商品を通じた推進
地域の課題解決への取り組み
教育支援による推進
スポーツを通じた支援
さまざまな学術機関との協創
さまざまなビジネスパートナーとの共創
スズキ歴史館における取り組み
スズキの財団活動等
事業を通じた地域経済への貢献
地域社会への支援
受賞・表彰
スズキは身体に障がいのある方やご高齢の方が容易に四輪車に乗降できるように設計した福祉車両(ウィズシリーズ)を1996年から提供し、累計60,000台※以上お届けしています。
現在は「車いす移動車」「昇降シート車」の2タイプ4車種を設定しています。目的や使用環境に合わせてお客様が選択しやすいように福祉車両の充実を図っています。
※1996年度~2024年度販売実績
■ウィズシリーズ販売台数
要介助者が車両後部から車いすに座った状態で乗降できる車両です。低床設計のため、介助者は容易に要介助者を乗降させることができます。この車両には手動車いすを載せることができ、「スペーシア」「エブリイワゴン」「エブリイ」に設定しています。
「スペーシア」車いす移動車
リモコンで助手席のシートを上昇、回転、降下させることができる車両です。要介助者が乗降する際、シートを乗降しやすい位置まで動かせるため、介助者の負担が軽減します。「ワゴンR」に設定しています。
「ワゴンR」昇降シート車
スズキは、1985年からハンドル形電動車いす「セニアカー」を販売し、2025年で40周年を迎えます。
「セニアカー」は、買い物などの移動手段として主に高齢者や歩行の不自由な方にご利用いただいている電動車いすです。発売開始以来、安全・安心を第一に開発を進め国内の工場で生産し、地方や郊外を中心に高齢者の足としての役割を担い続けています。
時速1〜6kmの範囲で最高速度の調節が可能で、充電はご家庭の100Vコンセントで行うことができます。
現在の「セニアカー」には、障害物センサーが前方の障害物を検知すると運転者に警告し、自動で減速する「障害物検知サポート」を搭載しており、より安全な利用を実現しています。
※ 電動車いす(セニアカー)は道路交通法上、歩行者として扱われ、運転免許は不要です。
「ET4D」
スズキは、2016年に浜松市、遠州鉄道株式会社、SBドライブ株式会社(現 BOLDLY株式会社)と連携協定を締結し、浜松自動運転やらまいかプロジェクトに参画しています。浜松自動運転やらまいかプロジェクトは、都市部から山間部まで多様な地域を有する浜松市にて、「交通空白地の交通弱者の足の確保」という地域の交通課題を解決し、持続可能な公共交通の在り方を探る取り組みです。将来の自動運転技術の実用化を見据え、4者が連携し、どういったモビリティサービスが使いやすく、交通空白地の足としてふさわしいのか、住民の皆様のご協力をいただきながら、実証実験を行っています。
これまでに2017年度、2019年度、2022年度、2023年度、2024年度に実施した5回の実証実験を通して、住民の皆様からモビリティサービスや自動運転に対する受容性、車両の使い勝手など、多くのご意見やご感想をいただき、現場・現物・現実に即したモビリティサービスや自動運転技術の開発につなげています。2024年度に実施した第5回実証実験では、利用者の予約情報をもとに運行ルート上の停留所に自動で停車する機能や、ソフトウェアの改善によるスムーズな運行について、3ヵ月間の長期実証実験を通して検証しました。
小さな車を使った定時・定路線の移動サービスは、交通空白地の足の確保に役立つこと、より多くの住民の社会参加による地域コミュニティの活性化につながることが期待されています。浜松自動運転やらまいかプロジェクトは、モビリティサービスと自動運転技術を通して、地域の皆様が自分の意志で動ける範囲を広げることを目指し、引き続き、「やらまいか精神」で活動していきます。
実証実験車両
第5回実証実験でスズキの社員から技術説明を受ける中野祐介浜松市長(右)
スズキは日本の全国各地で行われている「軽トラ市」を応援しています。
軽トラ市とは、トラック型の軽自動車(軽トラ)が集まって、その荷台に食料品や地元の特産品、雑貨などの商品を陳列して販売する臨時の市のことです。地域活性化の一つの手段として2005年に岩手県雫石町で始まり、今では全国120を超える地域で開催されています。
