田嶋選手に悪夢のトラブル再発
午後に入って1本目のSS10で2台のイグニス スーパー1600に異変が起きてきた。粟津原/高橋組はペースを保って34番手のタイムだったが、田嶋/ラベット組は39位、1回目のSS6より1分以上遅い。スタート時にエンジンが掛からず、走り出してもレグ1の時と全く同じ症状でエンジンパワーが極端に落ちて来てしまったのだ。どうにかSS11のスタートまでやって来た田嶋イグニスだったが、この21kmのロングステージを走り切る自信はなかった。
「後続車に迷惑を掛けたくなかったのでリタイアを決断しました。」と無念そうな田嶋選手。
一方順調そうに見えた粟津原イグニスも、午後のステージタイムは午前より全て遅い。エキゾーストノートもレグ1の時のように野太い音に戻ってしまった。それでも粟津原組は全ステージを走って完走、総合20位で2輪駆動ではトップを堅持した。
最終サービスでは戻って来た2台のイグニス スーパー1600がメカニックとエンジニアによってチェックされたが、田嶋イグニスはすぐに本調子の豪快な排気音を取り戻した。だが粟津原イグニスの調子は許されたサービス時間一杯掛けてもまだ戻らない。取り敢えず2台とも最終レグに出走することには問題ないのだが、エンジン不調の原因はまだわからぬままとなった。
「こんな事は今まで一度も無かったですね。エンジニアの面々も首を傾げるばかり。全くミステリアス。でも明日もスタートして全力で走りますよ。そして粟津原選手には何としても2リッター部門で優勝してもらわなければ。そして私もクラス1位のボーナスポイントを狙います。」と田嶋選手はやはり首をかしげながらエンジンルームを見やっていた。
「レグ1のトラブルはエンジンを制御するコンピュータに何か問題があったみたいです。それも解決したはずだったんだけど・・・・。」と粟津原選手。
2リッタークラス優勝のために何とか明日の朝までに原因を突き止め、最終レグを走り切ってくれることを期待したい。
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