整備アーカイブになります。データは2021/04/29 17:29 ZC32S スイフトスポーツ 約148000km になります。一か月前位に当社で車検をさせて頂きました車両です。ご用命は、エアコンが効かなくなったとの事。「エアコンが効かない」とは意味が違いますが、車検時ではコンプレッサの作動点検はしていますので、恐らく車検後に何らかの原因でエアコンが効かなくなったと思われます。お客様に問診し、エアコンが何時ごろから効かなくなったのかお伺いしますが、よくわからないとの事。早速診断に入ります。エアコンスイッチを入れますが、クラッチの作動はしていない様子。早速コンプレッサを目視しますが、クラッチが作動してません。ヒューズボックスのエアコンヒューズを一応点検し、ヒューズ切れではないことを確認し、ガス圧を調べますが、バルブからガスが出てくる様子がありません。マニーホールドゲージをセットし、ガス圧を点検します。

低圧キャップは少し奥まったところにあるんですね。


ありゃ~、「0」のまま、針は全く動きません。完全にガスが無い状態です。テストでガスを入れて様子をみようということになりましたが、ん?待てよ。チョマテヨ。チョイマック。経験上、「0」の車両は、あまり出くわしたことがございません。多少なりとも、ほんの少しでも入っているパターンが一般的なので、どこかに穴が開いてるのでは?ガスを入れる前に真空引きで漏れをチェックしようと試みますが、真空ポンプが作動しても、ゲージの針はピクリともしません。オーマイガー!これはどこかで穴が開いてるはずだ!!オイルが飛散している場所を限りある時間の中で点検します・・・。
が、目視では発見出来ません。゚(゚´Д`゚)゚。コンプレッサー、サーマルプロテクタから、配管のつなぎ目、レシーバーフィルターのキャップ回り、高圧、低圧ホースのゴムホースの破れ、コンデンサーの石飛によるピンポイントの穴など・・・オイルが漏れている形跡が見当たらない・・・。さーて、困ったぞ(゜_゜>)これだけ負圧が全くならないなら、どこかに漏れた形跡があるはずなんだが・・・(-_-;)
これはもう、ダメだな・・・。電装屋行か・・・。お客様の為に何とかならないかな・・・(゜-゜)せめて、大雑把でもいいから何とかわかる方法は・・・。

ん?( ,,`・ω・´)ンンン?ゴムホースをラインカットプライヤーで挟んで真空引き出来れば、もしかしたらわかるかも・・・。高圧ホースを潰すのは、本当はよくない事なんだけど、このままだとどうにもならないので、ダメ元でやっちゃえ。

おおっ!真空引き出来た!!よっしゃー!これならもう、コンプレッサとサクションホース、ディスチャージホース以外は、問題なしと判定できる!!
ということで、短時間で確実な診断が出来ました。潰したホースは安全の為に交換。コンプレッサ不良と判定。但し、エキスパンションバルブの詰まりはこの診断だと判定できないので、一応、レシーバーフィルターも同時交換の見積もりにてお客様にご提案いたしました。
ゴールデンウイーク前の最後の仕事でした。さーて、ゆっくり休みたい・・・って休めないんですよさくさんは。ヒィーッ(;^ω^)日本の為に田植えです。
それでは皆様、ご安全に♪