軽トラは荷台の高さが商品を並べて販売するのに最適で、移動可能な乗り物であることから、会場の設置と撤収がとても簡単です。多くの農家が軽トラを保有しているため、生産者がそのまま新鮮な商品を運ぶことが可能です。
軽トラ市は、商店街を中心とした地域を盛り上げるため、商店街の人など地域の人が中心となり、商工会などとともに開催しています。各地域の特性が出るバラエティ豊かな品揃えによる話題性もあり、来場者は年々増加し、新たな開催地域も増えています。人口の都市集中が進む中で、地方の活性化、商店街の活性化につながっています。
スズキは、軽トラ市が地域を元気にすることに共感し、軽トラ市の運営支援などを通じて盛り上げ役となり、全国で行われる軽トラ市を応援していきます。
2024年開催「しんしろ軽トラ市」
~愛知大学が能登応援出展する様子~
「遠州脱炭素プロジェクト」として初のスズキ・アイゼン・中部電力ミライズによるオンサイト・オフサイトPPAサービス開始について
スズキ、磐田市と使用済み電池をリユース活用したソーラー街灯を設置
スズキ株式会社は、自社製品を活用した支援活動を通じて地域社会へ貢献することを目的に、自治体と災害時応援協定を締結しています。この協定により、台風や地震などの大規模災害発生時、または発生の恐れがある場合に、スズキ販売代理店から協定締結自治体へ車両を無償で貸与し、被災地での物資運搬や支援活動に活用されます。さらに、外部給電機能を備えた電気自動車も準備が整い次第、無償貸与し、避難所などでの非常用電源として地域住民の安全確保に貢献します。スズキの電気自動車は、移動手段としてだけでなく、災害時の電力供給源としても活用可能であり、地域のレジリエンス強化や持続可能な社会づくりに貢献します。
■災害時応援協定を締結した自治体と協力販売会社
2025年7月現在
協定締結自治体 | 協力販売会社 |
---|---|
静岡県浜松市 | ㈱スズキ自販浜松 |
静岡県湖西市 | ㈱スズキ自販浜松 |
富山県朝日町 | ㈱スズキ自販富山 |
静岡県磐田市 | ㈱スズキ自販浜松 |
愛知県豊橋市 | ㈱スズキ自販東海 |
静岡県牧之原市 | ㈱スズキ自販浜松 |
石川県能登町 | ㈱スズキ自販北陸 |
トイレの設置
2018年以降、合計24個のトイレを設置しました。2024年度は、公立小学校に男女別のトイレを2個設置して農村部の子どもたち423人が支援を受けました。
舗装道路の整備
2024年度は、ジャリサナ村に3,500平方メートルの舗装道路を整備しました。居住地域の衛生状態を維持し、車両や近隣住民の移動を円滑にすることが目的です。
礼拝所を建設
2018年以降、合計19棟の礼拝所を建設しました。2024年度は、公立小学校3校に礼拝所を建設し、農村部の子どもたち1,259人が支援を受けました。
公立学校(ケルキ・ダウラ校:2024年12月、パルラ村校:2024年11月)で、雨水貯留・浸透ピットの整備、床に水たまりができないように床面を平坦化、女子用トイレの設置を行いました。
スズキは静岡大学工学部において、2003年度から、研究者育成および学術振興・社会貢献などを目的として、自動車のさまざまな要素技術研究に取り組む寄附講座を開講しています。
講座名称を「次世代モビリティ工学」として、次世代の移動手段につながる広域な分野での新技術の開発を目指しています。研究室では、「ものづくり」と「実験」「解析」の一貫した研究を行っています。
また、学生に向けて「自動車工学」「次世代モビリティ工学概論」「エネルギー・電子制御実験」などの講義や実験を実施し、技術者としてものづくりに必要な知識を習得できる教育を進めています。
講座名称:
「次世代モビリティ工学」スズキ寄附講座
研究テーマ:
講師:スズキから社員2名を特任教官として派遣
期間:2003年4月〜2026年3月末までの23年間
「自動車工学」講義風景
電池試験環境の構築
毎年度、各地の大学・学校・団体や地域企業に向けて、ものづくりのための各種講座および工場見学を実施しています。
講座としては、自動車の初歩から各分野の自動車工学講座をはじめ、モデルベース開発・CAEやDXの取り組み講座、技能検定講座、環境関連・グローバル化や技術者の人財育成などさまざまな内容で開催しています。
「車体構造(シャシ・フレーム)」講座
「自動車の運動学」講座
「モータースポーツ」講座
