この頃、仕事終わりに若者と、今日一日の反省や発見、こんなお客様にこんな対応したなんて事を話すようにしています。
少しづつですが、若者達が自分の仕事に自信と誇りを持って、お客様のためにお役に立てるか?前に進んでいければいいなと考えてます。
さてと、整備アーカイブになります。データは2020/10/30 14:31 h28年式 日産デイズ31000kmになります。車検整備で入庫、6000km/年 ですが、中古車なので、先入観にとらわれず点検しなければいけません。
久し振りのリヤホイールシリンダーカップ交換になります。実は、この画像データは、本来ブレーキオイルが漏れている箇所ではなく、反対側のシリンダーになります。こちらのシリンダーは分解検査では、おkと判断したのですが、右側が駄目だから左側もオーバーホールしましょうということで、分解したら「いやいや、こっちの方がだめじゃんwww」と。液が漏れてないだけで、腐蝕はこちらのほうが進んでいます。
実はこの車、受入検査前の試乗確認で、特徴的な症状が出ていました。それは「カックンブレーキ」です。ちょっと踏むといきなりガツンとブレーキが効いてしまう症状です。カックンブレーキが起きる原因は様々ですが、私はこの症状が出る車に対しては、「連続してダブる」。これで車両の挙動を確認して原因を絞ります。

リヤホイールシリンダーピストンです。少し分りずらいですが、ピストンにも錆が発生しています。現在のピストンは、腐食防止の為表面にコーティングを施していますが、拭き取っても錆が取れないため、交換は簡単ですが、少しでもお客様のご負担を軽くするため、研磨してみます。

シリンダー側の錆の状態です。ホーニング(研磨)して修正します。

研磨後のピストンです。何とか上手くいきました。本来のコーティングは無くなってますが、最新のケミカルの性能を信じて組み込みます。

修正後のシリンダーです。何とかなりました。でも一番いいのは、交換です。技術に溺れることなく、お客様のご要望にお応えしていきたい・・・。
今回の整備は、昔からある整備です。品質も向上して中々しなくなってきた整備でもあります。やってしまえな大したことはないんですけど、ここに至るまでの過程と判断が大事で、車ってルーティンワークでしていると痛い目にあうぞと。そしてそれは、自分ではなくてお客様であると。そこを肝に銘じていきたいです。
あっ、当然「カックンブレーキ」は無くなり、ブレーキタッチも良好になったのは言うまでもございません。(^▽^)/
それでは皆さん、ご安全に♪