地球上の生物多様性は、大気、水、土壌などの健全な環境に支えられており、事業活動に伴う環境負荷はそのバランスに影響を及ぼします。特に、新興国を中心とした工業化の進展により、地域の環境負荷低減と生態系への配慮が一層重要となっています。
スズキは、生物多様性の保全を重要な経営課題の一つと認識し、「小・少・軽・短・美」の行動理念のもと、資源やエネルギーの使用を抑えた効率的なものづくりを推進しています。これにより、製品の開発から生産・使用に至るまでの環境負荷を低減し、生態系への影響抑制に努めています。
また、製品における排出ガス低減や生産工程での環境負荷低減などを通じて、地域の環境保全にも貢献しています。さらに、お取引先様や地域社会などのステークホルダーと連携し、自然環境と調和した事業活動を推進することで、生物多様性の保全と持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。
スズキは、「スズキ地球環境憲章」の理念を実現するため、環境ブランド
を導入し、その中の環境方針として「スズキ生物多様性ガイドライン」を発表しました。
「スズキ生物多様性ガイドライン」は、人類の誕生以来、私たちの生活に多大な自然の恵み(生態系サービス)をもたらしている「生物多様性」に事業活動などが影響を及ぼす可能性を認識し、その影響の低減に取り組み、持続可能な利用に努める指針となるものです。
スズキは、事業活動や社会貢献活動において、すでに生物多様性への影響を低減する多くの取り組みを行い、「経団連生物多様性宣言イニシアチブ」にも賛同しています。
このガイドライン発表によって生物多様性に関する理解の社内浸透を図り、お取引先様や地域社会の人たちともコミュニケーションを図りながら、スズキグループは自然と共生する持続可能な社会の発展を目指します。
事業活動および製品における環境負荷の低減
環境コミュニケーションの推進


| 事業活動および製品における環境負荷の低減 | 環境コミュニケーションの推進 | ||
|---|---|---|---|
| ① |
|
① |
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| ② |
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② |
|
| ③ |
|
③ |
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2018年と2020年に、国内5事業所からの放流水が河川年間平均水量の5%以上を占める水域とその水域に生息する動植物の調査を実施しました。その結果、213種の動植物が生息し、そのうち、12種が絶滅危惧種であることを確認しました。

排水の放流先および影響水域
| 対象地点 | 放流河川 | 影響水域※1 | 確認された絶滅危惧種など※2 |
|---|---|---|---|
| 本社 | 堀留川 | なし | 該当なし(影響水域がないため) |
| 湖西工場 | 笠子川 | 笠子川 →浜名湖合流点 |
ヒクイナ(鳥)、ハイタカ(鳥)、コシアカツバメ(鳥)、カシラダカ(鳥)、ニホンアカガエル(両)、ニホンウナギ(魚)、ホトケドジョウ(魚)、ミナミメダカ(魚)、ハマグリ(貝)、ツツイトモ(植)・計10種 |
| 磐田工場 | 安久路川 | 安久路川 →今之浦川合流点 |
ハイタカ(鳥)、ニホンウナギ(魚)、ミナミメダカ(魚)・計3種 |
| 大須賀工場 | 西大谷川 | 西大谷川 →弁財天川合流点 |
ハヤブサ(鳥)、コシアカツバメ(鳥)・計2種 |
| 相良工場 | 蛭ヶ谷川 | 蛭ヶ谷川 →萩間川白井川合流点 |
ヒクイナ(鳥)、サシバ(鳥)、コシアカツバメ(鳥)、ニホンウナギ(魚)、ミナミメダカ(魚)・計5種 |
| 浜松工場 | 河川放流なし | なし | 対象外 |
林野庁天竜森林管理署と「ボランティアの森」協定を結び、2006年3月に浜松市浜名区引佐町の「スズキの森」で森林保全活動をスタートし、毎年従業員やその家族により、植樹・下草刈り作業、シイタケの菌打ち体験などの森林活動を行っています。
当活動は累計で37回(植樹19回、下草刈り18回)を行い、延べ約1,700人のボランティアが参加しています。