「商品企画と市場調査」講座
公益社団法人自動車技術会が主催する「キッズエンジニア2024」に参加して、体験型ものづくり講座「クリップモーターで動くクルマを作ろう」を小学1年生から6年生の150人に提供しました。
「子どもがモーターの動きに興味を持っていました」「動画世代に現物の実験は重要と思う」など、ものづくりに親しんだ感想が寄せられました。
キッズエンジニア2024
公益社団法人自動車技術会主催の「第22回学生フォーミュラ日本大会」が2024年9月9日~14日にかけて愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)で現地開催されました。
学生フォーミュラ大会は学生が製作した車両により、ものづくりの総合力を競い合い、産学官民連携による自動車技術ならびに産業の振興に資する人財の育成を趣旨として開催されています。
スズキも運営協力や参加チームの支援を積極的に行っています。第22回大会では、支援校である岐阜大学が走行競技で好成績を収めて、見事総合成績5位に輝きました。
岐阜大学
スズキは従業員とその家族の環境教育の一環として、2005年の「はまなこ環境ネットワーク」設立以来、ネットワークへの積極的な参加・協力を行っています。
「はまなこ環境ネットワーク」は静岡県環境局の委託を受け、浜名湖の環境保全に関する教育プログラムの実施やアマモ・アオサの再利用プロジェクト、地域環境の情報発信などの活動を活発に続けており、市民グループや学校、NPO法人、各種事業団体や企業など64団体(2025年2月現在)が登録している浜名湖の環境保全に関わる「集まりの場」となっています。
「はまなこ環境ネットワーク」は、毎年市民参加型の環境イベントを開催しています。2024年度は「浜名湖の環境を調査する体験学習会」が開催され、子どものいる家族を中心にスズキの従業員も多数参加し、アマモが群生する浜名湖の浅瀬にボートで移動して生き物の観察を行いました。幻の蟹と言われる大きな「ドウマンガニ」に遭遇する貴重な体験もできましたが、実際に海に足を入れると「温かい!」と感じるほど水温が高くなっていることを体感し、同行した漁師の皆さんからは海水温の上昇で漁業に深刻な影響が出ていることを学びました。
スズキは今後も一人でも多くの人が座学や生きもの観察・清掃・農作業などの体験を通して、地元の貴重な財産である汽水湖「浜名湖」の豊かな自然を認識できるよう、環境保全、生物多様性の保全活動や教育活動に参加・協力していきます。
販売代理店では、年に数回、地域の皆様へ会社見学の機会を設けて見学会などのイベント※を実施しています。従業員からの業務の説明だけでなく、実際に業務を体験してもらうことで、スズキの自動車販売・修理業務についてご理解いただいています。
※ イベントの実施状況については各販売代理店によって異なります。詳細は各販売代理店へお問い合わせください。
株式会社スズキ自販埼玉
中学生職業体験
グジャラート州シタプール地域のマルチ・スズキ・ポダール・ラーンスクールを通じて、地域社会に質の高い教育を提供しました。2024年4月~2025年3月の間に621人の生徒が学びました。
質の高い教育プログラムを提供
2017年より、18の村落の公立小学校22校で農村部の子どもたちに質の高い教育プログラムを提供しています。このプログラムでは、学習の遅れている子どもの読み書きと算数の能力向上に重点的に取り組み、革新的な手法と個別指導を行うため、専門の教員を増員しました。2024年度には、農村部の子どもたち合計5,513人が支援を受けました。
入園/入学グッズの提供
2017年以降、新入園児に総数2,784個の入園グッズのセットを配布しました。2024年度は18の村落の公立小学校22校で650人の子どもたちが支援を受けました。
能力開発研修の提供
経済的に苦しい農村部の女性が地元で職業訓練を無償で受けられるように支援を行っています。2024年度は9つの村落の360人の女性に対し、ミシン操作、美容アシスタント、お菓子づくり、宝飾品作成、石鹸づくりの研修を提供しました。
インフラ整備と学生の安全確保
