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安全基本理念

「安全はすべてに優先する。」〜Make Safety as first priority.(Safety First)〜

企業活動の根幹は「人」である。
その「人」を守る安全には、いかなる時にも、一番の優先順位を与えなければならない。

労災はすべて防ぐことができる。」〜All accidents are preventable.〜

管理者は、「労災は必ず防げる」という強い信念をもって、日々職場をリードしなければならない。

「安全はみんなの責任である。」〜Safety is everyone's responsibility.〜

会社がやるべきことを行うと共に、一人ひとりが、自分の身を自分で守る、責任ある行動をとらなければならない。
みんなが、ルールを守り、注意し合える職場風土を全員でつくろう。

安全衛生管理体制

各事業所の代表と労働組合の代表が出席する「中央安全衛生委員会」を年2回開催し、全社の「労働安全」、「労働衛生」、「交通安全」に関する基本方針を決定しています。
また、中央安全衛生委員会による中央安全衛生パトロールを年1回実施し、部門間のクロスチェックによる安全の横串活動を通じて社内の安全意識を高めています。各事業所においては、部門安全衛生委員会を設置しており、中央安全衛生委員会の方針をもとに各事業所にて日々、安全衛生活動に取り組んでいます。

安全・衛生に関する取り組み

従業員が安全・安心かつ健康に働くことができるよう、2023年度には主に以下の取り組みを実施しました。

■ 2023年度の取り組み

  目標 推進事項 具体的取組事項
労働安全 重大・休業災害 ゼロ
全労働災害件数を30以下
職場の安全管理徹底
  • クレーン作業、フォークリフト作業のリスク再確認
  • 重大災害につながる恐れのある作業のリスクアセスメントの実施とリスク低減対策の推進
  • 転倒災害防止のため、作業環境・通路の改善と5Sの推進
  • 歩車分離と歩行時のルールの順守の推進
教育訓練徹底による安全意識向上と安全行動の徹底
  • 管理監督者の安全教育
  • ベテラン作業者も含め、過去の災害を反映した規程·ルールの教育
  • 危険予知訓練を継統、危険体感教育の実施による危険予知能力、危険感受性の向上
作業経験が浅い作業者(3ヵ月を目途)・工程移動者(1ヵ月未満)の災害防止
  • 定期的な巡視、作業チェック、ヒヤリングを実施特に、派遣社員のフォローを強化(ルール・基本の確認、やりにくい作業の吸い上げ)
労働衛生 心も体も健康に、働きやすい職場をつくる。 化学物質の管理
法改正に伴う化学物質管理の強化とリスク低減対策の推進
  • 使用化学物質の一覧、化学物質保管場所マップの作成
  • 法令で定められている表示と一目でわかる保管方法の改善対策
  • 化学物質管理者の養成
働きやすい職場環境
有害業務の作業環境改善(粉じん、騒音、化学物質等)
  • 作業環境測定の実施
  • 溶接ヒューム取扱い従事者へのマスクフィットテストの実施
熱中症対策の実施
  • 屋外、非定常作業を含め、職場の特性に合った改善対策、暑さ指数の活用
  • 暑くなる前の早目の注意喚起と教育指導の実施(工事業者等も含む)

リスクアセスメント活動

スズキでは労働災害の未然防止の活動として「リスクアセスメント」を実施しています。作業におけるリスクを洗い出し、そのリスク低減対策を進めることで安全性の向上、従業員の安全意識の向上を図っています。2001年よりリスクアセスメントを導入し、2016年より化学物質のリスクアセスメントも実施しています。2017年には重大な労働災害を絶対に発生させないためリスクアセスメントの評価方法を見直し、災害リスクの高い作業について再評価をし、リスク低減を進めています。

■ 労働災害発生状況

(件)

  2021年度結果 2022年度結果 2023年度
目標 結果
全労働災害 75 58 30以下 68
重大休業災害 休業 8 2 0 2
重大 0 0 0
(構内死亡災害) 0 0 0