スズキの下川コース(テストコース)は、森林が総面積の約90%を占める北海道北部の上川郡下川町にあります。下川町は2003年に北海道で初めて国際的なFSC®認証(下川町森林組合・下川町・上川北部森林管理署 FSC®C015134)を取得し、2011年には国から豊かな森林資源を活かした地域づくり「環境未来都市」のモデル自治体に選定されて「人が輝く森林未来都市」を目指しています。
スズキのテストコース敷地に含まれる約300haの森林も、FSC®認証制度の厳しい森林管理基準に適合していると認められ、2006年から下川町のFSC®グループ認証(FSC®C015134)に追加登録されました。また、スズキはイベントへの参加や農産物の販売を通じ、今後も自然を大切にする地域社会との共存共栄を推進していきます。
スズキは環境・社会貢献活動の一環として、国有林を活用した「法人の森林」※制度の趣旨に賛同し、1996年から2028年まで国(林野庁)と分収林契約を結んで森づくりに協力しています。下川町内の国有林約4.3ha(樹木約3,000本)について、スズキは北海道森林管理局を通して地元森林組合に作業を委託して「分収育林」を行っています。水源のかん養・土砂流出防止・二酸化炭素の吸収貯蔵など、国土の保全に長期間にわたり貢献し、分収の際には純収益をさらに次代の森づくりなどに役立てることになっています。
※林野庁:「法人の森林」「分収育林」
https://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/kokumin_mori/katuyo/kokumin_sanka/hojin_mori/index.html
これらスズキの森林による2025年度環境貢献度は以下のように評価されました。
スズキの森林による環境貢献度(2025年度)
| 測定項目 | 「スズキ下川コースの森林」 FSC®グループ認証 (FSC®C015134) |
「法人の森林」 林野庁森林管理局 |
|---|---|---|
| ①水源かん養への貢献 | 155,609m3/年 | 1,494m3/年 |
| ②土砂流出防止への貢献 | 5,557m3/年 | 51m3/年 |
| ③二酸化炭素の吸収・固定への貢献 | 1,298t-CO2/年 | 17.5t-CO2/年 |
※林野庁で採用している事業評価方法により計算しています。
「スズキ下川コースの森林」「法人の森林」合わせて以下の数値となります。
① ペットボトル(2ℓ) 7,855万本分 ②10tダンプ(5.5㎥/台) 1,020台分 ③一人が年間に排
出するCO2(t-CO2/年) 4,110人分
「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」は、2011年より継続している1.「CLEAN-UP THE WORLD CAMPAIGN(水辺の清掃活動)」、2020年より始動した2.「船外機の製品および補給部品梱包からのプラスチック削減活動」、および3.「船外機用マイクロプラスチック回収装置を用いた海洋マイクロプラスチック回収活動」からなるスズキの環境活動です。このプロジェクトは、SDGsが示す社会課題の解決に向けたスズキの具体的な取り組みであり、スズキマリンがブランドスローガンに掲げる「THE ULTIMATE OUTBOARD MOTOR(究極の船外機)」を環境面においても追求していく姿勢を表しています。スズキはこれら3つの活動のもと、船外機ユーザーをはじめ、販売店、ボートビルダー、お取引先様、スズキグループ関係会社、従業員やその家族を含め、世界中のパートナーと力を合わせて世界中の海をクリーンアップしていきます。
なお、我々の活動は、環境省が進める「プラスチック・スマート」の趣旨とも合致することから、2018年よりこの活動に登録し、スズキの取り組み内容は環境省ホームページにも掲載されています。
2010年に国内で活動を始め、翌2011年からは「CLEAN-UP THE WORLD CAMPAIGN」として、スズキグループの世界的な活動として実施してきた水辺の清掃活動は、2026年で17年目を迎えました。2025年度は7月12日に世界一斉清掃活動を行い全世界で34の国と地域から、2,800名以上の方に参加いただき、水辺の清掃による地域貢献活動に取り組みました。
また活動以来の累計参加者数は、2025年度で累計2.8万人を数えており、年々活動を拡大しています。