教育環境向上に向けた継続的な取り組みの一環として、スズキ・モーターサイクル・インディア社工場周辺のナールシングプル村およびガイラトプル・バス村の官立学校に対し、インフラ支援を行っています。これらの学校には、新しい教室と家具、トイレ棟、ならびに複数の施設の改修が提供されます。教育への投資を通じて、学生に学習の機会を創出し、学習環境を向上させるとともに、次世代の明るい未来づくりに貢献することを目指しています。スズキ・モーターサイクル・インディア社は、学校に必要なインフラが整うことで若い世代の可能性を引き出し、地域社会における意義ある変化を促進すると信じています。
スキル開発プロジェクト-二輪車整備訓練工場および溶接工場の設置
SMIPL社は、デリーのジャングリプリに所在する官立工業訓練所(ITI)に、スキル開発センターを設立する支援を行っています。本センターでは、二輪車の製造およびサービス関連の職業訓練を学生に提供し、就業機会の創出を目指します。施設には、訓練用の整備工場および溶接工場、さらに最新設備を備えた教室が含まれます。
道路交通安全専門学校の教育ツールとして「エルティガ」ハイブリッド車1台を寄贈しました。
2024年に技能訓練や公衆衛生を支援するため寄付活動を行いました。これらの取り組みは、学術的な教育と産業界のニーズとのギャップを埋め、学生の就職力を高め、コミュニティの健康を促進することを目的としており、社会的影響と包摂的な成長に対するスズキの取り組みを強く示しています。
スズキアスリートクラブは、オリンピックや世界陸上など国際大会で活躍できる選手の育成を目指し活動し、2004年のアテネオリンピックから2016年のリオデジャネイロオリンピックまで4大会連続で日本代表選手を輩出しており、2022年世界陸上オレゴン大会では男子4×100mリレーに鈴木涼太選手、2024年パリオリンピックでは女子やり投げの斉藤真理菜選手が日本代表メンバーにも選出されました。
中村明彦選手(男子10種競技・リオ五輪日本代表)、新井涼平選手(男子やり投げ・リオ五輪日本代表)などオリンピアンを中心に国内外で活躍するトップアスリートたちは、さまざまな地域で行われる陸上教室や講演会に協力し、自身の経験を踏まえ、日本の陸上競技の普及と発展、児童の体力向上に寄与しています。
また、社内健康経営推進チームと連携しアスリートクラブ選手が考案したオリジナル体操(スズキW・UP体操)を従業員に普及する活動や地域自治体のイベント行事に参加し健康増進にも努めています。現役アスリートが競技生活で培ってきた経験や身体に対する知見、コンディショニングや食事管理などを役立てたいと考えます。
今後もスズキアスリートクラブでは陸上競技の楽しさや、スポーツを通して得られる感動や夢を、子どもたちに伝える活動を続けていきます。
スズキは公益社団法人日本エアロビック連盟を通じて、エアロビック競技を広く支援しています。
エアロビックは、アメリカで提唱された運動処方理論「エアロビクス」を起源として、その後に派生したエアロビックダンスやエクササイズを技術的に体系化して「スポーツ」に発展させたものです。
近年では体操競技と同様に表現スポーツや採点スポーツに位置付けられています。1984年には日本でも「第1回全日本フィットエアロビクス・チャンピオンシップ」(現在のスズキジャパンカップ)が開催されるなど世界中に広がっていきました。現在では、世界80ヵ国で行われているといわれ、スズキワールドカップエアロビック世界大会をはじめ、国際体操連盟(FIG)の世界選手権大会など国際大会も開催されています。
エアロビックは、子どもから高齢者まで男女の区別なく手軽に楽しめる参加型のスポーツです。特に高齢化社会に対応した「スローエアロビック」、障がい者に対応した「アダプテッドエアロビック」など、SDGsの17の目標のうちの3(すべての人に健康と福祉を)に対応する社会貢献活動と位置付け、普及支援に努めています。
共同研究を通じて、お互いが持つ資産を最大限に活用し、人財の育成、環境対応および技術開発で持続可能な未来を創造します。
学校法人芝浦工業大学
目的:高精度3次元空間デジタルツインを活用したデータ連携基盤の構築に向けた要素技術を開発
左より、スズキ株式会社常務役員
技術戦略本部長 角野 卓と
芝浦工業大学学長 山田 純
国立大学法人静岡大学
目的:タンパク質のプラスチックへの吸着特性を活かしたマイクロプラスチックの判別技術
左より、静岡大学外観、研究が行われる研究室の様子
ともに静岡大学提供
