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  スズキ環境ビジョン2050 マイルストーン2030



2050年までに、水環境への負荷を最小化し、持続可能な水資源利用を実現する 2030年までに、スズキを取り巻く水リスクを特定し、全生産拠点で取水削減と排水浄化を実施する。

基本的な考え方

水資源は、すべての生命の源であり、同時に私たち人類の経済活動の基盤でもあります。しかし、人類が利用可能な淡水は地球上の水の0.01%とごく限られています。また、昨今の気候変動や人口増加によって、将来的に水資源の需給がひっ迫することが予想されています。特にスズキの主要市場であるインドや東南アジアは、急速な工業化によって過剰取水や水質汚染が顕在化しています。こうした地域性を踏まえ、スズキは各拠点やサプライヤーにおける水リスクを評価し、リスクの状況に応じた水資源の管理を推進していきます。また、限られた水資源の持続的な利用を目指し、水使用量の多い生産拠点での取水削減、排水浄化の徹底を進めていきます。

製品使用に対する取り組み

設計・開発における取り組み

海洋マイクロプラスチック回収装置開発における取り組み~世界初となる船外機に取り付け可能なマイクロプラスチック回収装置を開発

正しく回収されずに海に流れ込む大量の海洋プラスチックごみは近年大きな環境問題となっており、さらにそれらが自然環境下で微細に破砕されたマイクロプラスチックは生態系に及ぼす影響が懸念されています。こうした問題に対処するべく、船外機がエンジン冷却のために大量の水を汲み上げながら走行し、冷却後にその水を戻す構造であることに着目し、戻り水用ホースに取り付け可能なフィルター式の回収装置を開発しました。これにより、走行するだけで水面付近のマイクロプラスチックを回収することを可能にしました。なお、この装置はエンジン冷却後の戻り水を活用するため船外機の走行性能には影響しません。

マイクロプラスチック回収装置を取り付けた船外機

マイクロプラスチック回収装置の構造イメージ図

事業活動における取り組み

生産における取り組み

水資源の有効利用

水の使用量削減

スズキ環境計画2025では水の使用量削減の取り組みとして、グローバル四輪生産台数を原単位分母とし、2016年を基準年度として水使用量原単位を2025年度までに10%削減することを目標として掲げ、活動を進めています。
スズキグループでは、国内外工場の節水と排水再利用に取り組み、新水の取水量の削減に努めています。具体的には、密閉式冷却塔の採用、小型空調機の空冷化、冷却水の使用等を行っています。特に水不足が深刻な問題となっているインドのマルチ・スズキ・インディア社とスズキ・モーター・グジャラート社では、設備の空冷化による水使用量削減を進めるとともに、排水の再利用、構内の園芸用水への利用等により、構外への排水量0を達成しています。
2022年度の国内における水使用量は前年度比7%増加し、409万m3となりました。海外製造子会社は前年度比15%増加し502万m3です。
原単位としては2.92m3/台→2.83m3/台となり前年度比3%減少しています。基準年の2016年度に比べ原単位が悪化している要因は塗装工程でより高品質な車づくりを目指した結果、水使用量が増加したためです。今後、品質と効率的な水使用を両立できる生産を目指します。
2025年度の目標達成のために、設備改善や節水を進めるとともに、工場の新設や老朽更新の際には水使用の少ない方式の生産設備の導入も計画していきます。

グローバル水使用量の推移

【集計対象範囲】
スズキ(磐田工場、湖西工場、大須賀工場、相良工場、浜松工場、旧高塚工場(2018年7月まで)、旧豊川工場(2018年7月まで)、金型工場)、国内製造子会社4社、海外製造子会社15社

汚水の流出防止における取り組み

社内の環境分析部門において、事業所の排水・地下水・工程水・工業用水などの環境測定を定期的に実施し、汚水が流出しないように、水質管理及び維持に努めています。そして、万が一、水質に異常が発生した場合でも、関連部門に連絡し、直ちに適切な対応がとれる体制が構築されています。
また、計量法における「濃度の環境計量証明事業所」の登録(1994年)を行っており、スズキグループ会社の事業所の排水や産業廃棄物等の計量証明を実施し、汚染物質の流出防止活動をスズキグループ全体で推進しています。

環境分析作業風景

工場排水の浄化

工場から発生する生産排水及び生活排水は、自社の排水処理施設で浄化してから河川または公共下水道に放流しています。放流にあたっては、法で定められる排水基準より厳しい自主基準値を設定して環境負荷低減に努めています。
スズキ環境計画2025では水の使用量の削減に取り組んでおり排水量もグローバル四輪生産台数原単位で定期的にモニタリングを実施しています。
放流水の水質を維持しつつ、水の使用量の削減に引き続き努めていきます。

土壌・地下水の汚染防止における取り組み

・土壌汚染の拡散防止の取り組み

国内工場、国内製造子会社の全16事業所では、過去に使用していた化学物資等による土壌汚染のリスクの情報を記録に残すため、2022年度に地歴調査を実施しました。この地歴調査をもとに、土壌汚染のリスクがある土地の形質変更を行う際には、土壌調査を実施し、土壌汚染が見つかった場合、適切に浄化・除去する取り組みを行っています。
2022年度は、国内工場で8件の土壌調査を実施し、8件中1件で土壌汚染が見つかりました。見つかった汚染土壌は掘削除去により取り除いています。

・地下水汚染の浄化の取り組み

1999年1月に本社及び旧高塚工場敷地内で、有機塩素化合物(トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン)による地下水汚染が判明して以降、地下水の浄化と敷地境界での測定を継続しています。また、2015年3月から早期に浄化を完了するため、微生物による地下水浄化(バイオレメディエーション)を開始しました。このバイオレメディエーションの効果により、地下水汚染の浄化完了を目指します。

グローバル排水量の推移

【集計対象範囲】
スズキ(磐田工場、湖西工場、大須賀工場、相良工場、浜松工場、旧高塚工場(2018年7月まで)、旧豊川工場(2018年7月まで)、金型工場)、国内製造子会社4社、海外製造子会社15社

オフィス活動等における取り組み

事務所、従業員寮における節水の徹底

水の使用量を積極的に削減するため、トイレ、給湯室などに節水を呼び掛ける掲示を行うとともに、具体的な対策を案内するなど、啓発活動に取り組んでいます。また、手洗いの自動水栓化、節水タイプの機器を導入する等、水使用量の削減に努めています。

サプライチェーン等における取り組み

調達における取り組み

お取引先様における水リスク情報の把握(国内)

スズキは、購買金額の多い国内のお取引先様に対し、毎年水リスクに関する情報を調査しています。当調査により、お取引先様の水消費量の推移、水リスクの評価状況などを把握しています。2022年度の調査では自社の洪水・渇水などの物理的リスクを評価しているお取引先様は85%、水使用にかかる規制や自社の評判等の規制・評判リスクを評価しているお取引先様は78%でした。今後もこの取り組みを継続的に実施するとともに、順次海外のお取引先様にも拡大していきます。

レポート目次

ESGインデックス