従来の水辺の清掃活動に加えて海洋に漂うマイクロプラスチックの回収活動を開始しました。この回収活動はスズキが開発した「船外機用マイクロプラスチック回収装置」を使用して水面付近のマイクロプラスチックを回収するものです。この装置は2022年7月生産より一部の船外機に標準装備され、世界中で販売されています。
また、2025年度にはマイクロプラスチック回収装置に関する34件の特許を無償開放いたしました。スズキとして特許の無償開放をするのは初めてです。
これらの特許の開放により、国内外の同じ課題意識を持つ企業・団体の皆さまとともに、海洋環境改善の取り組みを一層加速させることを目指します。
従業員のマナーアップおよび環境美化意識向上を目的として2004年9月に「浜松市道路・河川里親制度」※に登録し、「スズキマナーアップ活動」と題し清掃ボランティア活動を行っています。毎月社内ボランティアにより、本社周辺の道路および高塚地下道の清掃を行っており、2026年3月までに255回、延べ18,400人以上が参加し、軽トラック115台分の可燃・不燃ごみを回収しました。2023年、この活動が国から認められ、令和5年度における道路愛護団体等の国土交通大臣表彰を受けました。
※里親を希望する団体が自らの区域および活動内容を定め、市長に申し出て道路内の清掃などを行う制度。

スズキでは、CO2以外にも大気汚染物質に関するLCA算定を行っています。
現行クロスビー(マイルドハイブリッド搭載車)は、ライフサイクルを通じ、NOx、SOx、PMおよびNMHC※2を前モデルより削減することができました。
スズキでは引き続き、CO2以外の物質についても低減のための取り組みを推進していきます。
※1 Life Cycle Assessment 。製品が、原材料の製造から廃棄されるまでの各段階において、環境に与える影響の可能性を算出して全体を評価する手法です。相対的な環境改善効果を確認するため、評価結果は指数で示しています。
※2 NMHC:非メタン炭化水素。大気中に存在する炭化水素類のうち、光化学反応をほとんど起こさないメタンを除いた揮発性有機化合物(VOC)の総称
A:前モデル(マイルドハイブリッド搭載車) (2017年12月発売)
B:現行モデル(マイルドハイブリッド搭載車) (2025年10月発売)

マルチパスウェイの取り組みとして、環境負荷の低減や触媒に使用する貴金属の削減に貢献するエンジンの燃焼技術の改善と排出ガスの浄化性能向上に注力しています。
新型「スイフト」、「ソリオ」、「クロスビー」には、新開発したZ12Eエンジンを搭載しました。Z12Eはエンジン本体の改良で世界トップレベルの高速燃焼を実現。これに高効率の触媒とGPF(すす捕集フィルタ)を組み合わせることで、出力性能を維持しつつクリーンな排出ガス性能を達成しています。
2026年にマルチ・スズキ・インディア社が、スズキ初となるフレックス燃料四輪車「ワゴンR FFV」を発表しました。フレックス燃料車は、エタノールとガソリンの混合比を問わず走行できる車両です。環境面では排出ガス中の粒子状物質(PM)の排出低減が可能であり、地域の大気環境改善にも寄与します。