国立大学法人大分大学 一般社団法人 臼杵市医師会
目的:認知機能と運転特性の関連を明らかにするため、認知機能が低下した場合に現れる車両の操作や挙動の特徴を明らかにすること
国立大学法人名古屋大学
目的:「モビリティDX戦略」の実現に貢献するため、標準化の前段となるビークルAPIの策定
パキスタンファイサラバード農業大学
目的:バイオガスの技術と有機肥料の共同研究・開発、およびプロジェクトの商業可能性の検討、資源・情報の交流、先行研究
左より、パキスタン ファイサラバード農業大学副総長イクラル・アーマド・カーン博士とパックスズキ社河村社長
インド経営大学院アーメダバード校
目的:スズキの新規事業も含めたインド事業多様化戦略や事業ポートフォリオ再構築についての研究
インド経営大学院コジコーデ校
目的:スズキの強みを明確にした上で、長期的な視点からインド事業の方向性についての研究
目的:バイオガスの技術と有機肥料の共同研究・開発、およびプロジェクトの商業可能性の検討、資源・情報の交流、先行研究
左より、インド経営大学院アーメダバード校とインド経営大学院コジコーデ校
新事業のために必要な知見を得て、技術を実現するために、体制を強化してスタートアップとの協業に取り組みます。スズキが事業を行う地域およびそこに住む人々とともに成⾧し、スズキと、社会・人々とのつながりをより太くし、スズキファンを増やすため、本社がある浜松市やインドのルーラルエリアのスタートアップや地元企業を支援し、共に成⾧していきたいと考えています。
スタートアップとの協業については、Suzuki Global Ventures、SGVで行ってまいります。
日米に拠点を置く有力ベンチャーキャピタルであるWorldInnovation Lab、WiLの協力を得て運営しています。
パートナーであるスタートアップの皆様と対等な立場で協業に取り組み、既存領域からの延長線では実現が難しい新領域の技術や知見に関する取り組みを加速させていきます。
また、インドのNext Bharat Ventures、NBVでは、地域およびそこに住む人々と共に成長していく取り組みを推進しています。インドにおける社会課題解決に取り組む社会起業家を育成・支援することで、スズキを育ててくれたインド社会のさらなる発展に貢献すること、インドの人々が職を得て、所得を向上させ、より豊かな生活が送れるように、活動しています。そうすることで、モビリティにまだまだ手が届かない10億人にもアプローチしていきたいと考えています。
スズキとソラコムが、「電動モビリティベースユニット」の事業化に向けて
IoTを活用した実証実験を開始
IoTを活用して「電動モビリティベースユニット」による社会課題解決を加速
~信号や横断歩道も自動認識でスムーズにお届け~
自動走行ロボットによる『7NOW』の屋外配送開始
2025年5月19日(月)より南大沢エリアで実証実験開始
新千歳空港にて、「除雪ドローン® V3」による自動除雪の実証実験を実施
-雪国の未来を切り拓く、無人除雪機の実用化に向けた取り組み-
移動販売事業者向けサービス「Shuppa」を提供開始
~スマートフォン用アプリで移動販売の運営を包括的にサポート~
スズキは、1909(明治42)年に創業、1920(大正9)年に織機メーカーとして設立して以来、「価値ある製品を」の言葉のもとに、常にお客様の立場に立った“ものづくり”に情熱を注いできました。世界各国で生産・販売する今日でも、“ものづくり”にかける情熱は変わりません。
スズキ歴史館は、2009年4月に開館したスズキの“歴史”や“ものづくり”を紹介する展示施設です。織機・二輪車・四輪車・船外機など、時代とともに歩んできた創業以来の多くの製品と、現在のクルマづくりの様子が展示されています。開館以来、100万人以上のお客様にご来館いただいています。
スズキ歴史館
1909年の織機から始まるスズキの歴史、二輪分野に進出した1952年発売のバイクモーター「パワーフリー号」、量産型軽自動車として日本初となる1955年発売の「スズライト」、1970年発売の「初代ジムニー」、1979年に47万円で発売された「初代アルト」など、懐かしいクルマを趣向をこらした演出で見ることができます。
創業当時の織機
パワーフリー号
スズライト
