシュした。 果たして10分の壁を破り、総合優勝なるか。 田嶋選手の駆るスズキ エスクードの走りに期待がかかった。 ![]() 田嶋:「ボトムセクションからミドルセクションまでは快調で、これまでで最も良い走りが出来ました。」 しかし、問題のトップセクションに入ると、オフィシャルの言葉通り強風が吹き荒れていた。 田嶋:「横からの風でマシンは流され、かなり不安定な走行をしながらもペースは何とか維持し続けました。」 すると、風向きがエスクードに対して真正面に変わり、向かい風になってしまった。 その時エスクードはストレートを5速全で走行中だった。 田嶋:「その時5速で走行中でしたが、実際の走行速度よりもはるかにエアロダイナミクス効果が効いてしまい、車体がガクンと下がってほとんど路面との車高が無くなり、プラクテイスでは接触しなかったコース上の岩にヒットして車体が持ち上がり、その衝撃でフロントカウルの片方が外れてしまいました。」 エスクードは、このアクシデントによりフロントウィングを破損。さらにフロントカウルも外れかかってしまい非常に危険な状態となり、スローダウンを余儀なくされた。 田嶋:「マシンとしては(強い向かい風の影響で)230〜250kmくらいの速度で走行した時と同様のエアロダイナミクス効果が得られたと予想されます。エアロは速度の二乗で効いてきます。我々が風洞実験装置で完全にシミュレーションして、 ![]() そして何とかゴール。10分37秒35。トップのミレンに26秒届かなかったものの、それでも総合2位を獲得。 田嶋選手はゴール後、自分とミレンのタイム差を聞いた瞬間、ステアリングを叩き顔を真っ赤にして悔しがった。 田嶋:「今回は絶対に勝てる と思って準備をしていきましたし、そのように走れていたのに本当に残念です。タイム的にも、このような大きなトラブルで大幅にタイムロスをしたにもかかわらず、昨年より速いタイムでした。(あのアクシデントさえなければ)絶対に勝てたと思います。」 2度目の勝利を掴みかけていただけに、悔やまれる結果であった。 ![]() |
【競技結果】
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