排出ガス低減技術向上を推進し、欧州EURO5規制および平成32年(令和2年)国内排出ガス規制に対応しています。
新型スクーター「アドレス125」では、触媒、カムプロフィール、インジェクタ、吸気管等を最適化し、最新の排出ガス規制に適合しています。
スズキの4ストローク船外機は、米国カリフォルニア州大気資源局(CARB)の2008年排出ガス規制、米国環境保護庁(EPA)の第2次排出ガス規制、欧州のレクリエーショナルクラフト指令(RCD II:Directive 2013/53/EU)に基づく排出ガス規制、ならびに一般社団法人日本マリン事業協会の2011年マリンエンジン排出ガス自主規制(第2次規制)に適合しています。
お客様に安全・安心な製品を提供するため、内装部品の材料や接着剤などにVOC発生量の少ないものを使用し、四輪車の車室内VOCの低減に取り組んでいます。海外で生産される車両であっても、国内で販売するすべての新型四輪車について、車室内VOC濃度の日本自動車工業会目標※2を達成しており、2025年度は「eビターラ」などの新型車について達成しました。また、今後は欧州でも新たな規制が施行されるため、遵守できるように対応を進めています。
それに加えて、内装部品からの臭いを低減し、車室内臭気を低減する取り組みも継続して行っており、今後もお客様がさらに快適にご利用いただける車室内環境づくりを進めていきます。
「DR-Z4SM」では、最新の騒音規制を満足するために、消音性の高い構造を多く採用するとともに、重量の増加を最小限にとどめるように設計されています。





スズキが開発したMPCは、正しく回収されずに海に流れ込んだプラスチックが、自然環境下で微細に破砕されてマイクロプラスチックとなったものを回収可能とした装置です。2022年7月から、DF140B、DF140BG、DF115B、DF115BG、DF100Cの5機種にMPCの標準装備を開始しました。
MPCにおいて、回収されたプラスチックの分別・分析の精度・効率向上を課題としていることから、国立大学法人静岡大学農学部中村研究室と共同で、タンパク質のプラスチックへの吸着特性を活用したマイクロプラスチック判別技術の研究を進めています。
また、スズキは、2026年3月にMPCの関連特許を無償開放しました。今後もスズキクリーンオーシャンプロジェクトを通じて、海洋環境保全への取り組みのさらなる拡大につなげていきます。
2003年9月に「スズキグリーン調達ガイドライン」を制定し、環境保全活動に積極的に取り組むお取引先様から、環境負荷の少ない部品・原材料を調達することを基本方針としています。あわせて、お取引先様には本ガイドラインの趣旨にご賛同いただいた証として、「スズキグリーン調達推進同意書」をご提出いただいています。
さらに、2026年4月にはガイドラインを改訂し、従来の自主チェックシートに代えて、一般社団法人日本自動車工業会および一般社団法人日本自動車部品工業会が策定した業界標準ツールである「自己診断シート」を採用しました。これにより、業界全体での取り組みとの整合性を高めつつ、お取引先様にご提出をお願いしています。
量産部品に関しては、91%以上のお取引先様においてISO14001等の外部認証を取得いただいております。その他、「欧州ELV指令」や「欧州化学物質管理規則(REACH)」をはじめとする既存の環境関連法規への対応に加え、今後新たに制定される各種規制につきましても、お取引先様と連携しながら適切に遵守していきます。
また、お取引先様の事業活動においては、以下の環境負荷低減への取り組みをお願いしています。
①CO2排出量の低減、②VOC排出量の低減、③廃棄物発生量の低減、④水使用量の低減、⑤省エネルギーの推進
今後もお取引先様とともに環境負荷の低減に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
昨今、グローバルで環境負荷物質に関する新たな規制が相次いで導入されており、世界中のお客様に製品を提供させていただいているスズキでは、その目まぐるしい規制の変化に迅速に対応しなければなりません。そこで、スズキは自動車業界向けの材料データ収集システムであるIMDS(International Material Data System)を2003年より導入し、さらにそれを利用した独自の社内環境負荷物質管理システム(システム名:SIDIS=Suzuki IMDS Data Inhouse System)も構築して、各部品に使用される材料や化学物質の情報を効率良く収集しています。この情報を使って、欧州の車両型式認証要件であるリサイクル可能率などの算出や、各種の規制対象物質の管理をグリーン調達の一環として実施しています。2025年度には、新たに四輪車、二輪車、船外機合わせて39機種について、環境負荷物質規制に適合することを確認したうえで、お客様にそれらの製品を提供することができました。今後、欧州ELV規則などの新たな規制において、リサイクル材料の使用割合などの新たな集計が必要になるため、現在、集計方法やSIDISの仕様を検討しながら対応を進めています。スズキでは確実にそれらの規制を遵守していくとともに、お客様への環境負荷の低い製品の提供に努めていきます。
社内環境負荷物質管理システム