クルマづくりをテーマに、新しいクルマが誕生するまでの企画・開発から生産・販売までの過程を、順を追って展示しています。
スズキのクルマが工場でどのようにつくられていくかを迫力のある3Dシアター「ファクトリーアドベンチャー」で見ることができます。さらに、実物大の組み立てラインの展示もあり、クルマの製造現場を疑似体験できます。
工場で活躍するロボット、スズキの海外でのものづくりを紹介する映画「ワールドアドベンチャー」、地元・遠州地方を紹介するコーナーなど、多彩な仕掛けで、マニアだけでなくクルマに興味を持ち出す年頃の子どもたちにとっても楽しめる施設となっています。
デザインルーム
組み立てライン
遠州コーナー
スズキ歴史館は、自動車産業についての理解を深めるための小学校の校外学習の場として、多くの小学校にご活用いただいています。クルマができる工程を詳しく学習することができます。
2024年度は、地元の浜松市はもとより静岡県内外からも広くご来館いただき、148校11,196名の小学生をご案内しました。見学後には、スズキ歴史館と工場をオンラインでつなぎ、リアルタイムで工場担当者に質問ができる「オンラインQ&A」を実施しました。
多くの小学校の社会科見学を受け入れることで子どもたちに自動車産業について知識を深めてもらいたいと考えています。
地域社会との交流の場として、“ものづくり”に対する興味を持ってもらうために子ども向けイベントを実施してきました。スズキの“歴史”や“ものづくり”にちなんだ体験学習を内容とし、子どもたちには教科書での勉強とは違った形で楽しんでいただいています。
2024年度も夏休み、冬休み、春休みに3回のものづくりイベントを実施し、延べ400名近い子どもたちに体験していただきました。
スズキ歴史館では、明日を担う子どもたちの“ものづくり”に対する興味を育むために今後も継続してイベントを行っていきたいと考えています。スズキ歴史館は地域の皆様からも喜ばれる施設となるようこれからも努力を続けていきます。
スズキの初代「アルト」が2024 日本自動車殿堂の「歴史遺産車」に選定
スズキは、1980年より公益財団法人スズキ財団(以下、スズキ財団)を通じて、研究者の科学技術研究に対する助成活動を行っています。
スズキ財団は、1980年にスズキ株式会社の創立60周年の記念事業として、関連企業とともに基金を寄託して「財団法人機械工業振興助成財団」として設立され、2011年4月1日「公益財団法人スズキ財団」となりました。
今日、小型自動車産業は、エネルギー、地球温暖化などの問題が深刻化する中で、生産から使用、廃車までのライフサイクルでカーボンニュートラルを目指すことのみならず、交通事故ゼロを目指した先進安全技術の高度化など、これまでとは比較にならない高度で複雑な課題を解決することを期待されています。こうした期待に応えるためには、関連する工業の高度な発展と、優秀な技術者の確保が何よりも大切であり、技術開発に対する援助・助成と、これらの分野に携わろうと意欲を燃やす若い研究者に対する一層の奨励と援助を続けていきます。
そして、小型自動車をはじめとする国民生活における利便の増進に資する機械などの生産および利用・消費に関わる科学的研究の助成と、その成果の普及などを通じて我が国の機械工業の総合的な発展と国民福祉の増進に寄与していきます。
環境や情報、制御、材料、生産などの技術に関する基礎的・独創的研究に対し、社会発展の基礎を築く研究に助成を行います。特に、若手の研究者を支援するため、一般枠に加えて35歳以下の若手枠を設けて公募しています。2024年度は、一般枠と若手枠を合わせて73件、1億4,660万円の助成を行いました。1980年度から2024年度までに、全国の大学・高専・研究機関の研究者に累計1,402件、総額20億7,124万円の研究助成を実施しました。
安全問題や地球環境の保全やエネルギー資源節約など、自動車工学分野などが早急に取り組まなければならない課題に対し、研究者が知恵を集結し解決を目指す研究テーマに助成を行います。本助成は2003年度より開始し、毎年、現在解決が求められている、あるいは将来直面する問題を課題として、提案形式により研究者から広く募り、優れた提案に対し研究助成を行います。2024年度は、5件、4,154万円の助成を行いました。2003年度から2024年度までに累計54件、総額4億9,901万円の助成を行いました。