※ 労働者死亡者数は、ゼロ

■ 災害度数率の推移

※ 出所:厚生労働省 労働災害動向調査

社員の健康

健康経営

スズキでは「お客様の笑顔は社員の笑顔から生まれる」をキャッチフレーズに、お客様が笑顔になるような製品をご提供できるよう、チームスズキ一丸となって、健康経営活動に取り組んで参りました。これまでの継続した取り組みにより、スズキは2021年から毎年、健康経営優良法人へ認定されています。

2023 健康経営優良法人 Health and productivity

健康宣言

【お客様の笑顔は社員の笑顔から生まれる】をキャッチフレーズに、スズキグループで働くすべての従業員が社是を実践し、心も身体も健康で、明るく生き生きと働くことができ、その結果、お客様が笑顔になるような製品をご提供できるよう、チームスズキ一丸となって、健康経営活動に取り組みます。

代表取締役社長
鈴木 俊宏

健康経営 推進体制

代表取締役社長をトップに、人事部が推進事務局を担います。
推進にあたり、事業所毎に健康推進担当者を任命し、全社連携して活動しています。また、従業員の健康を支える健康推進産業医・保健師・看護師など専門職の意見を積極的に取り入れ、労使で連携し推進しています。
また、健康経営推進チームメンバーは、健康経営アドバイザーの資格を取得し、健康経営についての理解を深めるとともに、自社の取り組みを広く社内外へご紹介できるよう活動をしています。

■ 推進体制

健康経営で目指す姿

  • ※1 何らかの健康問題によって業務効率が落ちている状態
  • ※2 欠勤をすることによって業務ができなくなる状態
  • ※3 活力(仕事から活力を得ている)・熱意(仕事に誇りとやりがいを感じる)・没頭(仕事に熱心に取り組んでいる)が満たされている状態

■ 健康経営推進のKPI

項目 測定方法 2022年度 2023年度 2025年度目標
アブセンティーズム

→仕事を休業・欠勤している状態

メンタルへルス不調による休職者数をカウント 0.8% 0.7% 0%
メンタル以外の疾病による休職者数をカウント 0.2% 0.2% 0%
プレゼンティーズム

→何らかの健康問題によって業務効率が落ちている状態

SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)を用いた従業員調査結果の平均
(どの程度のパフォーマンスが落ちているか)
→スコアは小さい方が良い状態を示します
29.0% 20%
ワークエンゲージメント

→活力・熱意・没頭が満たされている状態

ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント短縮版を用いた従業員調査結果の平均
(0=全くない〜6=いつも感じる)
→スコアは大きい方が良い状態を示します
2.71 3.5

■ 健康指標

項目 2021年度 2022年度 2023年度 2025年度目標
定期健康診断 受診率 100.0% 100.0% 100.0% 100%を継続
定期健康診断 再検査受診率 71.3% 59% 57.6% 100%
特定検診実施率 99.4% 99.5%(※2) 99.0%(※2) 100%
特定保健指導実施率 53.1% 57.8%(※2) 59.0%(※2) 55%→60%
(2022年度で達成のため目標更新)
ストレスチェック回答率 95.2% 93.0% 91.9% 95%以上
喫煙率 24.8% 26.2% 24.3% 15%以下
運動習慣がある(※1)
(1回30分以上週2日以上を1年以上実施している)
25.5% 20.6% 25.3% 30%以上
睡眠で休養が十分とれている(※1) 61.6% 62.5% 61.9% 65%以上
朝食を抜くことが週に3回以上ある(※1) 17.4% 18.6% 18.8% 10%以下
飲酒の習慣がある(※1)
(毎日1合以上の習慣)
11.7% 10.7% 9.3% 10%以下
肥満率 32.0% 30.7% 27.0% 25%以下
糖代謝項目 有所見率 14.7% 14.2% 16.8% 12%以下
脂質項目 有所見率 29.3% 27.5% 25.5% 25%以下
血圧 有所見率 8.9% 11.8% 13.0% 8%以下
  • ※1 定期健康診断の健康診断問診票より算出
  • ※2 2024年9月17日集計の数値にて掲載

