整備をしていると、システムが先行していて、法が整備されてないと感じることがあります。二年点検・・・いわゆる車検整備の点検項目も平成七年の車両法改正に伴い、現在は71点検項目が法的にチェックしているところですが、今当社で取り組んでいる濃厚車検(仮)は、通常の車検整備では見逃しているところも点検していることで、お客様のお車をお守りしています。
整備アーカイブになります。データは2020/06/21 9:41 です。H21年式 ワゴンR 86000kmになります。濃厚車検整備では、エアコンクラッチの清掃を行なっております。そもそもエアコンも乾式単板クラッチ(すべてではありませんが)。電磁クラッチがカチンとon-offを繰り返せば、摩擦が当然発生し、僅かですがダストが発生します。これがクラッチに滞積すると異音やオイルシールを劣化させているものだと考えてます。なので、エアーブローにて清掃を行なっております。エアブローでダストが出ない場合は、オイル漏れを起こしている可能性があります。また、点検時はコンプレッサーシャフトを手で回して引きずりなどを点検しています。
この車両もエアコンの冷えが弱く、作動時「ジ~」と音が出ています。ガスを補充する前に点検します。ダストもいっぱい出て、よーく見ると・・・

うおっ!!クラッチのリベットが一つ吹っ飛んでる!!今のところ、作動していますが、故障のリスクが上がっていることをお伝えし、納車になりました。
はっきり言えることは、通常の整備では、まず発見できないということです。車検整備ではなおさら難しいのではないでしょうか?情報を提供する。整備の原点でもあるこのことは、予防整備の基本的な行動に繋がりますね。
それでは皆さんご安全に♪