科学技術分野の基礎的・独創的研究成果のさらなる充実・発展を目的として、国内外で行われるシンポジウム・会議などの開催、あるいは海外で開催されるシンポジウム・会議への出席などにかかる経費を助成しています。2024年度は、64件、1,710万円の助成を行いました。2024年度までに累計806件、総額2億2,886万円の助成を行いました。
静岡大学とハンガリーブダペスト工科経済大学およびインド工科大学、豊橋技術科学大学とインドの各大学との研究者交流協定に基づき、1999年度からスズキ財団は研究者の日本への留学を支援しています。2024年度は、ハンガリーブダペスト工科経済大学から静岡大学への研究留学助成と、インド工科大学から静岡大学および豊橋技術科学大学への研究留学を合わせて3名、640万円の助成を行いました。1999年度から2024年度までに、累計35名、総額1億6,869万円の助成を行いました。
スズキ財団は、2020年に財団設立40周年を記念して、我が国の機械工業技術のさらなる発展を目的とし、「何事もまずはやってみよう」という「やらまいか精神」で常に意欲的に挑戦し、優れた功績を上げた研究者を毎年顕彰する事業として「やらまいか大賞」と「やらまいか特別賞」を創設しました。
「やらまいか大賞」は、小型自動車をはじめとする国民生活における利便の増進に資する機械などの生産・利用・消費に係る科学的研究に関する発展に顕著な功績のあった研究者について顕彰します。また、「やらまいか特別賞」は、過去にスズキ財団の科学技術研究助成、および課題提案型研究助成を受けたものの中から、その成果が将来にわたり、顕著である研究者について顕彰します。「やらまいか大賞」受賞者には賞状および金杯、副賞として1,000万円、「やらまいか特別賞」受賞者には賞状および金杯、副賞として300万円が贈呈されます。
第5回「やらまいか大賞」は、加藤真平 東京大学 特任准教授に、「やらまいか特別賞」は、野田善之 山梨大学 教授に授与されました。
第5回「やらまいか大賞」と「やらまいか特別賞」の贈呈式
左から、鈴木 俊宏 スズキ財団 理事長、加藤 真平 東京大学 特任准教授(「やらまいか大賞」受賞者)
野田 善之 山梨大学 教授(「やらまいか特別賞」受賞者)
第5回「やらまいか大賞」「やらまいか特別賞」の受賞者(前列 左から7人目と8人目)と2024年度科学技術研究助成、課題提案型研究助成の受賞者、およびご来賓の関東経済産業局 佐合 達矢 局長(前列 左から9人目)、ならびにスズキ財団 鈴木 俊宏 理事長(前列 左から6人目)
病気の原因を解明し健康保持に努めて、楽しく豊かな生活をおくることは、人々の願いでもあります。進化学の研究部門でノーベル賞候補にまでなった、故木村資生博士の研究業績をたたえて、2004年12月、スズキの基金寄附によって「公益信託進化学振興木村資生基金」が設立されました。この基金では、進化学分野の研究を行い、大きな研究功績を残された方の顕彰などを行っています。
受賞者 李 ⽂雄 博⼠(台湾)とご令室(前列 左から5人目、6人目)およびスズキ株式会社 鈴木 俊宏 代表取締役社長(前列 左から4人目)、ならびに木村資生基金 五條 堀孝 運営委員長(前列 左から7人目)
受賞者 李 ⽂雄 博⼠(台湾)とご令室(前列 左から2人目、3人目)およびスズキ株式会社 鈴木 俊宏 代表取締役社長(前列 左から1人目)、ならびに木村資生基金 五條堀孝 運営委員長(前列 左から4人目)
スズキは、2000年よりスズキ教育文化財団を通じ、静岡県内にて青少年の健全育成に寄与するための助成活動を行っています。同財団は、スズキ創立80周年記念事業として、スズキグループが基金の全額を寄託して設立した公益法人です。
静岡県内の高校生および静岡県内の高等学校を卒業した大学生で、向学心がありながら経済的な理由で学業に専念できない方に、返済不要の奨学金を支給しています。2024年度は、高校生109人、大学生23人に総額5,544万円の奨学援助を行いました。
また、地元浜松にある静岡文化芸術大学において優秀な成績を収めた方に、返済不要の奨学金を支給しています。向学心向上を奨励することで、社会に貢献できる人財を育成し、浜松地域の発展に寄与できるよう、2024年度は学部3年生7人に総額210万円を給付しました。