社内浸透の取り組み

毎月1回「健康経営ニュース」を発行し、従業員へ健康経営活動についての情報発信をするとともに、活動に対するアイデアや意見を募集する取り組みを実施しています。
また、社内医務室からは、医務室通信「はなえみ」を毎月1回発行し、「今は興味のないあなたも、何かの時にお役に立てる」をコンセプトに、身近な健康情報を掲載しています。

  • ※ はなえみ:はなえみ(花笑み)とは大和言葉で、花が咲くような華やかな笑顔・咲いた花のように微笑むこと。医務室が【スズキで働くすべての人に笑顔があふれるよう】願ってネーミングしました。

健康経営キャラクター
キャプテン・ケンタくん

医務室キャラクター
はなえみちゃん

ヘルスリテラシー向上の取り組み

経営層と従業員の座談会

社長をはじめ経営層と従業員が健康管理をテーマに座談会を定期的に開催し、その様子を動画で社内へ発信することで、従業員のヘルスリテラシー向上を図っています。

健康診断・健康づくり

40歳未満の従業員は社内で定期健診を行い、40歳からは、がんをはじめとする疾病の早期発見・治療へとつなげるため人間ドックを外部医療機関で受診、歯の健康にも着目し、歯科健診を毎年受診できる体制を健康保険組合と連携し整えています。また、従業員とご家族が健康で充実した生活を送れるよう、ご家族の方も健診を受けられる体制を整えています。
さらに、従業員の生活習慣の改善をサポートするため、野菜摂取量を見える化して身近な食生活を通じた保健指導を行っています。

長時間勤務による健康障害の予防

時間外労働時間が月80時間以上の従業員に産業医面談を実施、加えて時間外労働時間が月60時間を超える従業員に問診を実施、メンタル不調の早期発見や健康障害を予防するよう努めています。

特定保健指導

健康保険組合と各事業所医務室が連携して外部医療機関で人間ドック受診した際に、特定保健指導を受けられなかった従業員は、社内でも特定保健指導を受けられるよう健康保険組合と体制を整えています。

メンタルヘルス対策

メンタル不調の早期発見、再発防止のためメンタルヘルス教育を実施しています。
ひとりで悩みを抱え込まないよう社内に心の相談室(精神科医・臨床心理士によるカウンセリング)を設置、さらに、社外の専門機関とも連携し、社外相談窓口として、従業員やご家族にも利用することができるEAPサービス(従業員支援プログラム)の体制を整えています。

運動習慣促進の取り組み

スズキアスリートクラブの選手が、各事業所を回り、スズキオリジナル体操や正しいウォーキングの仕方などの運動指導を実施しています。
スズキオリジナル体操は、社内アンケートをもとに、スズキアスリートクラブの選手が考案しました。
活動の結果、社員の運動習慣が20.6%(2022年度)から25.3%(2023年度)に上がりました。

女性の健康相談窓口

女性従業員が自身の健康について、また、男性従業員もパートナーの健康や妊娠・出産に関する疑問など気軽に相談ができる産婦人科医師による健康相談窓口を開設しています。

海外駐在者健康管理の取り組み

海外駐在者と帯同家族に対し、駐在前・後の健診・予防接種を社内で行っています。また、海外駐在者等に外務省や厚生労働省検疫所FORTHの医療情報を確認させ、渡航先の国や地域で流行する病気(結核、マラリア及びHIV等の感染症を含む)の症状、治療及び予防方法についての把握を呼び掛けています。渡航先の国や地域に応じて会社負担による各種予防接種も推奨しています。
海外駐在中も、オンライン会議システムなどを通し、社内産業医・保健師・看護師による相談・指導を受けることができる仕組みを作っています。また、医療アシスタントサービスに加入しており、海外駐在員等がけがや病気を発症した際、病院の予約、医療通訳及び海外旅行保険を利用したキャッシュレス対応等のサービスを利用可能にしています。

受動喫煙防止の取り組み

禁煙チャレンジャーを募集し、健康保険組合にて禁煙にチャレンジする従業員に禁煙外来費の半額(上限1万円)を助成しています。
また、受動喫煙防止の取り組みとして、屋内全面禁煙・喫煙場所(屋外)や喫煙時間の限定を行っているほか、毎月定期的に、全社で禁煙推奨デーを実施しています。

