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| シェレ・ガイルハウゼン組 |
9月19日まだ日の昇るまえの午前6時(現地時間)1号車がサンレモをスタート。
WRC第11戦、ジュニアWRC第5戦ラリー・サンレモの本格的な競技が始まった。
今日スタートを切ったのはジュニアWRC勢では24台、チーム スズキ イグニスの3台もそれぞれサンレモを出発しサービスパークのあるインペリアへと向かった。サンレモが基点とはいいながらも実際のラリーはこのインペリアのサービスパークを中心に開催されておりすべての競技車はここからステージへと向かいそしてここへ帰ってくる事になっている。
雲が多い天候だがサービスパーク上空は晴れ、日中の気温は予想以上に上昇しそうだ。
イタリアの地元勢が速さを見せる。
名手シェレ選手、イグニス スーパー1600の速さを証明。
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| シェレ/ガイルハウゼン組 |
レグ1、最初のサービスでドイツチームのシェレ選手は「とにかくマキシマムアタックで行くよ。」とアグレッシブな姿勢を見せた。「ここではいつ天候が悪くなるとも限らないし、このステージではイタリアやフランスのドライバーが有利なことは間違いない。条件がいいうちに順位をあげておきたいからね。」と闘志をみなぎらせて最初のスペシャルステージであるSS1に向かった。
ラリーは予想どおりSS1から地元のイタリア勢がその速さを見せる展開となった。
SS1ではベルギー出身のフランソワ・デュバル選手(フォード・ピューマ)が11分21秒2で一番時計を叩き出したものの、徐々に地元イタリアのダラビッラ選手(シトロエン・サクソ)、カルダーニ選手(フィアッット・プント)らがその速さを見せつけてトップに立つ。地元のダラビッラ選手は「僕の家はここのすぐそばなんだ。昔から走りなれているからね。フィンランドではフィンランド人ドライバーが早い様にここは僕達の地元だからね。」と余裕を見せる。
そんな地元勢の攻勢に対してシェレ選手はSS1で11分34秒8のタイム、ジュニアWRC12番手につける。続くSS2では、11番手、SS3では8番手と徐々にペースを上げての走行。まずは上々のスタートとなった。
カンガス選手、丹羽選手慎重な滑り出し!!
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| カンガス/ラークソネン組 |
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| 丹羽/ヴァイス組 |
一方、フィンランドチームのユハ・カンガス/ヤニ・ラークソネン組は、このレグはまず様子見ということでハードプッシュはせずに慎重に走ることとなった。
SS1ではジュニアWRC21位、SS2では20位SS3では16番手、ジュニアWRC20位という順位。「たった2回のレッキでは僕にとって十分とはいえないよ。まずは様子をみていくよ。」と慎重な走りで無理をせずコースに慣れていく作戦を取る。
また日本チームの丹羽/ヴァイス組も初めてのことが多いためまずはコースに慣れる事、そして英語のペースノートになれる事から始めた。英語のペースノートを使って競技するのもこれが初めてだ。慎重に3つのSSを走行しジュニアWRC、23位でインペリアのサービスに戻ってきた。「ステージは思ったより天気も良くマシンも特に問題はないです。ペースノートについては英語でも問題ないですね。でもまだまだ慎重にいきたいと思っています。」と語る。
シェレ選手、イタリアのターマックで快調な走り。カンガス選手は厳しい展開。
続くSS4、SS5でシェレ/ガイルハウゼン組は安定した速さで10位をキープ、「マシンは基本的に問題はないが、シフトインジケーターの調子が今ひとつだ。でも大丈夫、もっともっといけるよ。」と元気に語る。
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| カンガス/ラークソネン組 |
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| 丹羽/ヴァイス組 |
一方、カンガス/ラークソネン組はブレーキトラブルで思ったようなタイムが出ない。ラテンのドライバー達と比較してフィンランド出身の選手達は一様に精彩を欠いているようだ。