奨学生認定証授与式
障がいのある子どもたちがスポーツや学習活動を通じてあらゆる可能性を広げられるよう、静岡県内の特別支援学校PTAに対し、遊具やスポーツ器具、工作機械、楽器など児童・生徒が使用する物品を寄贈しています。
2024年度は、35校のPTAへ38品目、総額2,315万円の物品を寄贈しました。
特別支援学校PTA への寄贈品「耕運機」
外国籍の子どもたちに対する学習支援として、静岡県より各種学校の認可を受けている南米系外国人学校「ムンド・デ・アレグリア学校」(浜松市中央区雄踏町、生徒数:幼稚園児から高校生まで212人(ブラジル系202人、ペルー系10人))に資金援助を行っています。
この学校は、日本のバブル期に労働力を補うため来日した多くの日系人労働者の子どもたちの学校です。
2024年度は、300万円の資金援助を行い、「母国語と日本語の両言語を習得し、地元に貢献できる人財の育成」を目指す同校を支援しています。
ムンド・デ・アレグリア学校の生徒たち
総額 8億4,456万円
【スズキ教育文化財団HP】
https://www.suzuki-ecfound.com
スズキは、「進出国・地域と共に成長する」ことを目指し、海外の各地域での現地生産を推進し、地域のニーズに合った製品・サービスの展開により市場を広げ、地域の経済発展に貢献しています。また、部品の現地調達による地域の産業育成、雇用の創出にも寄与しています。
■スズキの主要海外生産工場の四輪車・二輪車生産台数と従業員数推移
商船三井、トレードワルツ、スズキ
インド・アフリカ間の自動車商流での協業に関する協力覚書を締結
2024年度、スズキグループでは地域社会に対して、以下の支援を実施しました。
被災者への支援活動に役立てていただくため、1000万円の義援金を送りました。
https://www.suzuki.co.jp/release/d/2024/0415/
2024年度販売代理店ではSDGsの観点より各社に適した方法でさまざまな支援活動を実施しました。
株式会社スズキ自販山口
ペットボトルキャップ回収
株式会社スズキ自販新潟
フードドライブ活動
株式会社スズキ自販沖縄
古着deワクチン
地域住民を支援するため、特にタンブン地区の地域住民の活動を支援するため、総額2,400万ルピアの寄付を行いました。
参加型プログラム「パレンケチャレンジ」
2024年7月9日~10日に開催されたこのイベントは、メディアやブロガーが単に二輪車に乗るだけのイベントではなく、二輪車によるチャレンジと地域支援を組み合わせて、ブラカン州のバガクやモロン、マリベレスに住む200世帯以上のAeta家族を支援するという意義深い取り組みでした。参加者はチームに分かれ、スズキの「V-STROM250SX」、「Raider J Crossover」「Smash Fi」「Avenis」「Burgman Street EX」を使用し、燃費効率、地域貢献、バイクの汎用性をテーマにした3つの課題に取り組みました。最後に、バナワン小学校で寄付活動を行いました。地元関係者とスズキクラブのメンバーから支援を受けたライダーたちが、生活必需品やおもちゃ、学用品を配布して、bayanihan(助け合い)と思いやりの精神を示しました。
安全プロジェクト
TSMの取締役、GM、安全チーム、消防チームは、2024年4月5日、地域住民が消防訓練で使用するため地方自治体へ消火器を提供・支援しました。
再生プラスチックでつくった遊び場の寄贈
2025年2月14日、Urbaser※との提携により、従業員960名が収集した3トンの再生プラスチックでつくった遊び場をリサラルダ県ペレイラ市にある非営利団体クリソル財団へ寄贈しました。この遊び場は、240人の子どもたちの発達と環境意識の向上に貢献しました。
※ Urbaserは、統合型固形廃棄物管理を専門とする廃棄物管理の総合サービス企業です。
世界中で活動する非営利の慈善団体ネットワークユナイテッドウェイ(United Way)のチームメンバーとして寄付を実施。
全工場周辺の地域住民の宗教イベントに、総額14,900万ルピアの寄付を行いました。
トリノFCから、トリノの公共エリアに11本の植樹を行ったスズキイタリア(パートナー企業の一つ)に対して最優秀環境活動賞を授与されました。