健康経営につながる福利厚生制度

社内福利厚生制度のひとつ、カフェテリアプラン(選択式福利厚生制度)では、メニューに多くの健康支援項目や両立支援項目を用意し、従業員のニーズに合った補助を提供しています。

地域への健康経営の取り組み

地域の健康に寄与する取り組みとして、地域の自治体主催の【佐鳴湖ふれあいウォーク】に、スズキアスリートクラブの元オリンピック代表選手が出張し、ウォーキング前後の運動や正しい歩き方教室を実施しました。

日本国内販売代理店

販売代理店では、従業員の健康管理を重視し、「健康経営」の実現に向けた取組みを推進しています。従業員全体の健康意識を高め、企業全体で健康経営を推進するため、従業員への健康経営研修を随時実施しています。また、一部代理店では、取引先様(副代理店)への健康経営を推奨するため、会議の一部に健康経営セミナーを組み入れ実施しました。

  • ① 株式会社スズキ自販東海
    「働くオトナ女子のエイジングセミナー」
  • ② 株式会社スズキ自販鳥取
    「腸の働き・腸内環境改善のポイント(鳥取ヤクルト販売株式会社様主催)」
  • ③ 株式会社スズキ自販青森
    『健康経営が会社の業績をアップさせる』セミナー(株式会社東京海上日動様協力)

日本国内販売代理店

販売代理店は、社員の健康維持と増進を重視し、働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。
26代理店では経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定されました。

  • ※ 健康経営優良法人認定制度:地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度

■「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」認定のスズキ販売代理店

株式会社スズキ自販北海道 株式会社スズキ自販北陸
株式会社スズキ自販青森 株式会社スズキ自販中部
株式会社スズキ自販山形 株式会社スズキ自販東海
株式会社スズキ自販茨城 株式会社スズキ自販京都
株式会社スズキ自販群馬 株式会社スズキ自販関西
株式会社スズキ自販関東 株式会社スズキ自販兵庫
株式会社スズキ自販埼玉 株式会社スズキ自販鳥取
株式会社スズキ自販西埼玉 株式会社スズキ自販広島
株式会社スズキ自販千葉 株式会社スズキ自販山口
株式会社スズキ自販京葉 株式会社スズキ自販佐賀
株式会社スズキ自販東京 株式会社スズキ自販熊本
株式会社スズキ自販南東京 株式会社スズキ自販鹿児島
株式会社スズキ自販湘南 株式会社スズキ自販沖縄

社外からの評価

浜松ウエルネスアワード2024

浜松市が目指す予防・健幸都市の実現に向けた浜松ウエルネスプロジェクトの推進に寄与し、他の企業や団体等の模範となる事業・取り組みとして、「浜松ウエルネスアワード2024」健康経営部門にて、浜松ウエルネス大賞を受賞しました。

TOPICSスズキ、「健康経営アライアンス」に参画
— 実践への取り組みとノウハウ共有で健康経営を推進 —

スズキは、2023年12月26日に健康経営アライアンスに参画いたしました。
健康経営アライアンスは、2023年6月30日に設立され、「社員の健康をつうじた日本企業の活性化と健保の持続可能性の実現」というビジョンに共感する319の企業・団体(2023年12月26日時点)が活動する組織です。
スズキは、「お客様の笑顔は社員の笑顔から生まれる」をキャッチフレーズに、代表取締役社長をトップとして健康経営活動を推進しています。2021年に健康経営優良法人に認定されて以来、毎年継続して認定評価を受けています。
このたびの参画により、他の参画企業からノウハウを共有いただくことで、当社の組織体制の構築や、健康課題を分析してその対策を講じるなど、さらに健康経営®の取り組みを加速させてまいります。
スズキは、スズキグループで働くすべての従業員が社是を実践し、心も身体も健康で、明るく生き生きと働くことができ、その結果、お客様が笑顔になるような製品をご提供できるよう、チームスズキ一丸となって、健康経営活動に取り組んでまいります。
健康経営アライアンスURL:https://kenkokeiei-alliance.com/
「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
スズキ株式会社の健康経営URL:
https://www.suzuki.co.jp/corporate/csr_environment/data/health.html

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