その他
修理の分析…回復整備とは
整備に興味を持っていると、工具にも興味が沸いてきませんか?今はコロナの影響で中々外出できませんが、横浜や豊橋、群馬なんかに専門店があり、新潟では中々お目にかかれない道具があって、早く収まった暁には、工具屋巡りをしたいです。
そういう新潟県も、実は素晴らしい工具メーカーが沢山ある地域です。私が所有しているTOPのモンキーやモーターレンチ、3peaksの結束バンド2wayニッパー、ダイヤ型トラスねじプライヤー、トラスねじバイス、ASAHIのRSメガネレンチ等、本当に良い工具で、皆さんに小出しに(一気に出すとネタ切れになるwww)ご紹介したいと思っています。
今回は、第三弾、整備は大まかに三つに分けられるとお伝えしました
故障整備、予防整備、回復整備
の回復整備について分析したいと思います。
使用過程にて性能が落ちてきたものを本来持っている機能へ戻す事。これが回復整備(recovery)です。
何だか遠回しな言い方で面倒くせーyo。元に戻せばイインジャネーノ・・・とお思いかもしれませんが、実は、新車というのは、完璧ではございません。モータープールに保管している間にもタイヤが変形しないように空気圧をパンパンにしていたり、ブレーキの空走距離を極限まで調整し、お客様が万が一の場面での危険回避出来る精度を上げる整備や、車のサスペンションを煮詰めるセッティング等は、大雑把にお伝えすると、新車ラインではやっていません(一部のラインではやっています。)。各メーカーのテスター内のしきい値の基準内であれば、そのまま検査合格されます。
最終的なものは、実は最高の状態に持っていくか否かは我々整備士の仕事なんですよね。このことに気付いている方は、ショップを営んでいたり、予防整備からの前兆を把握して、故障整備でない、機能を回復させる整備の技術を研究しながらやっているわけです。
回復整備はある意味で整備の真骨頂だと思っています。出来るお店と出来ないお店が存在していることも事実です。それは技術だけでなく、設備も整えなければ出来ないものもございます。
車のリフレッシュ整備というものもございます。何十万円、はたまた百万円オーバーもかけて性能を蘇らせる整備もございます。
特別な整備以外では無理なんだろうか・・・とお思いがちですが、そんなことはございません。車検整備でも、回復整備は可能です。
回復整備のポイントは、アナログで感じた部分を数値化(デジタル)するとわかりやすいですが、体感できると最も分かりやすい。ということです。
ATF,CVTFオイルパン脱着を含んだフルード交換
リヤブレーキドラムタイプの調整、キャリパーオーバーホールによるブレーキタッチの向上、燃費向上
プラグ摩耗によるエンジントルク不足
エアークリーナ汚れ、詰まりによるピストンリング(オイルリング)のスティック現象、オイル上がり
サスペンションのへたりによる挙動の違和感
吸気側のカーボン堆積によるエンジン息付きを除去する
エアコンシステム内の洗浄、オイル交換
デフオイル、トランスファーオイル劣化による機械損失によって加速不良
液封入マウント経年劣化による振動発生
回復整備のメリットは、車の性能回復が五感で体感できる事です。そして、長期的には車を末永く維持できる事です。
電子制御化だけでなく、通信技術の発達で、車の性能、機能は著しく発達しています。しかし、その機能は永遠ではありません。必ずいつか故障するときがきます。その時はコンピューターがその状況を把握して、色々な機能に制限をかけて車を保護する制御を行います。その時、車は「素の状態」になります。その時、回復整備をやってるお車とやってない車では、安全性が違うということです。
回復整備は、ただ単に整備士のエゴでやっているわけではございません。万が一があったとき、車がどう行った挙動をしてコントロールされるか?を整備するものです。
事故はない方がいいに決まっています。何も起こらなければそれに越したことはございません。私ども整備士は、お客様の未来の仕事を営んでおります。しかし、悲しいかな、この証明は悪魔の証明と言って、あったことは証明できるがなかったことは証明できないんですよね。何もないことは、お客様にとって良いことなんですけど、それが何を持ってなっているかというと、我々の仕事の保安維持というのは、中々目立たない仕事なんですよね。
全国には、そのことに気付いて回復整備をメインに営んでいるスーパー整備士さんがいらっしゃいます。県を跨いででも整備をご依頼されるお客様がいらっしゃることも事実です。
当社も回復整備を主体とした車検整備を新たなメニューとして、現在取り組んでいます。少しでもお客様の未来を予測しつつ、感性に富み、素晴らしい整備が施せるように日々精進したいと思っております。
車検整備で、ご相談等何でもいいです。お伝えしたい事がございましたら、ご遠慮なくお申し出下さい。喜んで承ります。
取り留めないブログでごめんなさい。思いを文章にするっということは、難しいですね(-_-;)
それでは皆様ご安全に♪