「ブレーキが加熱してしまうんだ。僕のスタイルがコースの合わないのかもしれない。」
と戸惑いを隠せない。丹羽選手は慎重な走りで20位を走行、英語のペースノートや、コースに慣れることを第一に走る。特に心配されていたコドライバーとのコミュニケーションにもまずは問題なさそうだ。そのコドライバーを務めるベテランのヴァイス選手は「丹羽選手は良くやっている。私のペースノートにもすぐに慣れたしもう問題はない。才能のある若者だと思うよ。」とそのドライビングセンスには太鼓判を押す。「でももっと経験を積むことが必要だけどね。」
前回のドイツやギリシャのような過酷なサバイバルラリーではないもののSS2ではガランティー選手(フォード・ピューマ)がメカニカルトラブルで、そしてSS4ではカールソン選手(フォード・ピューマ)のタイヤが突然外れ3輪走行を余儀なくされリタイヤとなった。またこの際にタイヤやパーツの一部が、すぐ傍らで撮影していたカメラマンに当りそうになるというエピソードが伝えられた。ラリーは参加する選手は勿論、取材するメディアも命がけだ。
3台のチーム スズキ イグニスそろってレグ1をフィニッシュ。
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| ニコラス・シェレ選手 |
シェレ選手は続くSSでも好タイムを連発。ベストタイムとはいかないもののこのレグ1最終SSではジュニア5位のタイムを叩き出し、ジュニアWRC7位でこのレグ1を終えた。「午前中はシフトインジケーターが不調で少し混乱したけど午後は快調だった。今は100%マキシマムアタックだ。明日もこの調子で頑張りたいね。」と満足げな表情で語った。
しかしカンガス/ラークソネン組はSS8でパンクしタイムをロス、ジュニアWRC勢18番手。彼にとっては厳しい一日だったようだ。「僕にとって今日はハードな一日だったよ。ブレーキがどうもいまいちなんだ。あの峠のくだり坂でブレーキが効かないのはちょっと怖いからね。でもターマックラリーの経験をつめているから充実している。明日も頑張るよ。」結局、ジュニア総合16位でレグ1を終了した。
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| 丹羽/ヴァイス組 |
丹羽もこの日最終のSS8を17番手のタイム、ジュニアWRC総合18位でレグ1をフィニッシュした。「考えてみれば今回も初めてづくしです。初めてのステージ、初めてのコドライバー、英語のナビです。でもペースノートも十分理解できましたし以前のように体力負けするということがないですからいい意味でラリーを楽しめていると思います。マシンも調子がいいですし気分はいいですよ。」と語る表情には満足が伺える。
チーム スズキ イグニスは、3つのチームのすべてが初出場ながらこのラリー・サンレモのレグ1を走りきった。だがまだラリーは始まったばかり、明日も厳しい山岳路が選手達を待ち受けている。
ジュニアWRC、やはり地元イタリア勢が圧倒的に強く、カルダーニ選手(フィアット・プント)が1時間45分02秒8でトップ、続いてダラビッラ選手(シトロエン・サクソ)が3秒7の差で2位、そして3位にバッソ選手(フィアット・プント)と続く。トップのカルダーニ選手は「僕はトスカーナ出身だからここは2回目で実はあまり詳しくはないんだ。でもコドライバーが地元だからペースノートは完璧なんだ。でもまだまだラリーは始まったばかりだから油断しないで走るよ。」と語った。
田嶋代表も絶賛、イグニス・マイスター、シェレ選手
スズキスポーツの田嶋代表は「いやー、とにかく3台全部がフィニッシュしたんでまずは良かったです。今日はニキ(シェレ選手の愛称)の活躍に尽きるんじゃないかな。強豪ぞろいでしかも地元のラテンドライバーに一歩も引けをとらない彼のドライビングには僕も脱帽ですよ。いぶし銀の魅力だね。さすがの一言ですよ。100%イグニス
スーパー1600を乗りこなしているね。まさにイグニスマイスターだね。この調子で明日も頑張って貰いたいね。」と絶賛だ。
明日9月21日(土)午前6時(現地時間)レグ2が始まる。ほとんどのスペシャルステージがレグ1と同じコースを逆走する設定となっている。特にレグ1のSS1と2をあわせて逆走する全長42キロのロングSSはレグ2の見せ場となるだろう。明日もサンレモの山岳コースで厳しいスピード勝負が繰り広げられる。
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