※Automobile Shredder Residue(自動車破砕残さ)
海外主要生産拠点においては環境負荷物質管理の柱となる「グリーン調達ガイドライン」を2011年以降順次制定・運用を開始し、運用確認を目的とした監査を実施しています。
アスベストはスズキの技術規格において全面使用禁止としていますが、特にスズキの海外生産工場に納品される部品などに対する使用禁止の徹底強化を目的として「アスベスト管理規程」を各拠点で新設しました。当規程ではスズキの海外生産工場におけるお取引先様へのアスベスト全面使用禁止の周知、社内関係者に対する定期的な教育の実施などを義務付けており、スズキによる運用確認監査を行っています。
出張監査(5拠点)
自動車業界における環境負荷物質情報は、お取引先様の協力によりIMDSデータとして収集していますが、過去にIMDSデータに不備があったことから、お取引先様に正確なIMDSデータ入力依頼を含めた環境負荷物質規制動向のWeb説明会の開催やグリーン調達ガイドライン遵守に関する監査および指導を行い、サプライチェーン全体での環境負荷物質管理体制の構築を推進しています。
監査および指導:15社
POPs条約で廃絶物質に指定されたDP(デクロランプラス)、UV-328の製品への非含有切り替えについて、当社お取引先様と協力して取り組みを進め、全製品非含有を2025年2月までに確認しました。現在、POPs条約で廃絶物質に指定されたMCCP(中鎖塩素化パラフィン)、LC-PFCA(長鎖ペルフルオロカルボン酸)の非含有切り替えの対応を進めています。なお、規制物質の非含有確認のための取り組みとして、規制物質の切り替えを確実に実施することを目的に、規制対応手順を2023年4月に社内規程化し、非含有切り替え部品の抜取分析確認の実施など、量産後管理の強化を進めています。
また、廃棄物枠組み指令(EU)により、製品含有化学物質データの登録(SCIP)※が開始されており、スズキはIMDSデータを活用し、EU域内販売製品について順次データ登録を行っています。
※SCIP(Substances of Concern In articles as such or in complex objects(Products))
循環型経済(サーキュラーエコノミー)への移行を目的にリサイクル材に含まれる化学物質情報を利用しやすくするための仕組み。有害物質を含有しているリサイクル材はそのまま活用せずに有害物質を除去するなどリサイクル材の安全利用向上を図ることができる。
大気汚染を防止するため、ボイラーなどから排出されるSOx(硫黄酸化物)とNOx(窒素酸化物)に対して規制値よりも厳しい自主基準値を定めて維持管理しています。
SOx排出量※
※SOx排出量は1~12月の燃料使用量より算出しています。
【集計対象範囲】
磐田工場、湖西工場、大須賀工場、相良工場、浜松工場
NOx排出量
【集計対象範囲】
磐田工場、湖西工場、大須賀工場、相良工場、浜松工場
スズキグループでは、生産活動に伴う環境負荷を低減するため、水質管理の徹底に取り組んでいます。
新たな材料や化学物質を導入する際には、事前に環境リスク評価を実施しています。適用される法令の確認やリスクアセスメントを行うとともに、必要に応じて産業廃棄物の処理方法や排水処理方法を検討し、汚染物質の流出防止に努めています。
工場から発生する生産排水および生活排水は、自社の排水処理施設において適切に処理した後、河川または公共下水道へ放流しています。放流にあたっては、法令で定められた排水基準に加え、より厳しい自主基準値を設定し、環境負荷の低減に努めています。また、排水処理設備の各工程において運転状況や水質を管理するとともに、放流口での水質監視を実施しています。
社内の環境分析部門において、事業所の排水・地下水・工程水・工業用水などの環境測定を定期的に実施し、汚染物質の流出防止と適切な水質管理・維持に努めています。
さらに、計量法における「濃度の環境計量証明事業所」の登録(1994年)を行っており、スズキグループ各社の事業所の排水や産業廃棄物などの計量証明を実施し、汚染物質の流出防止活動をスズキグループ全体で推進しています。
水質異常や設備故障などの環境リスクに備え、緊急時の連絡系統や対応手順を整備しています。異常発生時には関係部門へ速やかに情報共有を行い、原因究明や流出防止措置を実施できる体制を構築しています。また、定期的に教育・訓練を実施し、迅速かつ適切な対応ができるよう備えています。
塗装工程で使用するVOC溶剤の排出量削減に取り組んでいます。
2025年度の四輪車体、バンパー、および二輪車の総VOC排出量は3,755 t/年となり、VOC原単位排出量は47.8 g/㎡でした。
2025年度は湖西新塗装工場が6月に稼働を開始し、スズキ国内2工場目となる水性塗料を導入し、VOC排出量を168 t削減しました。
2026年度は湖西新塗装工場が年間を通じて稼働するため、さらなるVOC排出量の削減が見込まれます。
また、各工程に最適な塗装条件の検証による塗着効率最適化、洗浄廃液の回収装置の導入等により、VOC排出量削減の取り組みを継続します。
塗装工程におけるVOC 排出量
【集計対象範囲】
四輪車体、二輪、バンパーの各塗装工程がある国内工場(磐田工場、湖西工場、浜松工場、相良工場)

国内事業所では、塗料、油脂、洗浄剤などの原材料を新規に使用する場合には、その含有化学物質の有害性、使用量、使用方法および保管方法などについて、環境管理部門が審議し、使用可否を判定します。この際に得られた物質のデータはPRTR(環境汚染物質排出移動登録)のデータとして管理し、その後の使用量削減に向けての取り組み対象とします。また、原材料のSDS※は、最新情報を維持するよう管理しています。
※ SDS(安全データシート:Safety Data Sheet):化学物質の名称、物理化学的性質、危険有害性(ハザード)、取り扱い上の注意などについての情報を記載したシート。
環境負荷低減のため、PRTR対象物質の排出量削減に取り組んでいます。2025年度の排出・移動量は、1,293tとなりました。
PRTR対象物質の取扱量と排出・移動量

【集計対象範囲】
本社、磐田工場、湖西工場、大須賀工場、相良工場(相良コース含む)、浜松工場、二輪技術センター(竜洋コース)、マリン技術センター、下川コース(2020年度から)
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法で、古いコンデンサー等に含まれるPCB廃棄物を2027年3月31日までに適切に処分することが定められています。スズキではこれらのPCB廃棄物を処分完了するよう進めています。スズキ国内工場では2026年3月末時点で、累計2,884台のPCB廃棄物を処分しました。
臭気などは法令を遵守していても地域の皆様に不快感を与えてしまうことがあります。サステナビリティの基本となる法令遵守は私たちの最低限の責任であり、地域から信頼される工場を目指して、今後も発生源対策や脱臭の対策を進めていきます。
地歴調査をもとに、土壌汚染のリスクがある土地の形質変更を行う際には、土壌調査を実施し、土壌汚染が見つかった場合、適切に浄化・除去する取り組みを行っています。
2025年度は、国内事業所で17件の土壌調査を実施し、3件で土壌汚染が確認されました。土壌汚染が確認された土地については、土壌汚染対策法に則り、適切に管理または浄化を行っています。
1999年1月に本社および旧高塚工場敷地内で、有機塩素化合物(トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン)による地下水汚染が判明して以降、地下水の浄化と敷地境界での測定を継続しています。また、2015年3月から早期に浄化を完了するため、微生物による地下水浄化(バイオレメディエーション)を開始しました。このバイオレメディエーションの効果により、地下水汚染の浄化完了を目指します。